You need to be logged in to mark episodes as watched. Log in or sign up.
Season 2012
北海道置戸町の小中学校の管理栄養士・佐々木十美は、全国で名高い“給食の鬼”。1食250円ながら年間すべて異なる献立。カレーなら19種のスパイスで作る辛口の本格派で、食材は極力新鮮な地元産。成長期に味覚を磨くため、嫌われる食材も避けず、魚も骨付きで出す。卒業生たちが今も忘れず、食生活の基準にする“日本一の給食”。引退直前に新人に伝えるその技・信念・給食観とは?
北海道置戸町の小中学校の管理栄養士・佐々木十美は、全国で名高い“給食の鬼”。1食250円ながら年間すべて異なる献立。カレーなら19種のスパイスで作る辛口の本格派で、食材は極力新鮮な地元産。成長期に味覚を磨くため、嫌われる食材も避けず、魚も骨付きで出す。卒業生たちが今も忘れず、食生活の基準にする“日本一の給食”。引退直前に新人に伝えるその技・信念・給食観とは?
IT技術者・及川卓也は、今、世界で使われている検索サイトをはじめパソコンやインターネット関連の新しいソフトやサービスで、次々と世界を驚かせる発表を続けて注目を集めています。優秀な40人のエンジニアを率いるリーダーとして、常に「世界を変えるような革新」の実現を目指します。及川の流儀は「変える痛みやリスクを恐れず、やりたいことに挑戦する」こと。長期に渡り、超機密開発の現場に密着しました。
IT技術者・及川卓也は、今、世界で使われている検索サイトをはじめパソコンやインターネット関連の新しいソフトやサービスで、次々と世界を驚かせる発表を続けて注目を集めています。優秀な40人のエンジニアを率いるリーダーとして、常に「世界を変えるような革新」の実現を目指します。及川の流儀は「変える痛みやリスクを恐れず、やりたいことに挑戦する」こと。長期に渡り、超機密開発の現場に密着しました。
経営不振に陥ったリゾート施設の再建事業で注目を集める人物、星野佳路。星野は、再建にあたるとき、何より大事にするのは社員のモチベーションである。その星野のリーダーとしての原点は、学生時代に出会った一つの言葉であった。
星野は大学時代、アイスホッケーのチームを自らの手で強くしようと意気込んだも空回りし、チームは強くならず、雰囲気が悪くなる一方であった。そんな時、チーム
.. show full overview
経営不振に陥ったリゾート施設の再建事業で注目を集める人物、星野佳路。星野は、再建にあたるとき、何より大事にするのは社員のモチベーションである。その星野のリーダーとしての原点は、学生時代に出会った一つの言葉であった。
星野は大学時代、アイスホッケーのチームを自らの手で強くしようと意気込んだも空回りし、チームは強くならず、雰囲気が悪くなる一方であった。そんな時、チーム監督である古河直純が星野にかけた言葉は「おまえが考える七割で良しとして、ほめてやれ」と言う言葉であった。その言葉のとおりに実行するとチームの雰囲気は徐々に上向き、厳しい練習に自ら取り組む部員も増え、4年生の時には所属するリーグでの優勝を果たした。
平成23年(2011)11月、世界に先駆けて日本の航空会社で新型旅客機「B787」が就航しました。現役パイロットで訓練の指揮も執る早川秀昭は、この「B787」の就航を支えた一人です。新型旅客機の初就航に向けて行なわれた、実際の機体で不具合を徹底的に洗い出すテストフライトや、「考える力」を養うための実践的で厳しい訓練に密着して、とことん安全を追求する男の流儀に迫ります。
平成23年(2011)11月、世界に先駆けて日本の航空会社で新型旅客機「B787」が就航しました。現役パイロットで訓練の指揮も執る早川秀昭は、この「B787」の就航を支えた一人です。新型旅客機の初就航に向けて行なわれた、実際の機体で不具合を徹底的に洗い出すテストフライトや、「考える力」を養うための実践的で厳しい訓練に密着して、とことん安全を追求する男の流儀に迫ります。
年間400万本、20億円以上売れる「ぽん酢しょうゆ」の原料は高知の山間の柚子。そして1粒300円で売られる四万十の栗、どちらも売れないモノだった。それらに魔法をかけたのは頑固男デザイナー・梅原真さん。梅原さんは20年以上、地方の生産者を支えてきた。
年間400万本、20億円以上売れる「ぽん酢しょうゆ」の原料は高知の山間の柚子。そして1粒300円で売られる四万十の栗、どちらも売れないモノだった。それらに魔法をかけたのは頑固男デザイナー・梅原真さん。梅原さんは20年以上、地方の生産者を支えてきた。
飛騨高山の地で腕を磨き、クープデュモンド日本代表にまで選出された成瀬。その成瀬を支えてきたのが、日々のパンの出来映えに決して満足しないという、厳しい姿勢だ。膨らみ、香り、味に至るまで、みずからのパンを厳しくチェックし、何が足りないかだけを見つめ続ける成瀬。わずかな不満を改善すべく、生地の仕込みにおいては、塩を入れるタイミングやミキサーの回転数を調整しては、不満な顔を浮か
.. show full overview
飛騨高山の地で腕を磨き、クープデュモンド日本代表にまで選出された成瀬。その成瀬を支えてきたのが、日々のパンの出来映えに決して満足しないという、厳しい姿勢だ。膨らみ、香り、味に至るまで、みずからのパンを厳しくチェックし、何が足りないかだけを見つめ続ける成瀬。わずかな不満を改善すべく、生地の仕込みにおいては、塩を入れるタイミングやミキサーの回転数を調整しては、不満な顔を浮かべ続ける。微妙な違いを安易に流さず、徹底的に追求する姿勢こそ成瀬の真骨頂だ。
「99パーセントでも満足と思える人なのか、100パーセントないと満足と思えないのか。僕は、100パーセントに近づきたいので、99パーセントでは満足できない。」
子どもの看護に関して、高度な知識と卓越した技術を備えた「小児看護専門看護師」。
全国で70人あまりが活躍するが、長田はそのパイオニアの一人だ。治療の難しい病気や重い障害を抱える子どもとその家族の悩みに向き合う日々の中で、長田が大切にしているのは、「思いをつなぐ」ことだ。長田は子どもや親の悩みを聞くと、専門看護師として備えている医療、福祉、教育などの知識を駆使して、ほか
.. show full overview
子どもの看護に関して、高度な知識と卓越した技術を備えた「小児看護専門看護師」。
全国で70人あまりが活躍するが、長田はそのパイオニアの一人だ。治療の難しい病気や重い障害を抱える子どもとその家族の悩みに向き合う日々の中で、長田が大切にしているのは、「思いをつなぐ」ことだ。長田は子どもや親の悩みを聞くと、専門看護師として備えている医療、福祉、教育などの知識を駆使して、ほかの病院の医師や地域の訪問看護師、時には学校や児童相談所の職員などと調整を行い、問題の解決にあたっていく。
子どもや家族の思いを自分1人だけで受け止めるのではなく、多くの人につなぎ、みなで知恵を出し合うことでよりよいケアが生まれると考えている。
プロフェッショナルたちの仕事に共通するのが、細部にまで気を配り、仕事を突き詰める「こだわりの力」。数寄屋造りの大工、デザイナー、パン職人など、一流のプロたちの驚きのこだわりを一挙紹介。料理家・栗原はるみの最新ヘルシー料理、そして震災からの復活に挑むカキ養殖の達人の感動のドキュメントも紹介。脳科学者・茂木健一郎が、こだわりの力を独自に分析するコーナーなど、明日に生きるヒントを探る特別編。
プロフェッショナルたちの仕事に共通するのが、細部にまで気を配り、仕事を突き詰める「こだわりの力」。数寄屋造りの大工、デザイナー、パン職人など、一流のプロたちの驚きのこだわりを一挙紹介。料理家・栗原はるみの最新ヘルシー料理、そして震災からの復活に挑むカキ養殖の達人の感動のドキュメントも紹介。脳科学者・茂木健一郎が、こだわりの力を独自に分析するコーナーなど、明日に生きるヒントを探る特別編。
山本には、厨房で日々問い続けていることがある。
「この料理法は、本当に最上なのか?」という疑問だ。
なぜタケノコはアク抜きをするのか?なぜ大ウナギは地焼きにするのか?厳しい修行を通して身につけてきた日本料理の常識に、あらゆる角度から「なぜ?」を問い続ける。その目的はただ1つ、日本料理を「進化」させること。それは、想像を超えた過酷な道だ。
長い歴史を誇る日本料理、今
.. show full overview
山本には、厨房で日々問い続けていることがある。
「この料理法は、本当に最上なのか?」という疑問だ。
なぜタケノコはアク抜きをするのか?なぜ大ウナギは地焼きにするのか?厳しい修行を通して身につけてきた日本料理の常識に、あらゆる角度から「なぜ?」を問い続ける。その目的はただ1つ、日本料理を「進化」させること。それは、想像を超えた過酷な道だ。
長い歴史を誇る日本料理、今に受け継がれているのは、歴代の名だたる料理人が生み出した最高の料理法だけ。思いつきのアイデアで、すぐに新味を付け加えられるような、簡単な世界ではない。「進化」とは、今まで誰も見出さなかった食材のうま味を、理にかなった方法で、取り出すこと。その食材の最高の味わい方であると確信出来て初めて、本物の「進化」と認められる。
山本は毎晩、営業が終わった深夜から明け方まで、厨房に立ち続ける。料理を化学反応に遡(さかのぼ)って学び、最新の実験器具を駆使し、全身全霊を傾けて、食材の可能性を突き詰めていく。その背中を押すのは、1つの思い。
「日本料理のオリジナルを作った人が、今の世にいたら、同じことをするだろうか?科学技術も流通も進歩した今だからこそできることが必ずあるはず。先人からバトンを受け継ぎ、一歩でも前へ進むこと、その幅だけが、自分が生きた証になると思う。」
大震災発生から3週間、奥田は地元北九州から宮城県入りした。奥田はすでに、ホームレス支援の全国ネットワークと地元九州の生協の協力を得て、被災地での物資支援体制を整えていた。そして、小さな避難所など「公的な支援の網の目からこぼれおちる人々」に向けた支援に乗り出した。この先、自分たちに何ができるか。奥田はこの問いを胸に、石巻市の中心部から離れた牡鹿半島の小さな集落を訪れ、ある
.. show full overview
大震災発生から3週間、奥田は地元北九州から宮城県入りした。奥田はすでに、ホームレス支援の全国ネットワークと地元九州の生協の協力を得て、被災地での物資支援体制を整えていた。そして、小さな避難所など「公的な支援の網の目からこぼれおちる人々」に向けた支援に乗り出した。この先、自分たちに何ができるか。奥田はこの問いを胸に、石巻市の中心部から離れた牡鹿半島の小さな集落を訪れ、ある夫婦と出会う。仲間を失い、生活の糧であるカキ養殖の道具も船もすべて津波に流された厳しい状況の中で、夫婦が心の拠り所(よりどころ)としていたのは、見知らぬ誰かからの1通の絵手紙だった。
これまで23年間、ホームレスになった人々を社会復帰へと導いてきた奥田。人を支えるとき、何よりも大切だったのは、ひとりひとりと絆を結ぶことだった。被災地で夫婦を励まし続けているあの絵手紙のように、自分もこれまでの経験を総動員し、絆で被災地の人々を支えよう。奥田はそう決意する。
球界を代表するエースを数々育てて来た佐藤。佐藤が選手に指導する時に心がけている流儀、それは選手の「もっともいいときの投球フォームを隅々まで頭に焼き付けること」だ。佐藤は全神経を集中させ投手の投球フォームを観察し、記憶する。佐藤が特に注意してみるのは選手がもっともいい球を投げたときのフォームだ。腕や腰、足など全身の部位がどのように動き、関係し合っているかをチームの投手すべ
.. show full overview
球界を代表するエースを数々育てて来た佐藤。佐藤が選手に指導する時に心がけている流儀、それは選手の「もっともいいときの投球フォームを隅々まで頭に焼き付けること」だ。佐藤は全神経を集中させ投手の投球フォームを観察し、記憶する。佐藤が特に注意してみるのは選手がもっともいい球を投げたときのフォームだ。腕や腰、足など全身の部位がどのように動き、関係し合っているかをチームの投手すべてで記憶している。それがフォームの修正箇所を瞬時に導きだすことができる秘密だ。
佐藤はひとつの型にはまった投球フォームを選手に押しつけることはしない。選手自身のフォームの個性を把握し、そのいいところを伸ばす。
この独自の指導法があるからこそ、選手達は佐藤を信頼し、納得して練習をすることができるのだ。
藤藪が行う自殺防止の活動の拠点は、和歌山県白浜町にある教会。この町にある断崖には、飛び降り自殺を考える人が訪れる。藤藪の仕事は、この断崖の近くに設置された公衆電話からのSOSの声に応え、保護することから始まる。そして、話を聞き、悩みを解決する道を共に探す。また、お金や身寄りがなく、帰る場所を持たない人には、教会で共同生活を送ってもらいながら、自立できるまで支える。自殺を
.. show full overview
藤藪が行う自殺防止の活動の拠点は、和歌山県白浜町にある教会。この町にある断崖には、飛び降り自殺を考える人が訪れる。藤藪の仕事は、この断崖の近くに設置された公衆電話からのSOSの声に応え、保護することから始まる。そして、話を聞き、悩みを解決する道を共に探す。また、お金や身寄りがなく、帰る場所を持たない人には、教会で共同生活を送ってもらいながら、自立できるまで支える。自殺を思いとどまらせるだけでなく、再び社会で生きていけるよう基盤を整えるところまで支援する藤藪の取り組みは、国や自治体からも高い評価を得ている。
天野は、執刀医としてたずさわったおよそ6千の心臓手術で、98%という群を抜く成功率をおさめてきた。この成功率を支えるのが、“一途に、一心に”、人生の全てを手術にささげようとするその姿勢だ。
急を要する患者の連絡が入れば、どんなに疲れていようと、手術室に向かう。月曜から金曜までは自宅に帰らず、医師室に泊まり込み、24時間体制で患者を見守る。こうした生活を30年近く続けて
.. show full overview
天野は、執刀医としてたずさわったおよそ6千の心臓手術で、98%という群を抜く成功率をおさめてきた。この成功率を支えるのが、“一途に、一心に”、人生の全てを手術にささげようとするその姿勢だ。
急を要する患者の連絡が入れば、どんなに疲れていようと、手術室に向かう。月曜から金曜までは自宅に帰らず、医師室に泊まり込み、24時間体制で患者を見守る。こうした生活を30年近く続けている。日本の心臓外科医が1年間に行う執刀数は50件が平均という中で、天野の年間執刀数は400以上と驚異的な数。「手術をしていないと、怖い」という天野。この圧倒的な経験値が、手術を成功に導く。
どんなに困難な状況に直面しても、その手が3秒と止まることはない。膨大な過去の経験から、最善の一手を選択し、冷静に手術を進める。
W杯で日本をベスト16に導いた指揮官、岡田武史(55歳)。去年12月、Jリーグやヨーロッパからのオファーを断り、中国スーパーリーグ「杭州緑城」への監督就任を決めた。中国リーグでも中堅、選手の多くが22歳以下という、発展途上のチームを改革するのが、岡田の新たな挑戦だ。
岡田は、理想のチームのあり方を「生物的組織」と表現する。1人1人の間に神経が通い合い、まるで1つの生命
.. show full overview
W杯で日本をベスト16に導いた指揮官、岡田武史(55歳)。去年12月、Jリーグやヨーロッパからのオファーを断り、中国スーパーリーグ「杭州緑城」への監督就任を決めた。中国リーグでも中堅、選手の多くが22歳以下という、発展途上のチームを改革するのが、岡田の新たな挑戦だ。
岡田は、理想のチームのあり方を「生物的組織」と表現する。1人1人の間に神経が通い合い、まるで1つの生命体として機能するような組織のことだ。サッカーでは、チーム全員でどれだけ意思を共有できるかがカギ。相手の戦術にどう対応するか、難しい局面をどう打開するか、チーム全体で1つの意思を持って動かなければならないからだ。
そんな組織を作るために、岡田は今回、意外なところから改革に着手した。チームに申し入れたのは、選手を子供扱いせず、責任を持って行動させることだった。中国では、若手選手は寮に住まわせ、コーチが生活全般に目を光らせるのが慣例。だが、それでは選手に自立心が生まれないと岡田は判断した。
1人1人が「自ら考え、動く」ことを岡田は求める。常に責任を持った判断を自分で下すことを普段(ふだん)の生活から徹底させていく。
石を叩(たた)いて55年の経験を持つ、石工・左野勝司(69歳)。これまで、イースター島のモアイ像の修復、エジプト・スフィンクスの保全調査、そして1300年の歴史で劣化した高松塚古墳の解体など、世界18か国でその腕を振るってきた。
左野は、機械を極力使わず、徹底的にハンマーとノミだけの作業にこだわる。石の「目」と呼ばれる特徴を見極め、何時間もハンマーを降り続けて自らの思
.. show full overview
石を叩(たた)いて55年の経験を持つ、石工・左野勝司(69歳)。これまで、イースター島のモアイ像の修復、エジプト・スフィンクスの保全調査、そして1300年の歴史で劣化した高松塚古墳の解体など、世界18か国でその腕を振るってきた。
左野は、機械を極力使わず、徹底的にハンマーとノミだけの作業にこだわる。石の「目」と呼ばれる特徴を見極め、何時間もハンマーを降り続けて自らの思い描く形に石を仕上げていく。
左野の愚直な姿勢は、石を修復する時も変わらない。今年、左野に舞い込んできた、世界遺産、奈良・春日大社の石灯籠修復の依頼。平安時代からの灯籠が立ち並ぶ、重要な文化財だ。通常、灯籠の修復は、傷んだ部分全体を取り替え、壊れた部分はカットして新しい石を継ぎ足すが、左野はできるだけ元の石を生かす方法を選ぶ。石の割れ面に合わせて新しい石を彫ることで元々の凹凸に石同士がかみ合い、100年単位で見れば、長持ちすると考えるからだ。その方法が石にとって最も良いなら惜しみなく時間と手間を注ぎ込む左野。「手間を惜しむな、積み上げろ」。それこそが左野の信念だ。
大胆で特徴的なデザインで知られる手塚貴晴と手塚由比の建築。二人が建物を作るときに心がけている流儀が「たくさんの要望に応えるより、たったひとつの“お気に入り”を作る」ということ。たとえば家を作るとき、依頼主は間取りや収納について、たくさんの要望を手塚たちに伝える。しかし、その要望をすべて叶(かな)えることは難しいことも多く、さらに二人は全ての要望に添うだけだと場合によって
.. show full overview
大胆で特徴的なデザインで知られる手塚貴晴と手塚由比の建築。二人が建物を作るときに心がけている流儀が「たくさんの要望に応えるより、たったひとつの“お気に入り”を作る」ということ。たとえば家を作るとき、依頼主は間取りや収納について、たくさんの要望を手塚たちに伝える。しかし、その要望をすべて叶(かな)えることは難しいことも多く、さらに二人は全ての要望に添うだけだと場合によっては平均的でつまらない建築になってしまうと考えている。そこで、すべての要望を満たして満足させるよりも、どこかひとつ、その建物を気に入ってもらう取り柄を作るようにしている。人が大切にするのは、自分だけの、個性のある、世界にひとつの建築。そんな信念があるからこそ、二人は斬新なデザインの建物を世に送り出し続けることができる。
「衣にくっつけて油の中に放り込んだらおしまい」。早乙女がこう語るように、天ぷらは極めてシンプルな料理だ。しかし、そのなかで、ひとつひとつの工程をいかに深く掘り下げ、素材の風味をギリギリまで引き出すか。そこに、早乙女の本当の闘いがある。
例えば、キス。鍋に入れてから2分、全体に熱が通り、揚げたくなる頃合いだ。しかし、早乙女は揚げない。何度も何度もキスをひっくり返し、
.. show full overview
「衣にくっつけて油の中に放り込んだらおしまい」。早乙女がこう語るように、天ぷらは極めてシンプルな料理だ。しかし、そのなかで、ひとつひとつの工程をいかに深く掘り下げ、素材の風味をギリギリまで引き出すか。そこに、早乙女の本当の闘いがある。
例えば、キス。鍋に入れてから2分、全体に熱が通り、揚げたくなる頃合いだ。しかし、早乙女は揚げない。何度も何度もキスをひっくり返し、ギリギリまで水分を抜いていく。キスは水っぽい魚だけに、長く揚げることで余分な水分を抜ききり、素材本来の繊細な風味を浮かび上がらせるのだ。
一方、エビは、一転して短期決戦を仕掛ける。狙いは、エビの甘み。通常180度で揚げるところを220度まで火力を上げて、23秒前後で一気に揚げる。そうすることで中心だけはレアに保ち、また、温度を人間が最も甘みを感じやすいとされる45度に仕上げる。
早乙女の手法は、一歩間違えれば、失敗につながりかねない、限界ギリギリのものだ。キスはわずかでも揚げ過ぎれば風味まで消えてしまうし、エビは早く揚げ過ぎれば、生臭さが残ってしまう。しかし、素材を熟知し、ギリギリの崖っぷちを攻めることで、最大限の旨(うま)みを引きだすのが早乙女流だ。その手法に、料理評論家の山本益弘さんも舌を巻く。
「昔は生で食べるのが一番いい、その次に焼いて食べる、煮て食べる、天ぷらなんて魚が傷んだものを揚げて食べるとみんな思っていたがとんでもない。最高の食材を生以上のものに仕立てるということを初めて教えてくれたのは早乙女さんです。私が40年間で出会った最高の天才です」。
レインボーブリッジや東京湾アクアライン、羽田空港D滑走路など、数々の大工事を陰で支えてきた渋谷。水中での作業は常に危険と隣り合わせだ。現場の視界は1メートルもないことが普通。そうした中でも渋谷は、現場の状況を的確に見極め、素早く正確な判断を下す達人だ。35年の豊富な経験と、海の状態を感じる優れた“嗅覚”がそれを可能にする。
「現場のイメージがすぐ湧く。絵になって見えてくる。見えないんだけど、見える。」研ぎ澄まされた感覚は、水中の職人そのものだ。
レインボーブリッジや東京湾アクアライン、羽田空港D滑走路など、数々の大工事を陰で支えてきた渋谷。水中での作業は常に危険と隣り合わせだ。現場の視界は1メートルもないことが普通。そうした中でも渋谷は、現場の状況を的確に見極め、素早く正確な判断を下す達人だ。35年の豊富な経験と、海の状態を感じる優れた“嗅覚”がそれを可能にする。
「現場のイメージがすぐ湧く。絵になって見えてくる。見えないんだけど、見える。」研ぎ澄まされた感覚は、水中の職人そのものだ。
日本全国で200万人を超えるといわれる認知症。その介護の世界に、新しい風を吹き込み続ける和田。介護の現場に飛び込んだのは、25年前。その当時、認知症になれば、多くの行動が制限され、“普通の暮らし”とはかけ離れた状態で介護されることが当たり前のことと思われていた。
そうした状況に疑問を感じた和田は、介護の仕方によっては“普通に生きる姿”を続けられると主張。認知症のお年寄
.. show full overview
日本全国で200万人を超えるといわれる認知症。その介護の世界に、新しい風を吹き込み続ける和田。介護の現場に飛び込んだのは、25年前。その当時、認知症になれば、多くの行動が制限され、“普通の暮らし”とはかけ離れた状態で介護されることが当たり前のことと思われていた。
そうした状況に疑問を感じた和田は、介護の仕方によっては“普通に生きる姿”を続けられると主張。認知症のお年寄りたちが家庭的な環境のもと、少人数で共同生活を送る「グループホーム」で、先駆的な取り組みを続けてきた。
和田の施設では、お年寄りたちは、自分でできることは自分でするのがルール。包丁を握り、火を使って料理をし、洗濯、掃除を行い、街へ買い物や散髪にも出かけていく。もちろんすべてを完璧にこなせるわけではない。けがや事故のリスクも常にある。それでも和田は、お年寄り1人1人の認知症の度合いや身体能力などを見極めながら、できる限り“普通の暮らし”を維持できるよう奮闘し続ける。
森本には、転職希望者と面談をするとき、大切にすることがある。それは、その人の「本当にやりたいこと」を探ること。一般に転職で重視されるのは、その人がどんな経験を持ち、どんな仕事ができるか、いわゆる仕事のキャリアだ。次の職場で仕事をこなせるかどうか、それまでのキャリアから判断を下していく。森本ももちろん、キャリアは重視する。だがそれ以上に大切にするのが、心の底では本当はどん
.. show full overview
森本には、転職希望者と面談をするとき、大切にすることがある。それは、その人の「本当にやりたいこと」を探ること。一般に転職で重視されるのは、その人がどんな経験を持ち、どんな仕事ができるか、いわゆる仕事のキャリアだ。次の職場で仕事をこなせるかどうか、それまでのキャリアから判断を下していく。森本ももちろん、キャリアは重視する。だがそれ以上に大切にするのが、心の底では本当はどんな仕事をやりたいと思っているのか、だ。なぜか?森本は、「人は、本当にやりたいことをやるとき、最もモチベーションが上がり、潜在能力を最高に発揮できる」と言う。数々の体験を通して学んできた現場での確信だ。本人さえも気付いていない、本当にやりたいこと。その真実を知るために、森本は徹底的に心を砕く。ただし、心の奥底を探るのは簡単なことではない。そのため面談では、独特の質問をぶつけていく。「人生で楽しいと感じた瞬間は何か」「あなたはなぜ生まれたと思うか」など根源的な質問をさまざまな角度から浴びせて、本当にやりたい仕事を探っていく。
この20年で、崩壊したクラスを次々と立て直してきた小学校教師・菊池省三。クラスを再生させるとき、菊池が大事にしているのが、「自信が人を伸ばす」という流儀だ。
「自信がないから、友達をいじめたり、教師に反抗的になる」と言う菊池。「自信」を持たせることこそが、学級崩壊やいじめをなくす秘けつだと考えている。
そのため、菊池は子どもたちを褒めることにこだわる。何気ない仕草や
.. show full overview
この20年で、崩壊したクラスを次々と立て直してきた小学校教師・菊池省三。クラスを再生させるとき、菊池が大事にしているのが、「自信が人を伸ばす」という流儀だ。
「自信がないから、友達をいじめたり、教師に反抗的になる」と言う菊池。「自信」を持たせることこそが、学級崩壊やいじめをなくす秘けつだと考えている。
そのため、菊池は子どもたちを褒めることにこだわる。何気ない仕草やちょっとした表情など、ささいな事までも、きちんと褒める。また、教師が褒めるだけではなく、子ども同士でも褒め合う機会を毎日設け、自分の良さや友達の良さに気づかせる工夫を重ねている。
“駅弁販売のカリスマ”として全国から注目を集める三浦。専業主婦だった44歳の時、駅弁を販売する会社でパート販売員として働き始めると、担当する売店の売り上げは急上昇。53歳で埼玉・大宮営業所の所長に抜擢された。現在、JR大宮駅構内の売店など9つの店舗で100人を超える部下を統括している。
三浦は、出勤する日は必ず部下たちと店頭に立つ。接客する時に大切にしていることは消費
.. show full overview
“駅弁販売のカリスマ”として全国から注目を集める三浦。専業主婦だった44歳の時、駅弁を販売する会社でパート販売員として働き始めると、担当する売店の売り上げは急上昇。53歳で埼玉・大宮営業所の所長に抜擢された。現在、JR大宮駅構内の売店など9つの店舗で100人を超える部下を統括している。
三浦は、出勤する日は必ず部下たちと店頭に立つ。接客する時に大切にしていることは消費者の立場で考えること。三浦は専業主婦時代、「まだ買うか決めていない時に押し売りのように店員に声をかけられるのが嫌だった」という。その経験から店に立ち寄る人すべてが駅弁を買うと決めていると考えず、場合によっては、そっと見守ったり、世間話をしながら、買うと決めるまで待つ。その客がどの駅弁にするか具体的に悩み始めてから、それぞれの商品の個性や特徴を正直に伝えアドバイスする。客が買ってよかったと納得して駅弁を食べてもらうことを、何よりも大切にしている。こうした姿勢が、店の売り上げを結果的に伸ばすことになると三浦は考える。
浅利の店は、江戸時代から300年以上続く老舗のこうじ屋。今も代々伝わってきた手仕込みの伝統を守り続けている。しかし、浅利はその伝統をただ守っているわけではい。肉も魚も簡単においしくできるという“塩こうじ”を使ったレシピを1000以上考案。その魅力を伝えようと定期的に料理の講習会を開催する。今年はなんと、ニューヨークにまで出向き、その良さを伝える活動を行った。
こうじは
.. show full overview
浅利の店は、江戸時代から300年以上続く老舗のこうじ屋。今も代々伝わってきた手仕込みの伝統を守り続けている。しかし、浅利はその伝統をただ守っているわけではい。肉も魚も簡単においしくできるという“塩こうじ”を使ったレシピを1000以上考案。その魅力を伝えようと定期的に料理の講習会を開催する。今年はなんと、ニューヨークにまで出向き、その良さを伝える活動を行った。
こうじは、みそやしょうゆ、みりんや甘酒を造る原料として日本の食文化に欠かせないもの。その歴史は1000年を超える。しかし家庭でみそや甘酒がほとんど造らなれなくなった今、各地のこうじ屋は次々と廃業に追い込まれている。浅利の店もかつては赤字続きで、さまざまな副業をしながら生計を立てていた。“時代遅れ”のこうじに未来はあるのか・・・。追い込まれた浅利がもう一度こうじに向き合おうと専門書を読みあさりたどりついたのが、庶民の食生活を記した江戸時代の書物だった。そこに記されていた「塩こうじ」をアレンジし売り出したところ、一大ブームとなったのだ。「宝は、足もとにあった」浅利はいま、そう感じている。
高倉は、「同じことを何度も演じろといわれても、できない」と口にする。その言葉の裏には、演技者としての技量とは別次元の、真摯(しんし)な姿勢が秘められている。役を演じる時、高倉は何より「自分の心によぎる本当の気持ち」を大切にする。心をよぎった本物は、自然とにじみ出ると信じるからだ。だから高倉は、最小限のセリフで演技することを好む。長いセリフや大仰な仕草よりも、たった一言の
.. show full overview
高倉は、「同じことを何度も演じろといわれても、できない」と口にする。その言葉の裏には、演技者としての技量とは別次元の、真摯(しんし)な姿勢が秘められている。役を演じる時、高倉は何より「自分の心によぎる本当の気持ち」を大切にする。心をよぎった本物は、自然とにじみ出ると信じるからだ。だから高倉は、最小限のセリフで演技することを好む。長いセリフや大仰な仕草よりも、たった一言のセリフが雄弁になる、そう考えている。
ロケ地の空気、風景、匂い、スタッフの緊張感・・・。そうしたものから、本当の気持ちにつながる何かを見つけ出し、気持ちを盛り上げる。そして、最高に気持ちが高まった瞬間に「一度きりを、生きる」。そうやって高倉ならではの演技が生まれていく。
高倉の立ち居振る舞いは、数多くの伝説とともに語られてきた。その中でも最も有名なのは、「現場で座らない」というものだ。今回、81才で臨んだ映画の現場でも、スタッフのそばにそっと立ち続ける姿が見られた。高倉はこの理由を次のように述べている。
「居たい。そばに。なるべく居て見ていたいですね。鳥肌が立つ思いの時ありますよ。スタッフの、ぼくは狂気の集団と言ったけど、本当にあの人
.. show full overview
高倉の立ち居振る舞いは、数多くの伝説とともに語られてきた。その中でも最も有名なのは、「現場で座らない」というものだ。今回、81才で臨んだ映画の現場でも、スタッフのそばにそっと立ち続ける姿が見られた。高倉はこの理由を次のように述べている。
「居たい。そばに。なるべく居て見ていたいですね。鳥肌が立つ思いの時ありますよ。スタッフの、ぼくは狂気の集団と言ったけど、本当にあの人たちの努力ですよね。一番やってる人たちが一番お金もらってない人たちなんだよね。おかしいんですけど。反省しますね。本当は後ろの人たちの力なんですよね。そういうの分かるのに何十年もかかるよね。え~ってぞくぞくするのが。何十年もかかりますよ。ぱっときても分からない」
イチローは昨シーズン、かつて経験がない深刻な不振に陥った。10年連続で達成してきた年間200本安打もオールスター出場もゴールドグラブもすべて失った。不振は今シーズンも続き、メディアからは年齢的な衰えを指摘する声も相次いだ。通常スランプに陥ったバッターは狙い球を絞り、甘い球を待つのがセオリーだ。だがイチローは、イチローらしい「攻めるバッティング」を貫き、相手投手の決め球に
.. show full overview
イチローは昨シーズン、かつて経験がない深刻な不振に陥った。10年連続で達成してきた年間200本安打もオールスター出場もゴールドグラブもすべて失った。不振は今シーズンも続き、メディアからは年齢的な衰えを指摘する声も相次いだ。通常スランプに陥ったバッターは狙い球を絞り、甘い球を待つのがセオリーだ。だがイチローは、イチローらしい「攻めるバッティング」を貫き、相手投手の決め球に真っ向勝負を挑み続けた。自らのバッティングについて、イチローはこう語った。「瞬間的に結果を出すために、自分が信じているものを崩してしまうということは、自分の生き方も否定してしまうということ。結果を出すためにいろんなことをしますが、姿勢というものが変わってしまうと、もうバッターボックスに立つ意味はない。これは生き方に通じるものなんです」。
遊川は、これまで40作以上のオリジナルドラマを制作してきた。浮き沈みの激しい業界の中で、25年にわたり第一線を走り続け、次回作がつねに期待される脚本家だ。
遊川は脚本を書く時、登場人物たちの心の内を探ることに最も時間を費やす。それは遊川にとって自分の内と向き合う作業でもある。糧となっているのが、自身の複雑な家庭環境だ。遊川が高校生の頃に父親が蒸発した。その時に感じた貧
.. show full overview
遊川は、これまで40作以上のオリジナルドラマを制作してきた。浮き沈みの激しい業界の中で、25年にわたり第一線を走り続け、次回作がつねに期待される脚本家だ。
遊川は脚本を書く時、登場人物たちの心の内を探ることに最も時間を費やす。それは遊川にとって自分の内と向き合う作業でもある。糧となっているのが、自身の複雑な家庭環境だ。遊川が高校生の頃に父親が蒸発した。その時に感じた貧しさや心の痛み、そうした経験を掘り下げながら、登場人物の思いを考え抜く。「物語は、自分の中にある」という。
さらに遊川は、「人さえ描ければ、物語は動き出す」と口にする。何を食べ、何時に起き、どんな服を着ているのか、ドラマには反映されないようなことまで考え抜き、人物像を浮き彫りにする。「今のドラマは、演出方法が多様化する一方で、安易な方向に走りすぎている。だからこそ、リアルな人間を書く意思を大切にしたい」という。『家政婦のミタ』や『女王の教室』、『さとうきび畑の唄』。奇抜な登場人物たちが話題になる中で、実はその登場人物たちのリアルな心の動きの描写が、見る人たちを引きつけてきた。
If there are missing episodes or banners (and they exist on TheTVDB) you can request an automatic full show update:
Request show update
Update requested