ギリシャ・コルフ島で、写楽の肉筆画が発見された。ギリシャ人外交官が20世紀初頭のパリで収集したコレクションの中に埋もれていたのだ。新発見の肉筆画は、写楽の実像に迫る重要な手がかりを与えてくれることになった。
写楽ほど謎に包まれた絵師はいない。江戸中期の画壇に突如現れ、大胆な構図の役者絵で鮮烈なデビューを飾るが、わずか10ヶ月活動しただけで忽然と消えた。歴史資料には、そ .. show full overview
増え続ける児童虐待の中でも、大きな問題となっているのが「虐待の世代間連鎖」。全国児童相談所長会の調査によると、虐待する親の3割が幼少期に虐待を受けていた。虐待の連鎖を食い止めるにはどうすればよいのか…。わが子を虐待してしまうことに悩む「世代間連鎖」の親・200人以上と向き合ってきた東海学院大教授・長谷川博一さんの取り組みに密着、解決のヒントを探る。
長谷川さんは、世 .. show full overview
400年前から鯨を糧に暮らしてきた和歌山県太地町(たいじちょう)。沖合に、黒潮と陸潮(おかじお)がぶつかる豊かな漁場があり、そこに集まる鯨が、今もこの町の経済を支えている。
しかし今、その暮らしが危機に直面している。一昨年7月に公開された映画「ザ・コーブ」をきっかけに、海外の反捕鯨団体が町に常駐し、漁師たちの動きを監視している。狙いは、鯨の命を絶つ瞬間だ。カメラで .. show full overview
東日本大震災からまもなく3か月。被災地では「復興」への動きがようやく始まりつつある。宮城県では、県内の壊滅的な被害を受けた市町村を中心に「復興まちづくり計画案」を独自に策定した。県の計画は、市街地・住宅地の高台への移転や、漁業の株式会社化など、単なる復旧ではない「創造的復興」を目指していて、自治体や住民と協議を始めている。また、岩手県や宮城県の中核都市では、住民たちが自 .. show full overview
未曽有の被害を出した東日本大震災。壊滅状態になった漁村のなかで、国の復興施策を待ちきれず、村人自ら再建に乗り出した集落がある。旧歌津町(南三陸町)の馬場中山集落。壊滅した集落を見下ろす高台の小集会所で200人が避難生活を続けてきた。がれきから砂まみれの米を拾い集め、掘り起こした冷蔵庫から野菜を回収して生きのびた。
村人たちは全国のボランティアと連携し、食料やトイレや風 .. show full overview
東日本大震災から半年以上経ち、復旧復興が進む一方、生活再建から取り残される“孤立する被災者”の問題が顕在化しつつある。特に懸念されているのが心の問題だ。内閣府が震災の影響で自殺したと認定する「震災関連自殺」は4か月で38人に上る。
宮城県東松島市では保健師たちが中心となり、在宅の市民を対象にした戸別訪問を続けている。中にはうつ状態かPTSDなど精神的に追い込まれる被災 .. show full overview
「農業が崩壊する!」「いまこそ輸出を伸ばすチャンスだ!」。
参加を巡り、国を二分する議論に発展した「TPP(環太平洋パートナーシップ協定)」。野田総理大臣は先週末、TPP交渉参加に向けて関係国との協議に入ることを表明、TPP問題が大きく注目されています。
経済、農業、医療、金融サービス…。TPPに参加すれば、様々な面で日本の社会は大きく変わると言われています。い .. show full overview
ぜんそくに花粉症、アトピー性皮膚炎……。アレルギー疾患は“いったん発症すると治療が難しい病”とされてきた。ところがここ数年、アレルギー治療の常識は大きく変わりつつある。たとえば食物アレルギー。これまではアレルギーの原因となる食物を避ける方法がとられていたが、今、あえてその食物を食べる「免疫療法」が驚きの成果をあげている。
番組に登場するのは、生後まもなく卵アレルギーと .. show full overview
世界経済を揺るがすヨーロッパの“国債”危機は、ギリシャからイタリアに飛び火した。そして、日本にも負の連鎖が及び始めている。止まらない円高や輸出産業への影響、老後の年金資産の目減り・・・。日本企業は危機が長期化すると懸念を強めている。
混乱が続く根っこには、ヨーロッパ諸国が投資マネーに頼り、身の丈を超えて財政赤字が膨らませたツケの根深さがある。しかもリーマンショックの後 .. show full overview
大津波による全電源喪失、メルトダウン、水素爆発、そして放射性物質の拡散・・・。未曾有の大災害を引き起こした『福島第一原子力発電所』の事故で、これまで「絶対安全」とされてきた、日本の原発の“安全神話”は もろくも崩れ去った。長年、安全性の根拠となってきたのが、原子力安全委員会が定める『安全審査指針』だ。指針の策定や改訂をめぐって、専門家や官僚、電力会社は何を議論し、原発の .. show full overview
太平洋戦争開戦から70年。戦争証言プロジェクトでは、戦争体験者の証言を4年にわたり収集してきた。その数は、元将兵や市民を合わせ、800人以上にのぼる。証言の大半を占めるのは、無惨で生々しい「死」の記憶である。日中戦争から太平洋戦争に至る“昭和の戦争”の死者は、日本人だけで310万人。この夥しい死は、単に軍部の誤った戦争指導によってのみ、もたらされたのではない。“昭和の戦 .. show full overview
日本人が体験した“昭和の戦争”の実像を、戦争体験者の証言で記録する「日本人の戦争」。第2回の舞台は太平洋。真珠湾攻撃以降、太平洋の広大な地域に戦線を拡大した日本軍。連合軍の反攻が始まると、国力を越えた戦線拡大の結果として、前線の兵士は悲惨な最期を辿ることになる。米軍の圧倒的な物量と火力に追いつめられる兵士たち。補給が途絶え、弾も食糧も尽き、孤立していく戦場。生き延びる手 .. show full overview
東日本大震災は、1500人を超える子どもたちからかけがえのない父や母を奪った。それから9ヶ月がたった被災地の「震災遺児」たち。仮設住宅や親戚の家で落ち着いた生活を取り戻したように見えるものの、さまざまな形で苦しみと向き合っている。母を失った大きな悲しみを残された父と分かち合いながら、前に進もうと必死にもがく少年。両親や姉を失っても明るい笑みを絶やさず、悲しみに暮れる祖父 .. show full overview