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Sezon 1988
昔、三重県の桑名あたりの山の中に、早くに両親を亡くしたハナという女の子が住んでいた。
ある嵐のあとの朝のこと、一人の薬売りがハナの家を訪ねて来た。薬売りが家の中を見てみると、家の中は雨漏りだらけ。まだ小さいハナには屋根を直すこともできないのだ。「オラのお爺やったら上手に直してくれんやけどなー。」薬売りは屋根をながめて言う。
ハナはこの薬売りのおじさんにお茶を
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昔、三重県の桑名あたりの山の中に、早くに両親を亡くしたハナという女の子が住んでいた。
ある嵐のあとの朝のこと、一人の薬売りがハナの家を訪ねて来た。薬売りが家の中を見てみると、家の中は雨漏りだらけ。まだ小さいハナには屋根を直すこともできないのだ。「オラのお爺やったら上手に直してくれんやけどなー。」薬売りは屋根をながめて言う。
ハナはこの薬売りのおじさんにお茶を出したが、お茶うけのなすび(ナス)が何とも小さい。ハナが畑で作るなすびは、これより大きくならないのだった。これを見た薬売りは、自分のお婆が作るなすびはもっと大きくなったと言う。
ハナはこの話を聞いて、自分にもお爺やお婆がいれば、いろんなことを教えてもらえるので、どんなにかいいだろうと思うのだった。
そんなある日、ハナが夕飯を食べていると、裏の崖から何やら大きな物がドシーン!!と落ちてきた。ハナが戸を開けてみると、何とそこには大きな赤鬼がひざを擦りむいて泣いていた。ハナは赤鬼に傷の手当をしてあげ、またお腹を空かした赤鬼に畑で取れた瓜(うり)を食べさせてあげた。
ところがこの瓜もまた小さい。「どうして瓜がこんなに小さいんじゃ?」赤鬼が言う。そこでハナは、薬売りが言ったことを話して聞かせ、自分にもお爺やお婆がいたらと言う。
すると赤鬼は、お礼に南瓜(かぼちゃ)の種と小槌(こづち)を渡し、この種を畑に蒔き、実をつけた南瓜の中で一番大きなものを小槌でたたくようハナに言うと、山の中に帰っていってしまった。
ハナは赤鬼に言われた通り、その日の夜に南瓜の種を畑に蒔いた。すると驚いたことに、翌朝には南瓜は芽を出し、実をつけていたのだ。さらに、その中の一つの南瓜がみるみる大きくなり、とうとう家よりも大きくなってしまった。
ハナがこれを小槌でたたくと、大きな南瓜が割れ、なんと中からはお爺とお婆が出てきた。ハナは南瓜の中から出てきたこのお爺とお婆に、色々なことを教えてもらい、三人末永く幸せに暮らしたそうな。
昔、島根の広瀬から富田川(とだがわ)沿いに少し山に入った所に、布部(ふべ)という小さな村があり、ここには清兵衛という鍛冶屋の爺さまが住んでいた。
ここら辺りの土は硬く、小石も混じっているので、畑を耕していると鋤や鍬の刃がすぐに欠けてしまう。そこで清兵衛爺さんは、どうにか村人のために刃こぼれしない鋤や鍬を打てないものかと考えていた。
爺さまは、村から少し離れた
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昔、島根の広瀬から富田川(とだがわ)沿いに少し山に入った所に、布部(ふべ)という小さな村があり、ここには清兵衛という鍛冶屋の爺さまが住んでいた。
ここら辺りの土は硬く、小石も混じっているので、畑を耕していると鋤や鍬の刃がすぐに欠けてしまう。そこで清兵衛爺さんは、どうにか村人のために刃こぼれしない鋤や鍬を打てないものかと考えていた。
爺さまは、村から少し離れた目谷(めいだに)の山の中に小屋を作って、そこを仕事場にしていた。ここで爺さまは、強い刃を打つべく樫、ナラ、松など色々な木を使って炭を作ってみたが、どれも火力が足りず、刃に上手く焼きが入らなかった。
そんなある夜のこと、爺さまが仕事をしていると、どこからともなく一人の小僧が現れ、小屋の入り口に太い木の枝を置いたかと思うと、またすぐに暗闇の中に消えてしまった。そして、そんなことが何日か続いたある晩、この不思議な小僧は爺さまにこう言った。「この椿の枝を使って炭を作るといい。そうすれば、硬くて火の勢いの強い炭が出来るよ。」
爺さまが小僧さんに言われた通り、この椿の枝で炭を作ると、たたらの火は勢いよく燃え、焼きの入った強い刃が出来た。爺さまは鍬を完成させると、何を思ったか、隣にある椿原へと入って行った。ここには、椿の古木がたくさん生えており、その中でも一番古い木の前に爺さまがやってくると、何と木の枝は全て切り取られている。
そして爺さまが木を見上げると、木の上には小屋に来たあの小僧が立っていた。小僧が爺さまに言うには、自分はこの椿の木の精で、爺さまが一所懸命に鍬や鋤を打っているのを見て、手助けしたかったのだそうだ。それで、自分の枝を切って、爺さまに分けていたのだ。爺さまはこれを聞いて、手を合わせてこの椿の古木に感謝した。
それからと言うもの、小僧が毎夜現れた爺さまの窯は、小僧がまと呼ばれるようになった。また、椿の古木は村人たちによって大切に祭られ、今でも春になると白い一重の花を、枝いっぱいに咲かせるのだそうだ。
昔、埼玉の比企(ひき)の高坂という所に、怠け者の長太という百姓がおったそうな。
長太は毎日子供らに小博打をけしかけて遊んでおり、自分の田んぼの田植えをしようともせんかった。この辺りでは、川越の殿様の田畑見回りまでに田植えが済んでいなければ、お咎めで道普請の労働に行かなければならなかったそうじゃ。
じゃが、「あくせく働くのは嫌なこった。」と、その日も長太は田ん
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昔、埼玉の比企(ひき)の高坂という所に、怠け者の長太という百姓がおったそうな。
長太は毎日子供らに小博打をけしかけて遊んでおり、自分の田んぼの田植えをしようともせんかった。この辺りでは、川越の殿様の田畑見回りまでに田植えが済んでいなければ、お咎めで道普請の労働に行かなければならなかったそうじゃ。
じゃが、「あくせく働くのは嫌なこった。」と、その日も長太は田んぼの畦で怠けておった。するとそこへ、鐘を鳴らしながら一人の坊様が通りかかったそうな。早速長太は無理やり坊様にインチキ博打をけしかけた。勝負はもちろん長太が勝ち、負けた坊様に自分の田んぼの田植えやらせておいて、長太は一旦家に帰った。
しばらくして、長太が美しい妻を連れて田んぼに戻ってみると、一坪を残して田植えが済んでおり、坊様の姿は消えておった。長太が不思議に思っておると、また鐘の音が聞こえてきて、さっきの坊様が通りかかった。
長太はまた坊様に博打をけしかけたが、絶対勝つはずのインチキ勝負に長太は負けてしもうた。その上、坊様の体が次第に重くなってきて、長太は坊様の下敷きになって動けなくなった。
長太がふと目を覚ますと、長太は田んぼの畦でお地蔵様の下敷きになっておったのじゃった。なんとかお地蔵様の下から這い出し、自分の田んぼを見ると、一坪残して田植えが済んでおる。「夢の中に出てきたお地蔵様が田植えをしてくれたんじゃ!」と、喜んだ長太は家に帰って妻にそのことを話したそうな。
ところが妻はかんかんに怒っておった。実は、長太が畦で昼寝をしておる間に妻が田植えをしてくれておったのじゃった。坊様も美しい妻も全て夢だったのじゃ。残りの一坪は亭主のお前が植えろと妻に怒鳴られて、長太はしぶしぶ田植えをしたそうじゃよ。
その後長太が真面目に働くようになったかどうかは分からないが、夢の中に現れたお地蔵様は、今も高坂の田んぼの畦に立って、皆が働くのを眺めていらっしゃるということじゃ。
岐阜県は瑞浪市釜戸町の西の外れ、百田という所での話だった。人里離れたこの場所に草堂を結び、一人で暮す老僧がいた。僧は自然を相手にした生活の中、くる日もくる日も木材に鑿を打ち弁天像を作っていた。
出来上がった弁天像を川のほとりの平原に安置したところ、いつの日からか白狐が像の傍らに寄り添うようにしてじっと像を見ているのに僧は気づいた。獣の身ながら仏心の篤い狐であると一
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岐阜県は瑞浪市釜戸町の西の外れ、百田という所での話だった。人里離れたこの場所に草堂を結び、一人で暮す老僧がいた。僧は自然を相手にした生活の中、くる日もくる日も木材に鑿を打ち弁天像を作っていた。
出来上がった弁天像を川のほとりの平原に安置したところ、いつの日からか白狐が像の傍らに寄り添うようにしてじっと像を見ているのに僧は気づいた。獣の身ながら仏心の篤い狐であると一人で暮らすその老僧は興味を持ち声をかけた。
狐は言葉を喋ることは無かったが白狐は老齢であって又弁天像を貰い受けたいと思っているのだと分かった。僧は経を解するようになれば狐に観音像をやろうと言い、経を習いにくるように言った。それから朝の読経を終えるころにはいつも狐は僧の庵を訪れるようになった。そして僧は狐の持ってきた木の葉に少しずつ経文を書いて渡してやった。
ところがある日、いつもの様に訪れると思っていた狐が読経を終えてもまだ姿を現わさない。僧はあたりの山じゅう狐を探し歩いた。すると岩穴の中で冷たく横たわる白い狐を見つけた。狐は僧の書いた木の葉の経文の上に身を横たえながら眠るようにして死んでいた。
一人で死んで行くのが寂しくて狐は弁天像を欲しがっていたのだと僧は気づき、像を遣り渋ったような自分を深く後悔した。僧は像を狐の傍らにそっと渡すと丁寧に狐を埋葬した。その晩僧の夢の中に狐が現れた。
礼を述べると自分を埋めた岩の近くの土を掘るようにと笑顔で狐は言った。次の朝、村人たちと共に僧は辺りの土を掘ると温泉が沸いてきた。そこで温泉は白狐の湯と呼ぶようになった。
むかしむかし、ある夏のことじゃった。いつもは顔を合わせることもない『お日さん』と『お月さん』と『雷さん』が、お伊勢参りの旅をすることになったそうな。
道中の雷さんは鬼のパンツで元気いっぱい、背中の太鼓を打ち鳴らし、あたりに雷を落としながら、そりゃあ騒がしく歩くんじゃ。お日さんとお月さんが文句を
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むかしむかし、ある夏のことじゃった。いつもは顔を合わせることもない『お日さん』と『お月さん』と『雷さん』が、お伊勢参りの旅をすることになったそうな。
道中の雷さんは鬼のパンツで元気いっぱい、背中の太鼓を打ち鳴らし、あたりに雷を落としながら、そりゃあ騒がしく歩くんじゃ。お日さんとお月さんが文句を 言っても、雷さんは「いやぁ、すまんすまん!」と、またうるさく笑い飛ばしたそうな。じゃが、まずまず、三人は仲良く旅を続けたそうな。
やがて日も暮れたので、三人は宿に入った。お日さんとお月さんはゆっくりとお風呂に入ったが、雷さんはお風呂が嫌いで、次々に酒を運ばせては飲んでおった。
お日さんとお月さんがお風呂から上がる頃には、雷さんはすっかり酔っ払っており、酒臭~い息を吐きながら二人にさんざん酒をすすめ、太鼓をたたいて大声で歌いながら踊りだした。そのうるさいこと下手くそなこと。お日さんもお月さんもすっかり参ってしもうた。
そ うして騒ぐだけ騒いだ雷さんは酔いつぶれて眠ってしまったそうな。お日さんとお月さんはほっとして、雷さんを布団に寝かし、自分達も布団に入った。雷さん は初めのうちは静かにスースー眠っておったが、しばらくして、その『スー』が『ガー!』に変わったからたまらない。ほんに布団が吹っ飛ぶような大イビキ じゃった。
「眠らせてくれぇ~!」お日さんとお月さんは布団をかぶって苦しんでおったが、とうとう「儂……、儂、先に行くわ。」と、お日さんが逃げ出した。お月さんもそれについて、二人はまだ夜も開けないうちに雷さんを置いて宿を出発したのじゃった。
一 方の雷さんは夕方近くになって目を覚ました。お日さんとお月さんが先に出発したと聞いた雷さんは「月日のたつのは早いもんじゃなぁ。ほんなら儂は夕立とし ようかぁ!」と騒いで、直ぐに二人の後を追ったそうな。そうして雷さんが去った後には、稲光が走ってザーッと夕立が降ったということじゃ。
昔、秋の夜に虫たちが食材を持ち寄って、煮込み汁を食べた。
ところがカマキリどんが、カブトムシどんの持ってきたキュウリを全部食べてしまい、腹痛を訴え始める。医者のモグラ先生を呼びに行く役に、足が千本もあるムカデどんが選ばれる。
しかし、いくら待ってもムカデどんが戻って来ないので、様子を見に行くと、なんとムカデどんは、まだわらじを履いている途中だった。
結局、カブトムシどんがモグラ先生を連れてきて、カマキリどんは事なきを得たのだった。
昔、秋の夜に虫たちが食材を持ち寄って、煮込み汁を食べた。
ところがカマキリどんが、カブトムシどんの持ってきたキュウリを全部食べてしまい、腹痛を訴え始める。医者のモグラ先生を呼びに行く役に、足が千本もあるムカデどんが選ばれる。
しかし、いくら待ってもムカデどんが戻って来ないので、様子を見に行くと、なんとムカデどんは、まだわらじを履いている途中だった。
結局、カブトムシどんがモグラ先生を連れてきて、カマキリどんは事なきを得たのだった。
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