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Temporada 2024
体中の痛みと闘いながら、全身全霊で踊リ続けるストリッパーがいる。
日本最高齢のストリッパー星愛美さん(57歳)。エネルギッシュで、圧倒的な迫力に満ちた彼女のステージは、男性だけでなく、多くの女性ファンも劇場に足を運び、涙を流す。
年々、踊ることが体力的に厳しくなっている愛美さんを支えているのは、全国各地のステージに駆けつける「星組」と呼ばれる熱心なファンの存在。彼ら
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体中の痛みと闘いながら、全身全霊で踊リ続けるストリッパーがいる。
日本最高齢のストリッパー星愛美さん(57歳)。エネルギッシュで、圧倒的な迫力に満ちた彼女のステージは、男性だけでなく、多くの女性ファンも劇場に足を運び、涙を流す。
年々、踊ることが体力的に厳しくなっている愛美さんを支えているのは、全国各地のステージに駆けつける「星組」と呼ばれる熱心なファンの存在。彼らもまた、愛美さんを応援することがきっかけとなり、互いを支え合う“ファミリー”のような強い絆で結ばれていた。そんな「星組」の中心メンバーのスーさんが、2022年に、がんでこの世を去ってしまう。一時は引退も考えた愛美さんだが「待っていてくれる人がいる限りステージに立ち続けたい」と、57歳の誕生日イベントを機に、新たなスタートを切った。
2023年7月。愛美さんがSNSに記した「休養」の知らせ。数カ月前から、思うように踊れないことが続き、病院で検査を受けると、肺に、がんが見つかったという。がんの摘出手術を受けるため、ステージをしばらく降板することになったのだ。
8時間に及んだ手術は成功したものの、2カ月がたっても復帰のめどが立たないことに、愛美さんは焦りを感じていた。
57歳のストリッパーは、再び、あのステージに戻ることはできるのか…
【語り】本仮屋ユイカ
多くの人々の人生を背負って踊り続ける彼女は、再び、あのステージに帰ることができるのか…
日本最高齢のストリッパー星愛美さん(57歳)。エネルギッシュで、圧倒的な迫力に満ちた彼女のステージに、男性だけでなく、多くの女性ファンも涙を流す。
年々、踊ることが体力的に厳しくなっている愛美さんを支えているのは、全国各地のステージに駆けつける「星組」と呼ばれるファンの存
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多くの人々の人生を背負って踊り続ける彼女は、再び、あのステージに帰ることができるのか…
日本最高齢のストリッパー星愛美さん(57歳)。エネルギッシュで、圧倒的な迫力に満ちた彼女のステージに、男性だけでなく、多くの女性ファンも涙を流す。
年々、踊ることが体力的に厳しくなっている愛美さんを支えているのは、全国各地のステージに駆けつける「星組」と呼ばれるファンの存在。一時は引退も考えた愛美さんだが「待っていてくれる人がいる限りステージに立ち続けたい」と、57歳の誕生日イベントを機に新たなスタートを切った。
しかし、2023年7月、肺に見つかったがんの摘出手術を受けるため、舞台を降板することに。手術は無事成功…誰もが、その復帰を待ち望んでいた。
しかし、手術から2カ月がたっても体は思うように動かせず、復帰のめどが立たない現実に、愛美さんは生きる気力を失いかけていた。「みんなに心配を掛けたくない」と踊り子仲間とも距離を置いていた。そんな中、連絡を取り合ったのは、実の家族のようにかわいがってきた後輩ストリッパーのるりさん。るりさんの「愛美姉さんを待ってる」という一言に、愛美さんは、再びステージに復帰することを決意した。
2023年11月。
万全とは言えないまま迎えた復帰のステージ。全国から多くのファンたちが詰めかける中で57歳のストリッパーは、かつてのように踊ることができるのか…
【語り】本仮屋ユイカ
大都会の片隅に、家を飛び出した者たちが集うシェアハウスがある。
月の家賃は3万円台。人生をリスタートするために、様々な事情を抱えた若者たちが、全国からやってくる。
都内を中心に10棟あるシェアハウスを、1人で運営するオカさん(45歳)の元には、入居希望者からの連絡が絶えない。24時間、新たな入居者を迎え入れ、必要があれば、シェアハウスまでの交通費も肩代わり。時に
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大都会の片隅に、家を飛び出した者たちが集うシェアハウスがある。
月の家賃は3万円台。人生をリスタートするために、様々な事情を抱えた若者たちが、全国からやってくる。
都内を中心に10棟あるシェアハウスを、1人で運営するオカさん(45歳)の元には、入居希望者からの連絡が絶えない。24時間、新たな入居者を迎え入れ、必要があれば、シェアハウスまでの交通費も肩代わり。時には身元引き受け人として、警察に入居者を迎えに行くことも。そこまでするのは、オカさん自身も、社会のレールからは外れた人生を送ってきたから…「ここで生活を立て直し、新たな道を切り開いてほしい」。きょうも、入居者の“親代わり”となり、それぞれが抱える悩みに耳を傾ける。
そんなオカさんが特に気に掛けているのは、22歳のハマちゃんだ。高校卒業後、大阪の実家を飛び出し、オカさんのシェアハウスにやってきた。しかし、何かあるたびに、飛び出しては、また戻ってくることを繰り返し「家出のプロフェッショナル」と呼ばれている存在。アルバイトも長続きせず、稼いだお金も無計画にほとんど食費に使ってしまうため、家賃も一部しか払えない。「それでも少しずつ…」オカさんは、ハマちゃんに声を掛け続ける。そんな中、ハマちゃんが、シェアハウスから姿を消した。今度こそ戻らないつもりなのか…
人生をやり直すために居場所を求めてもがく、家出人たちを見つめた…
【語り】三浦透子
誰かと顔を合わせて話す機会が極端に減ったコロナ禍の3年間…婚活の世界にはある大きな変化が起きていた。
政府の調査によると、20代男性の約7割に配偶者や恋人がなく、そのうちの4割は、女性とデートをした経験がないという。リモートワークなどの影響からか、コミュニケーション能力の低下が目立ち、結婚相談所では、なかなか交際に発展しないケースが増えているという。特に男性は、きめ細
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誰かと顔を合わせて話す機会が極端に減ったコロナ禍の3年間…婚活の世界にはある大きな変化が起きていた。
政府の調査によると、20代男性の約7割に配偶者や恋人がなく、そのうちの4割は、女性とデートをした経験がないという。リモートワークなどの影響からか、コミュニケーション能力の低下が目立ち、結婚相談所では、なかなか交際に発展しないケースが増えているという。特に男性は、きめ細かいサポートが必要な事態となっていた。
そんな中、誰かと共に生きる未来を目指して、婚活アドバイザー・植草美幸さんの元を訪れる人々…実家で母と暮らす進藤さん(仮名・29)は、中高一貫の男子校出身で、女性との交際経験はゼロ。植草さんの指導を受け、身だしなみを整えることから学び始めた。しかし、女性を前にすると極度に緊張してしまい、ついつい母親の話題を出してしまう。
もう一人は、建設会社役員でバツイチの内田さん(55)。25kgの減量や、全身脱毛など、自分を磨く努力を続けているが、女性の心が読み取れず、早とちりや失言を繰り返してはフラれ続けていた。
そして、親戚夫婦の仲むつまじい姿に憧れて「婚活」を始めた28歳のゆかさん(仮名)。なかなか条件に合う相手と「お見合い」が成立せず、焦りを感じ始めていた。「何とかお見合いを成立させたい…」と考えた彼女は、ある決断をする…
結婚を目指して奮闘する3人。令和の時代の「婚活」を見つめた…
【語り】小雪
誰かと共に生きる未来を目指し、婚活アドバイザー・植草美幸さんの元を訪れる人々…
コロナ禍でのリモートワークなどの影響からか、コミュニケーション能力の低下が目立ち、結婚相談所でもなかなか交際に発展しないケースが増えている中、3人の会員が「婚活」をスタートさせた。
恋愛経験がなく、実家で母と暮らす進藤さん(仮名・29)。極度の緊張から、お見合い相手を怒らせてしま
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誰かと共に生きる未来を目指し、婚活アドバイザー・植草美幸さんの元を訪れる人々…
コロナ禍でのリモートワークなどの影響からか、コミュニケーション能力の低下が目立ち、結婚相談所でもなかなか交際に発展しないケースが増えている中、3人の会員が「婚活」をスタートさせた。
恋愛経験がなく、実家で母と暮らす進藤さん(仮名・29)。極度の緊張から、お見合い相手を怒らせてしまうことも…「そんな自分を変えたい」と、努力を続ける進藤さんに、生まれて初めての「恋心」を抱く女性との出会いが訪れる。何とか自分をアピールしようと、「1人暮らしへの決意」を語るが返って、すれ違いを生んでしまうことに…
早とちりや失言を繰り返しては、フラれ続けている内田さん(55)は、40代の会社経営者の女性と交際をスタートさせた。しかし、その直後、植草さんに対して「成婚退会」の申し入れが…すでに「プロポーズを済ませ結婚を決めた」と語る内田さん。慌てて植草さんが、交際相手の意思を確認するも、返ってきた答えは、意外なものだった…
そして、婚活が少しでも有利になればと、二重まぶたの整形手術を受けた28歳のゆかさん(仮名)。プロフィール写真を撮り直し、再スタートを切った。理想の相手とも巡り合い、順調にデートを重ねるが、男性から「以前の写真と顔が違うのでは?」と問い合わせが…
【語り】小雪
13回目の結婚記念日を祝う夫婦と3人の男の子。こうして家族5人が揃って、この日を迎えられるは、まさに“奇跡”のようなことだった…
今から約4年前、救急医療を特集するテレビ番組の取材カメラの前に、一人の妊婦が搬送されてきた。出産予定日までは、あと2カ月。金山あさ奈さんは、職場で意識を失い、病院へと運び込まれた。原因は脳出血。すぐにでも手術をする必要があるが、その時、
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13回目の結婚記念日を祝う夫婦と3人の男の子。こうして家族5人が揃って、この日を迎えられるは、まさに“奇跡”のようなことだった…
今から約4年前、救急医療を特集するテレビ番組の取材カメラの前に、一人の妊婦が搬送されてきた。出産予定日までは、あと2カ月。金山あさ奈さんは、職場で意識を失い、病院へと運び込まれた。原因は脳出血。すぐにでも手術をする必要があるが、その時、おなかには、3人目となる男の子を宿していた。病院に駆けつけた夫の文哉さんは、無事を祈る一方で、「愛する妻を失うのか、まだ見ぬ我が子を失うのか、もしかしたら二人とも…」そんな不安と闘っていたという。
医師たちは、2つの命を救うための緊急手術に挑む。帝王切開で赤ちゃんを取り出すと同時に、あさ奈さんの開頭手術…懸命な処置により手術は無事成功。1794gの男の子は早産児のため、新生児集中治療室に運ばれ、あさ奈さんは一命を取り留めた。
しかし、脳に負ったダメージは大きく、あさ奈さんには、右半身のまひに加え、会話や読み書きが思うようにできなくなる障害が…以前のようには動かない体、生まれたばかりの我が子に会えない日々…我が家には母と弟の帰りを待つ2人の息子たち。救急搬送から2週間、言葉も発することができない体で、ようやく我が子と対面できる瞬間が訪れた…
ある日、突然の病に倒れ、運命に翻弄される3児の母と家族の4年を見つめた。
【語り】上戸彩
自由が利かない体で、きょうも3人の息子と向き合い続ける母親がいる。
今から約4年前、救急医療を特集するテレビ番組の取材カメラの前に、一人の妊婦が搬送されてきた。出産予定日まで、あと2カ月。金山あさ奈さんは、職場で意識を失い、病院へと運び込まれた。原因は脳出血。医師たちは、2つの命を救うため、帝王切開で赤ちゃんを取り出すと同時に、あさ奈さんの開頭手術を行うことを決め
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自由が利かない体で、きょうも3人の息子と向き合い続ける母親がいる。
今から約4年前、救急医療を特集するテレビ番組の取材カメラの前に、一人の妊婦が搬送されてきた。出産予定日まで、あと2カ月。金山あさ奈さんは、職場で意識を失い、病院へと運び込まれた。原因は脳出血。医師たちは、2つの命を救うため、帝王切開で赤ちゃんを取り出すと同時に、あさ奈さんの開頭手術を行うことを決めた。手術は無事成功し一命を取り留めたものの、右半身のまひに加え、会話や読み書きが思うようにできなくなる障害が…
救急搬送から5カ月。ようやく自宅へと戻ることができたあさ奈さん。夫の文哉さんと2人の男の子、そして、あさ奈さんより先に退院した三男の煌泰(こうた)くんに迎えられ、ようやく家族5人揃っての生活が始まった。しかし、右半身にまひが残る体では、今まで、当たり前にこなしてきた家事にも一苦労、家族のために料理を作ることも難しい…それでも「自分一人でできることを増やしたい」と、笑顔を絶やさず、こつこつと努力を続けてきた。4年がたった今では、家のことばかりでなく、職場復帰も果たすまでに。
しかし、言葉をうまく発することができず、子どもたちとの会話がままならないことに、あさ奈さんは、もどかしさを感じていた。時には、いら立ちを爆発させてしまうことも…
家族のために努力を重ねる息子3人の母と、それを支え続けた家族の4年の記録。
【語り】上戸彩
居場所のない若者たちがたどり着き、肩を寄せ合って暮らすシェアハウスがある。
都内で4カ所のシェアハウスを運営する荒井佑介さん(34)は、10代の頃から周囲と折り合いが悪く、家族の中にも居場所を見つけられずにいた。そんな自身の経験から、若者たちの居場所をつくり、自立支援を行うシェアハウスの運営を始めたのだ。荒井さんの元に集まってくるのは、家出、家庭内暴力、ひきこもり
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居場所のない若者たちがたどり着き、肩を寄せ合って暮らすシェアハウスがある。
都内で4カ所のシェアハウスを運営する荒井佑介さん(34)は、10代の頃から周囲と折り合いが悪く、家族の中にも居場所を見つけられずにいた。そんな自身の経験から、若者たちの居場所をつくり、自立支援を行うシェアハウスの運営を始めたのだ。荒井さんの元に集まってくるのは、家出、家庭内暴力、ひきこもり…など、心に傷を負った若者ばかりだ。
居場所がない実家を飛び出して上京、所持金もなく、公園で野宿をしていたタクヤさん(仮名・23)は、シェアハウスに入居してからも、なかなか自立に向けて動き出せずにいた。親との関係がうまくいかず、心に傷を追った彼は、ある日、シェアハウスから姿を消してしまう。タクヤさんは、誰にも言えない、ある事情を抱えていた…
感情的に怒ることが多かった親の影響で、人と関わることが「怖い」と感じるようになったと語るユウタさん(仮名・25)。大学時代に、就職活動の面接におじけづき、実家にひきこもるようになってしまった。「このままでは前に進めない…」社会とのつながりを取り戻すため、実家を飛び出したユウタさん。入居後、少しずつ他の住人とも会話ができるようになった彼は、再び就職活動をスタートさせるのだが…
シェアハウスの暮らしで、心の傷を癒やし、人生をやり直そうと懸命に生きる若者たちを見つめた…
【語り】八木莉可子
都会の片隅の夜の街で、ワケありの人々に手を差し伸べるママがいる。
東京・府中を中心に7店舗を経営するママ、高橋映子さん(45歳)。銀座でも歌舞伎町でもないこの街に店を構えて12年、働くスタッフの数は150人以上。今では「府中でナンバーワン」と言えるほどになった。
映子ママの元には、様々な事情を抱えた人々が全国から集まってくる。18歳の時、3万円を手に新潟から
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都会の片隅の夜の街で、ワケありの人々に手を差し伸べるママがいる。
東京・府中を中心に7店舗を経営するママ、高橋映子さん(45歳)。銀座でも歌舞伎町でもないこの街に店を構えて12年、働くスタッフの数は150人以上。今では「府中でナンバーワン」と言えるほどになった。
映子ママの元には、様々な事情を抱えた人々が全国から集まってくる。18歳の時、3万円を手に新潟から上京してきた女性。多額の借金を抱えた60代の元常連客。周囲となじめず、職を転々としてきた男性…
そんなある日、店のキャストが、未婚のまま出産を決意したことを知る。ママが彼女に特別な思いを抱くのにはワケがあった。実は自身もシングルマザーとして夜の街で働きながら子どもを育てた一人なのだ。ママは未婚の母になる彼女の居場所づくりに動き始める…
グループの業績が好調な中、ママの頭を悩ませているのが、唯一の赤字店「歌って踊るアイドルに会えるコンセプトカフェ」。アイドルオタクならばうってつけと店長を任せたのは、人との関わりが苦手な37歳の男性社員。水商売の世界に飛び込むも、周囲となじめず、職を転々とする中で出会ったのが映子ママ。なんとかママの期待に応えようと策を練るものの、赤字は膨らむばかり。ついに、ママはタイムリミットを宣告することになる…
府中の夜の街にたどり着き、それぞれの居場所を求めて奮闘するママと仲間たちの姿を追った…
【語り】清野菜名
都会の片隅の夜の街。ママの元に集うのは、全国からやってきたワケありな人々…
東京・府中を中心に7店舗を経営するママ、高橋映子さん(45歳)。銀座でも歌舞伎町でもないこの街に店を構えて12年、働くスタッフの数は150人以上。今では「府中でナンバーワン」と言えるほどになった。
グループの業績が好調な中、ママの頭を悩ませているのは唯一の赤字店舗。新たに出店した「歌
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都会の片隅の夜の街。ママの元に集うのは、全国からやってきたワケありな人々…
東京・府中を中心に7店舗を経営するママ、高橋映子さん(45歳)。銀座でも歌舞伎町でもないこの街に店を構えて12年、働くスタッフの数は150人以上。今では「府中でナンバーワン」と言えるほどになった。
グループの業績が好調な中、ママの頭を悩ませているのは唯一の赤字店舗。新たに出店した「歌って踊るアイドルに会えるコンセプトカフェ」だ。
店長を任せたのは、自身もアイドルオタクである野地さん(37)。大学卒業後、水商売の世界に飛び込むも、周囲となじめず、職を転々とする中で出会ったのが映子ママ。店長という大抜擢に応えようと、張り切って臨んだ新業態だったが、客は1日1組程度。連日、店内には閑古鳥が鳴いていた。
ついに「稼ぎ時の12月に黒字を出さなければ閉店」というママからの最後通告。ようやく見つけた自分の居場所を守るため、野地さんの崖っぷちの闘いが始まる…
一方、いつも明るくみんなを引っ張る映子ママの姿が、ある日、店から消えた。欠勤の理由はスタッフも知らないという…
その後、番組スタッフに届いたメッセージには「手術のため入院します」。
ママは、誰にも相談することなく、6時間にもおよぶ脳の病の手術に臨んでいた…
府中の夜の街にたどり着き、それぞれの居場所を求めて奮闘するママと仲間たちの姿を追った…
【語り】清野菜名
令和の時代に若者たちを叱って育てる会社が今、大きく変わろうとしていた…
横浜市にある家具製作会社「秋山木工」。一流の職人を目指し、入社した新人は住み込みで5年間修業する、いわゆる“丁稚奉公”。タバコも恋愛も禁止、スマホを持つことも許されず、家族への連絡は手紙だけ。
しかし、ここ数年、新人が入ってきても長続きせず、毎年10人以上いた入社希望者も減り続け、2022年
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令和の時代に若者たちを叱って育てる会社が今、大きく変わろうとしていた…
横浜市にある家具製作会社「秋山木工」。一流の職人を目指し、入社した新人は住み込みで5年間修業する、いわゆる“丁稚奉公”。タバコも恋愛も禁止、スマホを持つことも許されず、家族への連絡は手紙だけ。
しかし、ここ数年、新人が入ってきても長続きせず、毎年10人以上いた入社希望者も減り続け、2022年にはついにゼロに…「半世紀近く続けてきたやり方は、もはや時代に合わないのか…」秋山利輝社長(80)は、大きな決断を下す。これまでの丁稚制度を見直し、家から通う「外弟子」を取ることを決めた。内弟子はこれまで通り、住み込みの共同生活で修業をするが、外弟子には厳しいルールは求めず、全てが自由だという。
迎えた2023年春…秋山木工には、内弟子と外弟子、合わせて4人が入社した。内弟子を選んだのは、中学を卒業したばかりの松下(15)と中学・高校時代に不登校を経験した友添(25)。目指すのは、「一流の職人」…10歳違いの内弟子2人の共同生活がスタートした。
そんな新人たちに一番近い兄弟子が、2カ月前に丁稚を卒業し、職人となったばかりの加藤(28)。本来ならば、手本を見せるべき立場だが、禁止されていたスマホが解禁されたことで夜更かしをし、寝坊を繰り返していた。「職人たちのリーダーになる」そう語っていた加藤が大きな決断を迫られていた…
【語り】大島優子
令和の時代に続く「丁稚制度」…中学を卒業して、そこに飛び込んだ15歳の夢が動き出した…
横浜市にある家具製作会社「秋山木工」。一流の職人を目指し、入社した新人は住み込みで5年間修業する、いわゆる“丁稚奉公”。タバコも恋愛も禁止、スマホを持つことも許されず、家族への連絡は手紙だけ。しかし、ここ数年は、新人が入ってきても長続きせず、入社希望者も減り続け、2022年には
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令和の時代に続く「丁稚制度」…中学を卒業して、そこに飛び込んだ15歳の夢が動き出した…
横浜市にある家具製作会社「秋山木工」。一流の職人を目指し、入社した新人は住み込みで5年間修業する、いわゆる“丁稚奉公”。タバコも恋愛も禁止、スマホを持つことも許されず、家族への連絡は手紙だけ。しかし、ここ数年は、新人が入ってきても長続きせず、入社希望者も減り続け、2022年にはついにゼロに…
「もう一度、人が来る会社にしたい」…秋山利輝社長(80)は、半世紀続けてきた丁稚制度を見直し、家から通う「外弟子」を取ることを決めた。内弟子とは違い、外弟子には厳しいルールは求めず、全てが自由。新体制でスタートした秋山木工には、内弟子と外弟子、合わせて4人の新人が入社した。
2023年7月。内弟子の松下(15)が、若手職人の日本一を競う「技能五輪」の県予選を突破し、全国大会出場を決めた。「金メダルを取り、母親に親孝行がしたい」…入社前からの夢に向かって、練習に打ち込む松下。かつては、獲得メダルの最多記録を誇っていた秋山木工の誇りを取り戻すため、先輩たちの指導にも熱が入る。そして、始まった全国大会の会場には、遠路はるばる駆けつけた松下の母の姿が…
一流の職人を目指し“丁稚奉公”に励む若者たちの1年を追った。
【語り】大島優子
2023年春、二十歳の若者が故郷・山形を離れ東京へ。飛び込んだのは菓子職人の世界…
東京・千歳烏山にあるフランス菓子店「ラ・ヴィエイユ・フランス」。本場フランスで11年修業を重ねたオーナーシェフの作るスイーツを求めて、お店には常に行列が絶えない。多くの若者がシェフの仕事に憧れ、その門を叩くが、菓子作りには一切の妥協を許さない厳しい指導が待ち受けている。
この
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2023年春、二十歳の若者が故郷・山形を離れ東京へ。飛び込んだのは菓子職人の世界…
東京・千歳烏山にあるフランス菓子店「ラ・ヴィエイユ・フランス」。本場フランスで11年修業を重ねたオーナーシェフの作るスイーツを求めて、お店には常に行列が絶えない。多くの若者がシェフの仕事に憧れ、その門を叩くが、菓子作りには一切の妥協を許さない厳しい指導が待ち受けている。
この店の新人、金野来(こんの・らい)さん(20)。10代の頃から、やりたいことが見つからず、高校卒業後は父親が営む洋菓子店で働いていた。しかし「一度は、外に出て修業をするべき」という父との約束で、山形から上京してきた。
父の下で2年の菓子作りの経験はあるものの、伝統の技を守り、こだわり抜いた「ラ・ヴィエイユ・フランス」の菓子作りは実家の洋菓子店とは大違い。そのギャップに戸惑いながら、厳しいパティシエ修業の日々が始まった。
そんな新人の来さんを指導するのは、キャリア8年目の草野さん(30)。シェフの右腕として店には欠かせない存在だ。草野さんの実家も、長崎市内に4店舗を構える洋菓子店。「いつかは故郷に帰り、父の店を継ぐ」そう思い描いていた。
しかし、4年の交際の末、結婚を申し込んだ彼女に「長崎には行けない」と告げられてしまう。故郷へ帰り、父の店を継ぐのか…それとも東京で生きていくのか…
人生最大の決断を迫られていた。
【語り】伊原六花
生まれ育った故郷か、それとも東京か…菓子職人の世界に飛び込んだ若者が人生の岐路に立っていた…
東京・千歳烏山にあるフランス菓子店「ラ・ヴィエイユ・フランス」。本場フランスで11年修業を積んだオーナーシェフに憧れ、多くの若者が門をたたく。行列の絶えない人気店ではシェフの下での厳しい修業が待ち受けていた。
2023年春、山形から上京してきた新人の金野来(こんの・
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生まれ育った故郷か、それとも東京か…菓子職人の世界に飛び込んだ若者が人生の岐路に立っていた…
東京・千歳烏山にあるフランス菓子店「ラ・ヴィエイユ・フランス」。本場フランスで11年修業を積んだオーナーシェフに憧れ、多くの若者が門をたたく。行列の絶えない人気店ではシェフの下での厳しい修業が待ち受けていた。
2023年春、山形から上京してきた新人の金野来(こんの・らい)さん(20)は、シェフの下で働き始めて半年。父親が営む実家の洋菓子店で、2年の経験を積み、基本的な仕事はできると思っていたが、レベルの違いを痛感。今は失敗してはシェフに怒られてばかりだ。洋菓子店にとっては一年で最も忙しい12月、クリスマスを前に「少しでも、店の戦力になりたい…」と自主練習に励んでいた。
そんな新人を指導するのは、キャリア8年目の草野さん(30)。店には欠かせないシェフの右腕的な存在だが、30歳を迎え、長崎に戻り、実家の洋菓子店を継ぐことを意識し始めていた。ところが、4年間の交際の末、結婚を申し込んだ女性に「長崎には行けない」と告げられてしまう…
故郷へ帰り、父の店を継ぐのか?それとも東京で生きていくのか?東京を訪れた父親に草野さんが告げた決断とは…
洋菓子店を営む家に生まれ、有名シェフの下で修業を重ねる2人の若者と息子の幸せを願う故郷の父親。それぞれの揺れる心を見つめた…
【語り】伊原六花
姿を消した行方知れずの父は、遠い異国の地で生きていた…
私たちが、マニラ近郊の町で彼に出会ったのは2014年。
日本でトラック運転手や土木作業員をしていた平山さん(64)は、妻と別れ、フィリピンパブに通う日々。2004年、友人から誘われるままに、フィリピンへ渡った。しかし「一緒に日本料理店を開こう」という知人に、借金をしてまで用立てた開業資金をカジノで使い込まれ
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姿を消した行方知れずの父は、遠い異国の地で生きていた…
私たちが、マニラ近郊の町で彼に出会ったのは2014年。
日本でトラック運転手や土木作業員をしていた平山さん(64)は、妻と別れ、フィリピンパブに通う日々。2004年、友人から誘われるままに、フィリピンへ渡った。しかし「一緒に日本料理店を開こう」という知人に、借金をしてまで用立てた開業資金をカジノで使い込まれてしまう。一文無しで帰国資金さえ失った平山さんは、日本に帰ることもできず、現地で知り合った人の家を転々とする生活…それから10年、乗り合いバスの呼び込みでチップをもらい、何とか食いつないできた。今は、そんな暮らしの中で出会ったフィリピン人女性との間に娘も生まれ、家族として暮らしている。
電気代が払えず、暗闇で食事をすることもしばしば…経済的には決して豊かとは言えない暮らし。時おり日本の歌謡曲を口ずさみながら、新しい家族との暮らしを楽しんでいるように見える平山さん。ある日、昔話をしながら口にしたのは、日本に残してきた娘のこと。「日本にいる娘にもう一度会いたい…」。しかし、すでに結婚し、故郷を離れているため、居場所も分からないという。私たちは、日本で平山さんの娘を探し始めた…
言葉も分からない異国の地で全てを失いながら、新たな居場所を見つけた男の10年間の記録。
【語り】尾野真千子
2024年春、東新宿にある小学校の入学式に向かう母と息子…
マトヴェイくん(6)とマーヤさん(46)は、2年前、ウクライナの戦火から逃れ、日本にたどり着いた避難民だ。次女のレギナちゃん(8)は、小学3年生になった。
「ウクライナに帰りたい」母・マーヤさんが、そう願い続けても、一向に終わりの見えない戦争。一方で、子供たちは学校や幼稚園に通う中で日本語を覚え、友
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2024年春、東新宿にある小学校の入学式に向かう母と息子…
マトヴェイくん(6)とマーヤさん(46)は、2年前、ウクライナの戦火から逃れ、日本にたどり着いた避難民だ。次女のレギナちゃん(8)は、小学3年生になった。
「ウクライナに帰りたい」母・マーヤさんが、そう願い続けても、一向に終わりの見えない戦争。一方で、子供たちは学校や幼稚園に通う中で日本語を覚え、友達を作り、東京での生活になじんでいく。
仮住まいのつもりだった都営住宅での暮らしは終わりが見えないまま、東京で3度目の春を迎えた。子供たちの成長に喜びを感じながらも、母は孤独にさいなまれていく。
そんな中、日本人の和真さん(37)と結婚し、2019年から、日本で生活してきた長女のアナスタシアさん(24)が念願だった日本の大学に合格。母・マーヤさん、年の離れた2人のきょうだいの生活をサポートしながら、人生の転機を迎えたアナスタシアさんの心にも変化が生まれていく…
2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻…それから3度目の春を故郷から遠く離れた東京で迎えた家族。彼らの願いはいつ、かなうのだろうか…
【語り】芳根京子
不適切なほどの過激な芸で知られる電撃ネットワークのリーダー南部虎弾…数々の病で舞台に立てない危機を救ったのは妻がくれた腎臓…芸に命をかけた男と妻の35年の物語
この小さなアパートで、夫婦はずっと2人で暮らしてきた。
70歳を過ぎた夫は、過激な芸を売りにするパフォーマンス集団「電撃ネットワーク」のリーダー・南部虎弾。テレビに引っ張りだこだった全盛期には、月収が
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不適切なほどの過激な芸で知られる電撃ネットワークのリーダー南部虎弾…数々の病で舞台に立てない危機を救ったのは妻がくれた腎臓…芸に命をかけた男と妻の35年の物語
この小さなアパートで、夫婦はずっと2人で暮らしてきた。
70歳を過ぎた夫は、過激な芸を売りにするパフォーマンス集団「電撃ネットワーク」のリーダー・南部虎弾。テレビに引っ張りだこだった全盛期には、月収が1000万円を超えることもあったというが、貯金もせず、芸にすべてをつぎこんでしまう南部がぜいたくな暮らしをすることは一度もなかった。
1990年に結成された電撃ネットワークは、体を張った芸でブレイクするも、次第に「不適切過ぎる芸」と見なされ、テレビに出られなくなる。
南部は、日本での活動に限界を感じ、活躍の場を世界に求めた。オーストラリアを始め、各国での公演は大成功。「TOKYO SHOCK BOYS」の名は、またたく間に世界に知れ渡ることになった。電撃は、世界に初めて通用した日本の芸人だったのだ。
しかし、過激な芸と不摂生は、南部の体を痛めつけていく。2011年に糖尿病と診断、2017年には、心不全を起こし、バイパス手術で一命を取り留める。芸人・南部虎弾の体は限界だった。
それでも「生涯現役を貫きたい」という願いをかなえたのは、18歳年下の妻・由紀さん。「私の腎臓を一つあげてもいいよ」。こうして2019年に行われた妻から夫への「夫婦間生体腎移植」。妻からもらった“命”で南部は再び舞台に戻り、芸人としての復活を果たした。ところが…
これは、芸に命をかけた一人の芸人と妻の物語である。
【語り】河合優実
世田谷の小さなアパートで小さな食卓を囲む夫婦は、特別な絆で結ばれていた。
18歳年下の妻は自分の「腎臓」を一つ、夫に分け与え、夫は妻からもらった「腎臓」で命を永らえ、芸人としての人生を最後の最後まで全うすることができた。
夫の名は、南部虎弾(72)。過激なパフォーマンスで知られる「電撃ネットワーク」のリーダーだ。夫婦は30年以上、この古いアパートで暮らしてきた。
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世田谷の小さなアパートで小さな食卓を囲む夫婦は、特別な絆で結ばれていた。
18歳年下の妻は自分の「腎臓」を一つ、夫に分け与え、夫は妻からもらった「腎臓」で命を永らえ、芸人としての人生を最後の最後まで全うすることができた。
夫の名は、南部虎弾(72)。過激なパフォーマンスで知られる「電撃ネットワーク」のリーダーだ。夫婦は30年以上、この古いアパートで暮らしてきた。
1990年に南部が結成した「電撃ネットワーク」は、体を張った芸でブレイクするものの、危険を顧みないパフォーマンスは「不適切すぎる」と見なされ、次第にテレビに出られなくなる。さらに不摂生がたたり、南部は60歳で「糖尿病」を発症、病状は悪化の一途をたどった。人工透析に踏み切れば、南部はもう舞台に上がることは難しい。そんな南部に「夫婦間腎移植」を提案したのは、妻の由紀さん(53)だ。移植は成功、妻の献身的な支えや健康管理があり、南部は再び、舞台に上がることができた。そして、腎移植から5年…地方公演に行く前夜に南部は脳卒中で倒れ、そのまま帰らぬ人となった。
35年、ハチャメチャな夫に連れ添った妻の由紀さんは、南部をみんなで明るく送り出したいと、ド派手な衣装を身にまとい、葬儀の喪主をすることになった。
ザ・ノンフィクションだけが撮影を許された、前代未聞の「お葬式」でカメラは妻の深い悲しみを目撃することになる…
【語り】河合優実
「1歳児と暮らしませんか?」
2023年9月、そんな呼びかけに応じ、一つ屋根の下に集った“赤の他人”同士の不思議な共同生活が始まった。
発起人は、夫と一人息子と暮らす茉里依さん(27)。夫とはマッチングアプリで知り合い意気投合。夫婦別姓のため、2年前に事実婚をした。ほどなく息子を出産。しかし、茉里依さんは子どもが欲しかった一方で、子育てには、大きな不安を抱えてい
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「1歳児と暮らしませんか?」
2023年9月、そんな呼びかけに応じ、一つ屋根の下に集った“赤の他人”同士の不思議な共同生活が始まった。
発起人は、夫と一人息子と暮らす茉里依さん(27)。夫とはマッチングアプリで知り合い意気投合。夫婦別姓のため、2年前に事実婚をした。ほどなく息子を出産。しかし、茉里依さんは子どもが欲しかった一方で、子育てには、大きな不安を抱えていた。10代の頃から、感情的になると周りが見えなくなってしまうのだ。子育てのイライラを息子にぶつけてしまうのではないか。息子を傷つけるような言葉を口にしてしまうのではないか…
夫が育休を終えて職場復帰することになった時、母一人での子育てに不安を感じた茉里依さんが呼びかけたのが、他人と子育てをシェアする「子育てシェアハウス」だった。
ゲストハウスも兼ねるこの家には、SNSを通じて、抱える背景も国籍もバラバラな人間が集まってくる。茉里依さんの思いに賛同した知人の小説家、休職中の教師、世界を放浪中のベネズエラ人家族、ウクライナから来た母子…
誰かと子育てをシェアすることで、自分の「やりたいこと」を始める茉里依さん。
しかし、何事も思い通りにいかないのが「子育て」。次第に夫や住人からは、不満の声があがる。
自分らしく生きるために茉里依さんが選んだ「新たな家族のカタチ」の行方を見つめた…
【語り】上野樹里
うちの子を一緒に育てませんか?・・・呼びかけに応じて集まった背景も国籍もバラバラな人々・・・子育てはシェアできるのか・・・赤の他人同士で築く新しい家族のカタチ
うちの子を一緒に育てませんか?・・・呼びかけに応じて集まった背景も国籍もバラバラな人々・・・子育てはシェアできるのか・・・赤の他人同士で築く新しい家族のカタチ
「私だって生きられるなら死にたくない」…そんな思いを抱えながら命の決断をした母がいる。
家族4人でゲームを楽しみ、笑い、語り合う…夫と2人の娘と暮らすマユミさん(44)と家族は、この楽しそうな姿からは想像できないほどの苦悩と向き合ってきた。
3年前、マユミさんに見つかった子宮頸がん。抗がん剤治療などを尽くしてきたものの、がんは再発を繰り返し、全身に広がってい
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「私だって生きられるなら死にたくない」…そんな思いを抱えながら命の決断をした母がいる。
家族4人でゲームを楽しみ、笑い、語り合う…夫と2人の娘と暮らすマユミさん(44)と家族は、この楽しそうな姿からは想像できないほどの苦悩と向き合ってきた。
3年前、マユミさんに見つかった子宮頸がん。抗がん剤治療などを尽くしてきたものの、がんは再発を繰り返し、全身に広がっていった。そして脳への転移。耐えがたい苦痛の中で、彼女はある選択肢を考え始める。
スイスでの“安楽死”。日本では認められていない選択肢である。悩み抜いた末にマユミさんは、スイスへ渡ることを決断する。
母の決断に対し、病と闘う母の姿を見てきた高校3年生の長女(18)は理解を示すものの、小学6年生の次女(12)にとっては、すぐに理解できるものではない。そして、人生を連れ添ってきた夫のマコトさん(48)は、当初は戸惑いながらも、その決断を受け入れた。
最愛の妻の最後の願いに応えようと、共にスイスへ渡航し、最期の瞬間に付き添う夫。最期の日を前に、スイス観光を楽しむ2人。子育てと仕事に追われ、夫婦旅など考えもしなかったのに、それが実現したのは、まさか妻が人生を終える時だなんて…
そして迎えた人生最期の日。ベッドの横には夫、そして、スマホにはテレビ電話でつないだ娘たちの顔…生きることと死ぬこと。自ら人生の幕引きを決めた母の決断に向きあった家族の記録。
【語り】清原果耶
毎年、約3万人の志望者がいると言われる「声優」の世界。しかし、声優になれたとしても、年収100万円以上を稼げるのは全体の6割にも満たない厳しい現実が待ち受ける。それでも、多くの若者たちが「輝ける未来」を夢見て、それぞれの日々を送っている…
宮城県南三陸町出身の彩さん(31)は、昼は保険事務の派遣社員、夜は養成所に通いながら、声優になる夢を追い掛けている。高校卒業と
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毎年、約3万人の志望者がいると言われる「声優」の世界。しかし、声優になれたとしても、年収100万円以上を稼げるのは全体の6割にも満たない厳しい現実が待ち受ける。それでも、多くの若者たちが「輝ける未来」を夢見て、それぞれの日々を送っている…
宮城県南三陸町出身の彩さん(31)は、昼は保険事務の派遣社員、夜は養成所に通いながら、声優になる夢を追い掛けている。高校卒業と同時に上京し、公務員として働いていたが、翌年、東日本大震災による津波で兄を亡くし、故郷へ戻ることに。「両親を安心させたい」と、町の職員として6年間働いたが、「人生は明日どうなるか分からないから後悔したくない」と、27歳の時、憧れていた声優を目指し、再び上京、養成所の門を叩いた。
2023年冬…夢を追い始めて4年が過ぎたが、いまだにデビューへの道は開けない。
熱狂的なファンを集め、ライブを行うなど、まるでアイドルのような存在となり、活躍する若手の人気声優たち。そんな世界に今から飛び込もうとする彩さんは30歳を過ぎ、年齢も重い現実として「壁」となっている。
今、通っている養成所も、もうすぐ卒業…故郷の両親からは「いつまで夢を追い続けるのか?」と言われてしまう。
そして、彩さんは、3月に行われる養成所の卒業オーディションに合格できなければ、夢を諦めることを決めた…
一度きりの人生を後悔したくない。夢に向かって懸命にもがく日々をカメラは見つめた…
【語り】成海璃子
“おくりびと”と呼ばれる仕事がある。
通夜や葬儀の前に、遺族の目の前で亡き人の状態を整え、棺に納め、お別れの時間を作る納棺師たち。家族だけで故人への思い出や悲しみを分かち合い、死を悼む時間として…近年、納棺師が執り行う「納棺式」の需要が高まっているという。
そんな“おくりびと”になることを志し、17年勤めた会社を辞めた陽子さん(48)。納棺師を育成する「おくりび
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“おくりびと”と呼ばれる仕事がある。
通夜や葬儀の前に、遺族の目の前で亡き人の状態を整え、棺に納め、お別れの時間を作る納棺師たち。家族だけで故人への思い出や悲しみを分かち合い、死を悼む時間として…近年、納棺師が執り行う「納棺式」の需要が高まっているという。
そんな“おくりびと”になることを志し、17年勤めた会社を辞めた陽子さん(48)。納棺師を育成する「おくりびとアカデミー」に入学した。遺体を扱う技術や知識、別れに寄り添うための心構えを半年間にわたって学ぶ。
シングルマザーとして2人の娘を育ててきた陽子さん。ずっと娘たちのために働く人生だったが、48歳になり納棺師を目指すようになった。きっかけは、母の葬式で見た納棺式。生前の母に尽くせなかった後悔や無念を抱いていたが、納棺師がつくる“別れの時間”で心が洗われる思いだったという。その時の体験から「自分も納棺師になりたい」と決断したのだ。
アカデミーを卒業し、納棺師として働き始める陽子さん。来る日も来る日も、人の死に立ち会い、家族の悲しみと愛を感じている中、故郷・北海道の父の病状が思わしくないという知らせを受ける…納棺師になった自分が愛する家族と別れるときに何をするべきか。“おくりびと”を志した一人の女性の揺れる心を見つめた…
【語り】中村佳穂
東京23区内で家賃2万5000円。広さは4畳半、もちろん風呂はない。東京の賃貸マンションの家賃が過去最高の水準に高騰する中、それでも彼らには、この部屋に住み続ける理由がある…
石川県から4年前に上京してきた金子翔さん(33)が暮らすのは、蒲田にある築80年の木造アパート。家賃2万5000円の風呂なし、トイレは共同の4畳半で、自炊をしながらつましい暮らしを続けている
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東京23区内で家賃2万5000円。広さは4畳半、もちろん風呂はない。東京の賃貸マンションの家賃が過去最高の水準に高騰する中、それでも彼らには、この部屋に住み続ける理由がある…
石川県から4年前に上京してきた金子翔さん(33)が暮らすのは、蒲田にある築80年の木造アパート。家賃2万5000円の風呂なし、トイレは共同の4畳半で、自炊をしながらつましい暮らしを続けている。すべては、「俳優になる」「演劇の世界で生きていく」という夢をかなえるためだ。
映画や演劇、俳優を養成するスクールを卒業したものの、時はコロナ禍。俳優としての活動もままならないまま、今は、銭湯の掃除と映画館でのアルバイトで生計を立てていた。しかし、いつまでも変わらない現状に「活躍の場を自ら作ろう」と、自らが主宰する劇団を立ち上げようするのだが…
東中野にある築40年の木造アパートに住むのは、芸能事務所に所属するピン芸人・竹迫ゆうじ(27)。テレビに出て売れっ子芸人になることを夢見ているが、芸歴5年目になっても一向に芽は出ず、家賃2万4000円のゴミだらけの四畳半での生活から抜け出せずにいた。
女性との交際経験がゼロの竹迫の持ちネタは「彼女との妄想恋愛」。客にはまったく受けず、スタッフからは「テレビに出られるネタじゃない」とバッサリ切り捨てられてしまう…
大都会の片隅にある小さな部屋で、大きな夢を追う若者たちを見つめた…
【語り】多部未華子
彼らにはこの小さな部屋に住む理由がある…
東京23区内で家賃2万5000円。広さは4畳半、風呂なし・共同トイレの木造アパートだ。
石川県から4年前に上京してきた金子翔さん(33)が暮らすのは、蒲田にある築80年の部屋。自炊をしながら、生活費を切り詰めて追うのは「俳優になる」「演劇の世界で生きていく」という夢だ。
2024年の正月、震災に見舞われた故郷へ里帰り。
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彼らにはこの小さな部屋に住む理由がある…
東京23区内で家賃2万5000円。広さは4畳半、風呂なし・共同トイレの木造アパートだ。
石川県から4年前に上京してきた金子翔さん(33)が暮らすのは、蒲田にある築80年の部屋。自炊をしながら、生活費を切り詰めて追うのは「俳優になる」「演劇の世界で生きていく」という夢だ。
2024年の正月、震災に見舞われた故郷へ里帰り。引きこもりだった自分の人生を変えてくれた地元の市民劇団の演出家が関わる公演を目にし、思いを新たに。あの部屋で一人で立ち上げる劇団の脚本を書き続ける。そして、劇団の旗揚げ公演をするべく、奔走するのだが、会場に選んだ地元の区民施設は、たった2日間貸し切るのに、金子さんの家賃のおよそ4カ月分もするのだった…
東中野にある築40年の木造アパートに住むのは芸歴5年目のピン芸人・竹迫ゆうじ(27)。テレビに出演し、売れっ子芸人になることを夢見ているが「テレビに出られる芸ではない」とダメ出しを受ける日々…
竹迫の持ちネタは、女性との交際経験ゼロから生まれた「妄想恋愛」。しかし、たまたま2人で飲んだことをきっかけに、同期の女性芸人を意識するように。肝心のお笑いそっちのけで人生初の恋愛に浮かれまくってしまう。
人生の岐路に立った2人が、4畳半で追い続ける夢の行方は…
【語り】多部未華子
2024年1月1日、能登半島を襲った大地震が街の光景を一変させた。石川・輪島市の観光名所「朝市通り」では、大規模な火災も発生し、通りのほとんどを焼き尽くした。
朝市通りに暮らしていた輪島塗八代目の桐本滉平さん(31)と妻の萌寧さん(27)夫婦の自宅兼工房も火災で全焼。初詣に出かけていた2人は無事だったが、飼っていた3匹の猫が行方不明となった。
跡形もなくなった自
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2024年1月1日、能登半島を襲った大地震が街の光景を一変させた。石川・輪島市の観光名所「朝市通り」では、大規模な火災も発生し、通りのほとんどを焼き尽くした。
朝市通りに暮らしていた輪島塗八代目の桐本滉平さん(31)と妻の萌寧さん(27)夫婦の自宅兼工房も火災で全焼。初詣に出かけていた2人は無事だったが、飼っていた3匹の猫が行方不明となった。
跡形もなくなった自宅があった場所で猫を捜す滉平さん…その姿を海外メディアが取材し、世界で報じられた。
しかし、なかなか見つからない愛猫たち。猫がやってきそうな場所に捕獲器を仕掛けるものの、見知らぬ猫が入っていることもしばしば…「自分たちのように誰かがこの猫を探しているかも知れない」…桐本さん夫婦は、自分の猫を捜すだけでなく、他の人の猫も保護し、飼い主の元に届けることを決めた。
早速猫を保護しては、張り紙やSNSで情報を発信するように。いつしか、同じように飼い猫を捜す人たちが集まり、被災地の猫を捜索する輪は大きくなっていった。そして、「活動を支援したい」と、世界中から大量の支援物資も届くようになる…
いつの間にか「猫捜索隊」の中心となった滉平さんには、依頼が殺到するようになった。
そんな中、滉平さん夫婦の飼い猫が見つかったという連絡が…
震災で家も仕事も失い、愛する飼い猫を捜し続ける夫婦を待ち受ける、思いもしない運命とは…
【語り】石田ゆり子
2024年1月1日、能登半島を襲った大地震。各地で大きな被害が出る中、番組が18年取材を続ける、七尾市の和倉温泉・多田屋も甚大な被害を受けていた。
創業140年の老舗旅館「多田屋」。地震発生時に館内にいた約150人の宿泊客、従業員を全員避難させ、安堵したのもつかの間…若女将の弥生さん(46)が目にしたのは、信じがたい光景だった。天井が落ち、至る所に入った亀裂、七尾
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2024年1月1日、能登半島を襲った大地震。各地で大きな被害が出る中、番組が18年取材を続ける、七尾市の和倉温泉・多田屋も甚大な被害を受けていた。
創業140年の老舗旅館「多田屋」。地震発生時に館内にいた約150人の宿泊客、従業員を全員避難させ、安堵したのもつかの間…若女将の弥生さん(46)が目にしたのは、信じがたい光景だった。天井が落ち、至る所に入った亀裂、七尾湾に面した自慢の大浴場や、客室の露天風呂も無残な姿に…
嫁ぎ先の仏間に掛けられた「花嫁のれん」をくぐって嫁入りするという能登のしきたりに倣い、弥生さんが多田屋に嫁いだのは18年前。若女将として、夫で社長の健太郎さんと共に、様々な困難に立ち向かってきた。しかし、今回の震災では、再開のめどはまったく立たず、不安な気持ちばかりが募っていた。
そんな中、多田屋の再建だけでなく、和倉温泉の復興プロジェクトリーダーとしても、各地を駆け回っていた健太郎さんは、ある決意を固めていた。それは、父親たち先代が築き上げてきた高級温泉旅館からの決別…震災からの復興を機に、まったく新しい宿泊施設として生まれ変わるというもの。その強い思いに、健太郎さんに付いていこうと覚悟を決める弥生さんだが、会長である父からは疑問の声が…
多くの試練を乗り越えながら、能登の地で老舗旅館を守ってきた家族の18年の記録。
【語り】波瑠
高円寺のガード下にあるライブハウス…2000円払えば誰でも立てるステージで歌う人々…大好きな憧れの先輩の名を叫ぶ男…そこにあるのは不思議な愛のカタチ
高円寺のガード下にあるライブハウス…2000円払えば誰でも立てるステージで歌う人々…大好きな憧れの先輩の名を叫ぶ男…そこにあるのは不思議な愛のカタチ
新宿二丁目の深夜食堂が53年の営業を終えた2023年夏の終わり。あれから約1年、あの名物ママは今…
深夜食堂「クイン」が開店するのは、日付が変わった午前0時。閉店する午前9時まで客足は絶えない。多くの客の目的は、名物ママのりっちゃん(当時77歳)に会うこと。恋愛の悩みや人生相談など悩みをぶつければ、返ってくるのは優しいアドバイスや、時に厳しい叱咤激励…心の中にポッ
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新宿二丁目の深夜食堂が53年の営業を終えた2023年夏の終わり。あれから約1年、あの名物ママは今…
深夜食堂「クイン」が開店するのは、日付が変わった午前0時。閉店する午前9時まで客足は絶えない。多くの客の目的は、名物ママのりっちゃん(当時77歳)に会うこと。恋愛の悩みや人生相談など悩みをぶつければ、返ってくるのは優しいアドバイスや、時に厳しい叱咤激励…心の中にポッカリ空いた穴を埋めてくれるのだ。そして、夫である孝道さん(当時77歳)が作る焼き魚やハンバーグ、おにぎりに500円定食など、安くて温かな家庭料理がお腹を満たしてくれるのだ。
2023年夏。客が引けた店内で語り合うのは「夫婦の今後」について。すでに夫婦の体力は限界。それでも「辞めないで」という“二丁目の住人”たちの声に応え「1年後に迫った店の賃貸契約の更新までは…」と満身そういの体で営業を続けていた。しかし、りっちゃんの座骨神経痛は悪化。さらに孝道さんが、この夏の記録的猛暑で倒れ、救急車で運ばれる事態に…店は臨時休業を余儀なくされた。
店を再開してから1カ月…入口の壁に張られたのは「閉店のお知らせ」。夫婦は、1年後の賃貸契約更新を待たずして、2023年9月末に閉店することを決めたのだ。突然の知らせに驚き、涙する常連客たち。
53年の歴史に終止符を打つ深夜食堂。名物夫婦「最後の1日」へのカウントダウンの日々を見つめた…
【語り】吉田羊
新宿二丁目の深夜食堂が53年の営業を終えてから約1年。あの名物ママは、初めて過ごす穏やかな暮らしの一方で、持病である糖尿病が悪化、さらに、がんの手術に臨んでいた…
2023年9月30日。新宿二丁目で数え切れない孤独や絶望を受け止め、人々の背中を押してきた深夜食堂「クイン」が“最後の夜”を迎えていた。
別れを惜しむように店にあふれる客。店内に入りきらない客が、
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新宿二丁目の深夜食堂が53年の営業を終えてから約1年。あの名物ママは、初めて過ごす穏やかな暮らしの一方で、持病である糖尿病が悪化、さらに、がんの手術に臨んでいた…
2023年9月30日。新宿二丁目で数え切れない孤独や絶望を受け止め、人々の背中を押してきた深夜食堂「クイン」が“最後の夜”を迎えていた。
別れを惜しむように店にあふれる客。店内に入りきらない客が、店外の階段で列をなしていた。わざわざ休暇を取って駆けつけた会社員。自分の店を抜け出してやってきた“二丁目の住人”たち。名物ママのりっちゃん(当時78歳)と料理担当の夫・孝道さんを笑顔と感謝で送り出そうと店に詰めかけていた。
そして、最後の夜が明けた朝、店にやってきたのは、二人の娘と孫たち。
多くの常連客に惜しまれつつ、人々に愛された深夜食堂「クイン」は53年の歴史に幕を下ろした。
真夜中の0時に開店し朝の9時まで営業という生活を半世紀以上も続けてきた夫婦は、約15年ぶりに列車に乗って温泉旅行に出掛けるなど、初めて夫婦水入らずの“普通の生活”を手に入れていた。
2024年夏、「クイン」の常連客たちが、久しぶりにりっちゃんを囲む会を開催。そこに現れたりっちゃんは、持病である糖尿病が悪化し週に3日の人工透析に通う体になってしまっていた。さらに、4日後にがんの手術を行うと語り始める…
【語り】吉田羊
母と息子にとって、この小さな料理店は、絶対に守らなければいけない大切な居場所…
東京・護国寺にある「酒・食事処 大(たい)」。調理担当の息子・大貴さん(31)と接客担当の母・貴美子さん(67)の二人三脚で営む店には、自家製デミグラスソースを掛けた名物のハンバーグを目当てに、お昼時は多くの客が訪れる。
幼い頃から成績優秀だった大貴さんは、中学生の時、突然の不登校に。その後、発達障害の診断を受け、自宅に引きこもる日々を送っていた。そんな大貴さんを変えたのが、初めて作った料理…母が喜んでくれたことをきっかけに料理人の道を歩み始めた。その姿を一番近くで見ていた母は「大貴が思う存分、料理が作れる場所を…」と、2020年1月、文京区・本郷に食堂を開店させたのだ。ところが、開店直後からのコロナ禍で、店の経営は火の車…わずか2年で閉店することに。
一度は居場所をなくした大貴さんだったが、ディナーメニューを研究し、日本酒も取り揃えた本格的な飲食店として、母と新たな店をオープンさせたのだ。しかし、採算のとれない食材を使おうとする大貴さんのこだわりは変わらず、売り上げは伸びずじまい…
そんな中、これまで店の赤字を補填し、経済的にサポートしてくれていた父・充明さん(84)が、高齢のため歯科医を廃業することに…「今度こそは、この店を軌道に乗せなくてはならない」…大きな後ろ盾を失った母と息子の再出発の行方は…
【語り】永作博美
息子のために母がつくった店は、いつしか家族みんなの「大切な居場所」になっていた。
東京・護国寺にある「酒・食事処 大(たい)」。調理担当の息子・大貴さん(31)と接客担当の母・貴美子さん(67)の二人三脚で営む店は、こだわり抜いた日本酒と自慢の一品料理が売りだ。
発達障害があり、人と接するのが苦手だが、料理は大好きな息子のために、母が食堂を開店したのは2020年1月。コロナ禍に見舞われる直前のこと。人々の外出さえ自粛が続いた時期に経営は赤字続き…わずか2年で閉店することになった。
それでも母は「息子が料理だけで生きていけるように」と2022年5月、夜も営業する料理店として新たな店をオープン。しかし、採算が取れない高価な食材を使う息子のこだわりは変わらず、売り上げは伸びない。さらに、これまで経済的に店を支えてきた父・充明さん(84)が高齢のため歯科医を辞めることに…「もう失敗はできない」家族3人の生活は店の売り上げに掛かっているのだ。
母子の再出発から1年半…少しずつお客さんも増え始め、「自分も何か力になりたい」と、父も店を手伝い始める。店の経営がなんとか軌道に乗り始めようとする矢先、突然、天井から水漏れ。さらに状態は悪化し、店は長期休業を余儀なくされる。
再開のめどがまったく立たず、一家が途方に暮れる中で、母・貴美子さんは、この店を守るために、大きな決断を下すのだが…
【語り】永作博美
毎夜、日本全国、どこかの街角に立ち、誰かを褒める人がいる…
「すごくほめます」と手書きの段ボールを掲げる「褒めますおじさん」(42)。
この2年間、足を止めてくれた人を、ひたすら褒め続けてきた。容姿から始まり、会話で気が付いたささいなこと…おじさんに褒められた多くの人は、笑顔でその場を後にする。
かつては、地元・栃木で会社勤めをしていた褒めますおじさんだが
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毎夜、日本全国、どこかの街角に立ち、誰かを褒める人がいる…
「すごくほめます」と手書きの段ボールを掲げる「褒めますおじさん」(42)。
この2年間、足を止めてくれた人を、ひたすら褒め続けてきた。容姿から始まり、会話で気が付いたささいなこと…おじさんに褒められた多くの人は、笑顔でその場を後にする。
かつては、地元・栃木で会社勤めをしていた褒めますおじさんだが、ギャンブルにのめり込み、生活はひっ迫…父が病に倒れ、住宅ローンが支払えなくなった実家は差し押さえとなり、気が付けばホームレスになった。仕事も失い、追い詰められた末に思いついたのが「路上で人を褒めること」。幼い頃から、路上パフォーマーに憧れていたこともあり、「人を褒めることだったら、自分にもできるかもしれない」と、今の生活が始まった。意外にも、「褒めてほしい」とやってくる人は後を絶たない。1人暮らしを始めたばかりの若者から仕事に疲れた会社員、定期的に訪れる常連の存在も。彼らはなぜ、褒められたいのか…
ある夜、褒めますおじさんの前に現れたのは、映画監督になることを夢見る中国人留学生。コンビニでアルバイトをしながら、難関・東京藝術大学大学院に入るため猛勉強中だという。彼が、見ず知らずのおじさんに、褒められたい理由とは…
人を褒めるおじさんと、おじさんに褒められることで心の中の「何か」を埋めていく人々…令和の路上物語を見つめた。
【語り】黒木華
7年間、路上で一人芝居を続ける男がいる。
自らを「路上役者」と名乗り、「芝居を見ていきませんか」と道行く人に声を掛ける亮佑さん(35)。足を止めてくれた人に芝居を披露するのだ。
20歳の時、原宿で芸能事務所にスカウトされ、俳優としての道を踏み出した亮佑さんだが、仕事は鳴かず飛ばず…事務所を辞め、小さな劇団の舞台俳優として演劇を続けてきた。そんな時、公演のチケットを売
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7年間、路上で一人芝居を続ける男がいる。
自らを「路上役者」と名乗り、「芝居を見ていきませんか」と道行く人に声を掛ける亮佑さん(35)。足を止めてくれた人に芝居を披露するのだ。
20歳の時、原宿で芸能事務所にスカウトされ、俳優としての道を踏み出した亮佑さんだが、仕事は鳴かず飛ばず…事務所を辞め、小さな劇団の舞台俳優として演劇を続けてきた。そんな時、公演のチケットを売るためにパフォーマンスとして始めたのが、路上での一人芝居。通行人から初めて投げ銭をもらい、リアクションを間近で感じた喜びから、以来、アルバイトで生計を立てながら「路上役者」としての活動を週に6日、続けてきた。
そんな亮佑さんの一番の理解者が、アルバイト先で出会い、4年前に結婚した妻の華恵さん(33)。生活のためにはお金も必要だが「亮佑さんには夢を捨ててほしくない」と、アルバイトをしながら夫婦の暮らしを支えている。
路上役者として8年目を迎えた2024年、亮佑さんは大きな決断を下した。所属している劇団を辞め、「路上役者の活動だけで生計を立てる」と言うのだ。これまでの一人芝居のやり方を変えて、多くの投げ銭を得るべく、新たな路上での芝居に挑むのだが…
夢を諦めることなく追い続ける夫と、その背中を押す妻の日々。夫婦の夢の行方は…
【語り】土屋太鳳
再開発が進む巨大団地。“シャッター商店街”の一角に、多くの客が詰めかける酒店がある。
東京・赤羽の駅から歩いて20分。この地で創業75年の「三益酒店」。店頭には全国各地の酒蔵から仕入れたレアな地酒が並び、店のとなりに併設された「角打ち」で“酒のさかな”と共に楽しめる。店の評判は広まり、いまや全国からたくさんの人々がやってくるのだ。
そんな酒店を切り盛りするの
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再開発が進む巨大団地。“シャッター商店街”の一角に、多くの客が詰めかける酒店がある。
東京・赤羽の駅から歩いて20分。この地で創業75年の「三益酒店」。店頭には全国各地の酒蔵から仕入れたレアな地酒が並び、店のとなりに併設された「角打ち」で“酒のさかな”と共に楽しめる。店の評判は広まり、いまや全国からたくさんの人々がやってくるのだ。
そんな酒店を切り盛りするのは3人の姉妹。三代目を継いだ長女・美保さんが店全体に目配りし、仕入れ担当の次女・由美さんは酒蔵の熱い思いを客に届け、三女・美香さんは「角打ち」を担当、得意の料理と笑顔で客の心をつかんでいる。事業が拡大した今では長女と次女の夫たちも社員として店で働き、先代である三姉妹の両親も店を手伝う。
全てがうまくいっているように見える三姉妹の店だが、大きな変化を迎えようとしていた。高齢化が進み、大規模な再開発が計画される中で活気が失われつつある地元商店街を何とか盛り上げようと様々な企画を始める三姉妹。
人手不足を補うために、家族・親族以外の人を初めて社員として迎え入れることに。「家族経営」でやってきたこれまでのやり方が通用しない…店の方針を巡り、事あるごとに、姉妹で言い争いとなることも増えてきた。
そんな中、三姉妹は店のさらなる発展を見据えて、「三益酒店」の2号店を出そうと動き出すのだが…
【語り】清野菜名
「この店をもっと良くしたい…」それぞれに同じ思いを抱えながら、支え合い、ぶつかり合う三姉妹がいる。
東京・赤羽の駅から徒歩20分、創業75年の「三益酒店」。店頭には全国各地から仕入れたレアな地酒が並び、店の隣の「角打ち」では、お酒が楽しめる。店を切り盛りするのは看板娘の三姉妹、社長である長女・美保さん、仕入れ担当の次女・由美さん、角打ち担当の三女・美香さん。3人が
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「この店をもっと良くしたい…」それぞれに同じ思いを抱えながら、支え合い、ぶつかり合う三姉妹がいる。
東京・赤羽の駅から徒歩20分、創業75年の「三益酒店」。店頭には全国各地から仕入れたレアな地酒が並び、店の隣の「角打ち」では、お酒が楽しめる。店を切り盛りするのは看板娘の三姉妹、社長である長女・美保さん、仕入れ担当の次女・由美さん、角打ち担当の三女・美香さん。3人が力を合わせ、店を人気店に押し上げた。
だが、店を構えるのは“シャッター商店街”の一角…大規模な再開発が進む街でいつまで商売を続けていけるのか…人手不足を補うために、家族・親族以外の人を初めて社員として迎え入れ「2号店」を構えるべく物件を探すのだが、そこには多くのハードルが…
新たなイベントの開催、オリジナルの日本酒造りなど、店を盛り上げようと力を合わせるものの思うように進まない2号店の計画…これまでの「家族経営」のやり方が通用せず、店の方針を巡り、姉妹が言い争うことも増えてきた。同じ「家族経営」を続けてきた人気の酒蔵では「会社経営は家族や姉妹という甘えをなくすべき」と指摘され、姉妹で本音がぶつかり合う。
そんな中、社長として店を引っ張る長女・美保さんの妊娠が判明。三代目として先頭に立ってきた美保さんだが、これまでと同じように働くことはできなくなり…
三姉妹が抱くそれぞれの夢。大都会の片隅で三姉妹が営む人気の酒店の行方は…
【語り】清野菜名
お互いに支え合いながら毎日を生きる男女がいる。夫婦でも恋人でもない二人の不思議な関係…
原田浩司さん(37)が長年、特別な思いを寄せるのが、学生演劇時代の先輩で5歳年上の舞台女優・帯金ゆかりさん(42)。彼女には夫がいるが、その夫も公認で週に3日は一緒に過ごす間柄だという。
仕事の傍ら、ライブハウスのステージに立つ原田さん。歌うのはすべて「帯金ゆかり」のこと
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お互いに支え合いながら毎日を生きる男女がいる。夫婦でも恋人でもない二人の不思議な関係…
原田浩司さん(37)が長年、特別な思いを寄せるのが、学生演劇時代の先輩で5歳年上の舞台女優・帯金ゆかりさん(42)。彼女には夫がいるが、その夫も公認で週に3日は一緒に過ごす間柄だという。
仕事の傍ら、ライブハウスのステージに立つ原田さん。歌うのはすべて「帯金ゆかり」のこと。それは彼女へのラブソングであり、応援歌だ。コロナ禍に重いうつ病を患い、一度は「生きることを諦めかけた」という原田さんだが、帯金さんの生き方に救われたという。道半ばで演劇を諦めた自分とは違い、脚光を浴びることはなくても、いまだ舞台に立ち続ける帯金さん。「こんなふうに諦め悪く生きていきたい」そんな思いで原田さんは、今夜も「帯金ゆかり」の名を叫んでいる。
一方で、帯金さんにとっても、原田さんの存在は、演劇の道を“諦めない”原動力になっていた。「自分が演劇を続けることが、原田の人生を支えている」
そんな中、原田さんは、新たな挑戦を始めた。それは、キックボクシングの試合に出場すること。「弱い自分を変えたい」…本格的なトレーニングと減量の日々が始まった。
一歩でも前に進もうともがき、互いに支え合いながら生きる、ちょっと不思議な男と女の愛の形を見つめた…
【語り】井手上漠
キッチンカーに夢を乗せて走る2人の25歳がいる…
コロナ禍による「巣ごもり需要」の追い風を受け、街角で当たり前のように見かけるようになったキッチンカー。今、そんなキッチンカーの開業を目指す若者が増えているという。購入しようとすれば数百万円は掛かるキッチンカーの車両を月々10万円ほどでリースできる会社では、初期費用が低く抑えられることから、開業を目指す若者たちの「納
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キッチンカーに夢を乗せて走る2人の25歳がいる…
コロナ禍による「巣ごもり需要」の追い風を受け、街角で当たり前のように見かけるようになったキッチンカー。今、そんなキッチンカーの開業を目指す若者が増えているという。購入しようとすれば数百万円は掛かるキッチンカーの車両を月々10万円ほどでリースできる会社では、初期費用が低く抑えられることから、開業を目指す若者たちの「納車待ち」が続いているという。
関西の大学を辞めて1年半前に上京してきた康法(やすのり)さん(25)。六本木のキャバクラでボーイをしていたが「このまま人に使われるだけの人生でいいのか」と悩んでいる時に目にしたのがキッチンカー開業の広告だった。仕事で貯めた150万円を元手に母のオリジナルレシピ「タマネギカツレツ」で開業することに。しかし、納車までは半年待ち…車のデザインやレシピの研究をしながら、ようやく納車の日を迎えたものの、さっそくトラブルが…
おかゆを販売するキッチンカーの開業を目指す愛香さん(25)。会社を辞め、交際相手の家で暮らしながらアルバイト生活をしていたが「仕事で成功している彼に頼る生活から抜け出したい」と開業を決めた。運転免許も取得するところから始め、順調にオープン初日を迎えるが…
キッチンカーで成功したいという夢を乗せて走る2人の25歳。念願の開業の先に待ち構えていたものとは…
【語り】山下美月
キッチンカーに夢を乗せて東京を走る2人の25歳…何とか開業を果たしたものの、すぐに大きな壁にぶつかっていた。
街角で当たり前のように見かけるようになったキッチンカー。車両を貸し出す企業も現れ、初期費用を低く抑えて手軽に開業できることから、キッチンカーを始める若者が増えているという。しかし、人が集まる立地の良い出店場所は、都内でもほんの一握り…おいしいだけでは生き残
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キッチンカーに夢を乗せて東京を走る2人の25歳…何とか開業を果たしたものの、すぐに大きな壁にぶつかっていた。
街角で当たり前のように見かけるようになったキッチンカー。車両を貸し出す企業も現れ、初期費用を低く抑えて手軽に開業できることから、キッチンカーを始める若者が増えているという。しかし、人が集まる立地の良い出店場所は、都内でもほんの一握り…おいしいだけでは生き残ることができない厳しい世界だ。
交際相手の亡き母から教わった「おかゆ」で勝負に出た愛香さん(25)。オープン当初は女性を中心に人が集まったものの客足は遠のくばかり…猛暑の中、熱いおかゆではやっていけないと「かき氷」をメニューに追加するも、一日の売り上げが1万円にも届かない現実…「このままではやっていけない」…愛香さんはある場所に向かった…
母のオリジナルレシピ「タマネギカツレツ」で開業した康法(やすのり)さん(25)は、好条件の出店場所を確保するのに奮闘していた。仲介業者にお金を支払い、良い場所を確保するのが“常識”の中で「仲介業者には頼りたくない」と自分の足で出店場所を探していた。開業から1カ月が過ぎ、ようやくイベント会場での出店にこぎ着け、初めて行列を作ったものの、その後は食材を余らせる日々が続いていた。開業から3カ月…何とか常連客が付き始めた時、康法さんは大きな決断を下す…
【語り】山下美月
新宿二丁目…今や世界でも知られるLGBTQの人たちが集う街。
この“二丁目”の代名詞とも言えるのが56年の歴史を持つショーパブ『白い部屋』。名物のショータイムではキャストたちが華やかな時間を彩り、訪れる客を楽しませている。半世紀を超えてこの街を見続けてきたのが、名物オーナーのコンチママ(76歳)だ。
2020年から始まったコロナ禍で経営危機に陥った店。それでもコ
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新宿二丁目…今や世界でも知られるLGBTQの人たちが集う街。
この“二丁目”の代名詞とも言えるのが56年の歴史を持つショーパブ『白い部屋』。名物のショータイムではキャストたちが華やかな時間を彩り、訪れる客を楽しませている。半世紀を超えてこの街を見続けてきたのが、名物オーナーのコンチママ(76歳)だ。
2020年から始まったコロナ禍で経営危機に陥った店。それでもコンチママは、店を何とか存続させようと、自らの貯金を取り崩すなど耐え忍んできた。
2022年冬、コロナ禍が落ち着きを見せ始めると客足も徐々に回復。『白い部屋』にかつての賑わいが戻ってきた。そんな矢先、コンチママの元に届いた知らせ。それは、2023年夏までに店を立ち退く必要がある。というものだった。
『白い部屋』の歴史を途絶えさせないためには、新しい移転先を見つけなくてはいけない。だが、76歳になるコンチママ。再び一から店を立ち上げるには、莫大な費用も掛かる。それを実現できる体力、気力はあるのか…揺れる心は弱気に傾き、「引退」の二文字が頭をよぎる。
コンチママは、この街の象徴とも言える『白い部屋』を後継者に託すことを考え始める。
歴史あるこの店を継いでくれるのは誰なのか…新たな移転先は見つかるのか…コンチママの迷い道の行方を追った…
【語り】松本まりか
新宿二丁目で半世紀を超える歴史を刻んできた老舗のショーパブ『白い部屋』。その明かりが消えかけていた…
新宿二丁目の代名詞とも言えるのが56年の歴史を持つショーパブ『白い部屋』。名物のショータイムではキャストたちが華やかな時間を彩り、訪れる客を楽しませている。店とともに、半世紀を超えてこの街を見続けてきたのが、名物オーナーのコンチママ(76歳)だ。
2023年
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新宿二丁目で半世紀を超える歴史を刻んできた老舗のショーパブ『白い部屋』。その明かりが消えかけていた…
新宿二丁目の代名詞とも言えるのが56年の歴史を持つショーパブ『白い部屋』。名物のショータイムではキャストたちが華やかな時間を彩り、訪れる客を楽しませている。店とともに、半世紀を超えてこの街を見続けてきたのが、名物オーナーのコンチママ(76歳)だ。
2023年冬…コロナ禍を乗り切った『白い部屋』が開店以来最大の危機を迎えていた。今年中に現在の店から立ち退くことが決まっているのだが、一向に新たな移転先を見つけられずにいたのだ。自身は引退を決め、店の後継者に指名したチーママの真琴さんと共に、物件探しに奔走するコンチママだが、『白い部屋』こだわりのショーを見せるに不向きな物件ばかり…「自分たちはどうなるのか…」キャストたちにも動揺が広がっていた。
立ち退きまで残り2カ月…店にはコンチママの引退を知り、最後に一目会いたいと駆け付けるお客さんで連日の大盛況。そんな中、突然、真琴さんから「後を継ぐことを辞退したい」と驚きの連絡が入る。コンチママあっての『白い部屋』…歴史ある店を継ぐことは自分には荷が重すぎる…悩んだ末の決断だった。
頼りにしていただけに意気消沈するコンチママ。後継者もいない…移転先も見つからない…まったく先行きが見えないまま『白い部屋』は最後の営業日を迎えようとしていた…
ザ・ノンフィクション初の3話連続放送。
2024年4月…76歳になる父が火事で突然、この世を去った。全焼した住居の隣にあるアトリエに遺されたのは画家である父が描いた大量の絵。そして約1500万円の借金だった…
知らせを受けて長野の実家に駆けつけたのは44歳の息子。名前は「落合陽介ギフレ」。若き父が画家として活躍したスペイン・バルセロナで生まれ、父の友人である高名
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ザ・ノンフィクション初の3話連続放送。
2024年4月…76歳になる父が火事で突然、この世を去った。全焼した住居の隣にあるアトリエに遺されたのは画家である父が描いた大量の絵。そして約1500万円の借金だった…
知らせを受けて長野の実家に駆けつけたのは44歳の息子。名前は「落合陽介ギフレ」。若き父が画家として活躍したスペイン・バルセロナで生まれ、父の友人である高名なアーティストが名付けてくれた名前だ。
80年代、バルセロナで活動した父は、ピカソやミロといった巨匠と並ぶ「スペインの画家150人」に選出され称賛を受けていた。一方で、酒浸りで変わり者の父は、幸せな家庭を築くにはほど遠く、日本に帰国後に離婚。長男の陽介ギフレは12歳で実家を飛び出し寮生活。父の存在に悩まされ続けた家族は心を病み、母は孤独死、弟は20歳で命を絶った。家族を振り回した父に息子は複雑な思いを抱え生きてきたのだ。
遺されたのは父の1000点におよぶ絵画と約1500万円の借金。もし、父の絵画を相続するなら借金も相続することになる。日本では輝きを失っていた父の作品は、“ゴミくず”なのか、それとも世界が求める“宝”なのか…
思えば、12歳で別々に暮らした陽介ギフレは、父のことをよく知らない。父はどんな人物で、どんな画家だったのか…なぜ家族を壊してしまったのか…
一人残された息子が亡き父の人生を知るための長い旅が始まった。
【語り】宮﨑あおい
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