チョッちゃん

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  • NHK
  • 8
  • Drama

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1
昭和2年12月、雪深い北海道・滝川。北山蝶子(古村比呂)が帰って来た。蝶子は、岩見沢の女学校の寄宿舎に入っていて、四か月ぶりの帰省。自宅の北山医院に帰って来ると、父の俊道(佐藤慶)は往診に出ていて、母のみさ(由紀さおり)はクリスマスの準備で教会へ行っていて不在。蝶子は教会へ向かうが、途中ソリ遊びの子供たちに交じって遊んでいると、往診帰りの父・俊道と馬そりの操縦をする頼介(杉本哲太)が通りかかり…。
蝶子(古村比呂)が校長先生からの手紙には何が書いてあるのか気にしていると、今日兄の道郎(石田登星)が帰って来ると、母・みさ(由紀さおり)が手紙を見せる。道郎が帰って来て、夕食を済ませると、父・俊道(佐藤慶)が蝶子と道郎を部屋に呼び出す。俊道は道郎に、来年は大学に合格するか、と問い詰め、蝶子には、校長先生からの手紙には制服のスカートの丈を短く切ったり、焼き芋を買い食いするなど書いてあるが本当かと…。
蝶子(古村比呂)が俊道(佐藤慶)の往診について、頼介(杉本哲太)の家に行く。俊道は、頼介の父の代から、冬場の往診で馬そりの世話になっている。蝶子は頼介の弟たちに、明日のクリスマスは教会に来るといい、と誘うが頼介の母・いせ(左時枝)の体調が悪く、当日は来られなかった。心配した蝶子とみさ(由紀さおり)はクリスマスのプレゼントを持って、頼介の家に行く。俊道は、蝶子とみさが行って見舞いになるか、と…。
本当は音楽家になりたい、ということを言えずに、蝶子(古村比呂)は兄・道郎(石田登星)に、父さんは自分の将来についてどう思ってるんだろうと相談する。そこに弟の俊介(伊藤環)が顔を出し、石沢牧場のおじさんが来た、と言う。石沢嘉一(レオナルド熊)は、俊道(佐藤慶)を滝川に招いた中心人物で、嘉一は蝶子に、女弁護士になれば、などと無責任なことを言って、蝶子を悩ませる。すると、叔父の泰輔(川谷拓三)が来て…。
北山家がそろって朝食を取っていると、泰輔(川谷拓三)が俊道(佐藤慶)に、仕事納めはいつか、と聞く。俊道は、病気に休みは無いから仕事納めは無い、と答える。食後、出かけようとする蝶子(古村比呂)に俊道は、泰輔のことをどう思う、と聞く。俊道は、捉え所のない泰輔のことがあまり好きではないのだ。だが蝶子は、楽しい東京の話を聞かせてくれる泰輔のことを気に入っていて、友人の邦子(宮崎萬純)を家に誘い…。
大みそか、泰輔(川谷拓三)が、集まった蝶子(古村比呂)、邦子(宮崎萬純)、たみ(立原ちえみ)を前に、東京の珍しいものについて話す。泰輔が調子に乗って「モンパリ」を唄っていると、部屋で尺八を吹いていた俊道(佐藤慶)は、聞こえてきて集中できない。蝶子は、俊道に卒業後の話が出来ずに、年を越してしまう。年が明けて、三日。蝶子の女子高の担任・神谷容先生(役所広司)が滝川にやってきて、蝶子の家に来るが…。
岩見沢にいる神谷先生(役所広司)が、なぜ滝川に来たのかと不思議に思う蝶子(古村比呂)だが、神谷先生は、国木田独歩が滝川に来たことがあると聞いて興味がわいた、ということだった。ちょっと上がって俊道(佐藤慶)とみさ(由紀さおり)に挨拶することになった神谷先生は、蝶子の成績についての話をしながら、蝶子が音楽の道に進みたい、と相談しているという話をしてしまう。初めて聞いた俊道は診察室にこもってしまい…。
蝶子(古村比呂)は神谷(役所広司)を旅館まで送り、帰りに邦子(宮崎萬純)の家に寄る。邦子は、私も先生に会いたかった、と旅館へ行く。蝶子と二人で行くが、先生は出かけていた。俊道(佐藤慶)は、自分が診察で外している間に神谷が帰ってしまったことが気に入らない。頼介(杉本哲太)が北山家に来ると、帰ってきた蝶子と会う。蝶子が、先生が来て父に音楽の話をしてしまった、と言うと、頼介は先生の不注意だと憤慨して…。
朝食に顔を出さない俊道(佐藤慶)のことが気になる泰輔(川谷拓三)。蝶子(古村比呂)は、音楽の道に進むことを反対し、神谷先生のことを批判した父と顔を合わせるのが気まずかった。頼介(杉本哲太)が馬そりで俊道を迎えに来て、蝶子と顔を合わせて昨日のことを謝る。蝶子はみさ(由紀さおり)に、父とのことを相談するが、みさは今は静かに待った方がいい、と言う。父が帰って来た夕食の席で、泰輔が俊道の考え方を批判し…。
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(10)
Episode overview
泰輔(川谷拓三)と道郎(石田登星)が蝶子(古村比呂)を心配して、様子を伺いに来る。泰輔は、俊道(佐藤慶)に謝ろうかと言うが、蝶子と道郎は止める。俊道は、みさ(由紀さおり)に、泰輔のことについて不満を述べる。みさは泰輔のことをかばうが俊道は聞き入れない。それどころか、蝶子が歌手になりたいと言い出したのは、みさが子供の頃から教会に連れていって、賛美歌とかを唄わせていたからだろう、とみさを責める。
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(11)
Episode overview
蝶子(古村比呂)と俊道(佐藤慶)は、三日も口を利かないほど険悪なまま。頼介(杉本哲太)と道郎(石田登星)は五目並べをするが、頼介は蝶子のことが気になり、道郎は俊道が自分のことをなんて言っていたのか気になり、勝負に身が入らない。蝶子は気晴らしに頼介に馬そりに載せてもらい、頼介の家に行く。頼介は気になっていた蝶子の進路について尋ね、畑仕事を放り出したくなった気持ちについて、蝶子に打ち明けるが…。
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(12)
Episode overview
蝶子(古村比呂)たちは、石沢牧場の嘉市(レオナルド熊)から、羊の子が産まれると聞き、見に行く。人間の子は産まれて何か月も歩けないのに、羊の子がすぐに歩ける理由を俊道(佐藤慶)が昔説明したのを蝶子が覚えていた。そのことを嘉市が俊道に説明すると、泰輔(川谷拓三)も便乗して、クラーク博士のようだと称賛する。蝶子は俊道に、進路のことを話しできないまま、道郎(石田登星)や泰輔たちと滝川を去る日が訪れ…。
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(13)
Episode overview
岩見沢に発つ日、俊道(佐藤慶)は蝶子(古村比呂)を診察室に呼び出す。俊道はまず、神谷(役所広司)先生を批判したことを謝罪する。そして、音楽の道が茨の道であるなら、我が子をあえて進ませたくはないのは親心、だから反対したのだ、と俊道はいう。それでも蝶子は父に、音楽の道に進むことをもう少し考えさせて欲しい、と懇願する。いよいよ蝶子、道郎(石田登星)、野々村泰輔(川谷拓三)が滝川を離れる時がきた。
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(14)
Episode overview
空知高等女学校の第三学期が始まった。午後、学校に待望のピアノが届いたと知り、音楽室に駆けつける蝶子(古村比呂)。蝶子はこのピアノの披露会で「ケンタッキーの我が家」を独唱することになっていた。ところが、学校の名誉のため、歌唱者を蝶子から町の有力者の娘に変更すべきだという話が持ち上がる。音楽教師の川村市子(中原理恵)と担任の神谷(役所広司)は、突然の変更案に猛然と反対するのだが…
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(15)
Episode overview
空知高等女学校、寄宿舎の朝は早い。6時、起床。6時半、校内の掃除。7時、朝食。そして学校が始まる。ただし日曜日だけは休みで、外出が許される。ある日曜日、蝶子(古村比呂)は田所邦子(宮崎萬純)たち仲の良い学友たちと一緒に街へ繰り出した。その道中、音楽教師の川村(中原理恵)が神谷(役所広司)の下宿の方へと向かって歩いているのをたまたま見かけた蝶子たちは、こっそりあとをつけていくのだが…
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(16)
Episode overview
蝶子(古村比呂)が女学校に戻って二週間が過ぎた。蝶子はピアノの披露会で独唱した時の写真を添えて、みさ(由紀さおり)に手紙を送る。将来が決まらず思い悩んでいる娘の手助けをしたい、みさ。だが、俊道(佐藤慶)は蝶子からの手紙を読もうともせず、蝶子が音楽の道に進むことを頑なに拒む。一方、蝶子の元に、若い男性が面会にきたと女生徒たちの噂になる。それは、幼馴染の彦坂頼介(杉本哲太)だった。
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(17)
Episode overview
蝶子(古村比呂)の元に幼なじみの彦坂頼介(杉本哲太)がやってきたことは、「いいなずけが来た」「逢引きした」「部屋にあげた」「結婚式の日取りを決めた」など、校内に尾ひれが付いた噂となって、瞬く間に広がってしまう。そのきっかけは親友・邦子(宮崎萬純)のちょっとした冗談だった。ついに蝶子は担任の神谷(役所広司)と、寄宿舎で生活指導を担当する川村(中原理恵)とともに校長室に呼び出されてしまう。
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(18)
Episode overview
ロシア人、ユーリー・ゴドノフ(東銀之介)のパンの味にすっかり魅せられた蝶子(古村比呂)。ゴドノフから冬はあまりパンの売れ行きが良くないと聞いた蝶子は、自分の女学校にきて売ることを提案する。それから昼休みになると、蝶子は親友・邦子(宮崎萬純)たち学友とゴドノフのパンを買い求めるようになる。一方、寄宿舎の弁当の食べ残しが増えたことが問題となり、教師の川村(中原理恵)が蝶子たちを調べ始める。
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(19)
Episode overview
ロシア人、ユーリー・ゴドノフ(東銀之介)に学校でパンを売るようにいったのは自分だと告白した蝶子(古村比呂)は、ゴドノフの様子が心配になり街へ探しに出る。するとゴドノフは風邪をひいて2・3日休んで自宅で静養中だった。突然訪れた蝶子をゴドノフは自宅へ招き入れ、ロシアンティーを振る舞う。そこには珍しい蓄音機があり、蝶子ははじめてチャイコフスキーの交響曲を聴く。やがてゴドノフは自分の出自を語りだす。
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(20)
Episode overview
校長室に呼び出された蝶子(古村比呂)は、ユーリー・ゴドノフの家を訪ねたことを問い詰められる。特に女生徒が男ひとりの家に上がり込んだことを問題視された。校内でもあっという間に噂となり、教職員の会議の議題となる。担任の神谷先生(役所広司)と寄宿舎で舎監を担当する川村先生(中原理恵)は必死に弁護するが、一部の教師は厳罰に処すべきと主張する。結果、蝶子の保護者を学校に呼び出すことが決まる。
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(21)
Episode overview
蝶子(古村比呂)の保護者が学校に呼び出された。だが俊道は診察や往診で多忙で、駆けつけたのはみさ(由紀さおり)ひとりだった。校長室で、なぜお宅の娘はひとりで男の家に上がったのかと問い詰められるみさ。だがいつものおっとりした対応で、みさは熊田校長(津嘉山正種)の鋭い指摘を煙に巻く。危うく難を逃れて一安心の蝶子に、みさはふたりでもう一度ユーリー・ゴドノフ(東銀之介)の家に行こうと誘う。
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(22)
Episode overview
滝川に帰ったみさ(由紀さおり)は、俊道(佐藤慶)には学校に呼び出された理由を伏せる。一方、蝶子(古村比呂)はユーリー・ゴドノフからもらったチャイコフスキーのレコードを、音楽室で同級生と神谷先生(役所広司)や川村先生(中原理恵)とともに聴く。すると突然、女生徒の飯島加代(蝦名由紀子)が咳込み倒れてしまう。診断は肺結核。退校が決まった加代は、蝶子にこれからも歌い続けろという。
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Episode overview
蝶子(古村比呂)は音楽の道に進むことを決意し、俊道(佐藤慶)に手紙を出す。だが許す気がない俊道は、蝶子を岩見沢から滝川の実家に呼び戻し、考え直すように迫る。それでも、肺結核となり女学校を去った加代の言葉を胸に、蝶子の決心は揺るがない。ならば学費も止めて女学校を退学させることも辞さないと言い出す俊道。すると蝶子はおもむろに立ち上がり、父の前で歌いだす。俊道にとって初めて聴く、娘の歌声だった。
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Episode overview
女学校に戻った蝶子(古村比呂)は、寄宿舎の舎監で音楽教師の川村先生(中原理恵)に東京の音楽学校に進学することを決意したことを報告する。これからは進学先を相談したいと頼み、川村も快諾する。日曜日、蝶子は親友・田所邦子(宮崎萬純)ら学友たちとともに斉藤峰子(江馬小百合)の父が営む写真館を訪れ、源吉(小野武彦)に卒業の記念写真を撮影してもらう。そこで蝶子はある絵を取り出し源吉に頼みごとをする。
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(25)
Episode overview
斉藤峰子(江馬小百合)の父が営む写真館で、斉藤源吉(小野武彦)に卒業の記念写真を撮ってもらった蝶子(古村比呂)。ところがその写真がいつのまにか増刷され、町の男子たちの手に渡っていたことが発覚し、学校で問題となる。またも保護者が呼びだされることになり、今回はみさ(由紀さおり)に加えて俊道(佐藤慶)も駆けつける。俊道は、場合によっては非情な決断をしなければならない、と決意を胸に秘めるのだった。
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Episode overview
蝶子(古村比呂)、そして俊道(佐藤慶)、みさ(由紀さおり)が校長室に集められた。俊道は、蝶子が自ら男子学生に写真を配った以上、退学も止む無しと覚悟を決める。蝶子は必死に、自分で写真を配っていないと無実を主張するも、疑いは一向に晴れない。すると、写真の件で蝶子の両親が呼び出されたと知った、写真館の斉藤源吉(小野武彦)が学校にやってくる。実は、写真を配ったのはほかならぬ、源吉だったのだ。
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Episode overview
蝶子(古村比呂)が自分の写真を男子学生たちに配ってまわったという、疑いはついに晴れた。だが写真館の斉藤源吉(小野武彦)は、写真館のショーウインドウに飾った蝶子の写真だけは絶対に外さないという。ついには源吉の娘の峰子(江馬小百合)が退学することになっても、絶対に外さないと態度を硬化させてしまう。板挟みになって心を痛めた蝶子は、源吉とふたりきりで話し合うことにするのだが…
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Episode overview
一難去って、また一難。こんどは蝶子(古村比呂)と神谷先生(役所広司)の仲があやしいと、校内の噂となる。どうしたものかと職員室で相談する蝶子だが、神谷は人の口に戸は立てられぬ、と笑い飛ばす。だが、同僚教師の川村先生(中原理恵)や蝶子の親友・邦子(宮崎萬純)は気が気でならない。一方、滝川のみさ(由紀さおり)のもとに、蝶子の写真の焼き増しが届く。それを見た幼なじみの頼介(杉本哲太)は…
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Episode overview
当初はその気はなかった蝶子(古村比呂)だが、周りにあれこれ聞かれるうちに、いままで気づかないでいた神谷先生(役所広司)への恋心を刺激され、いつしか意識するようになっていた。神谷が宿直を務める夜、まかないを届けにきた川村先生(中原理恵)は、神谷に対する気持ちを抑えきれなくなり、想いを吐露しはじめる。それを、寄宿舎をこっそり抜け出した邦子(宮崎萬純)が廊下で聞いていた。
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Episode overview
卒業の日。神谷先生(役所広司)や川村先生(中原理恵)、そして同級生たちとの別れをすませ、ついに滝川に蝶子(古村比呂)が帰ってきた。幾多のトラブルを乗り越えて手にした卒業証書を見て俊道(佐藤慶)、みさ(由紀さおり)の喜びもひとしおだ。ところが兄の道郎から帝大受験に失敗したと連絡が入ると、俊道の機嫌は一転。さらに幼なじみの頼介(杉本哲太)の母が危篤、との急報が入る。
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(31)
Episode overview
蝶子(古村比呂)が女学校を卒業して、滝川に帰ってきたその日、幼なじみの頼介(杉本哲太)の母・いせ(左時枝)が危篤との急報が飛び込む。父で医師の俊道(佐藤慶)とともに急ぎ駆けつける蝶子だったが、診察した俊道は、すでに手の施しようがないと、肩を落とす。その日のうちに頼介の母は息を引きとる。悲しみにくれる蝶子に、頼介は、母の死に悲しみを感じない、むしろホッとしていると、心の内を明かしだす。
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(32)
Episode overview
蝶子(古村比呂)は、父・俊道(佐藤慶)に東京行きの相談をしたいのだが、俊道は診察を理由に蝶子と向き合うことを避ける。そこへ東京の叔父・泰輔(川谷拓三)がふらりと現れる。泰輔は、蝶子の兄・道郎(石田登星)から俊道への伝言を預かっていた。浪人しながら帝大医学部に合格できなかった道郎。それもそのはず、秘かに小説家を目指す道郎は、あえて試験受けていなかった。それを聞いた母・みさ(由紀さおり)は…
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(33)
Episode overview
蝶子(古村比呂)はついに父・俊道(佐藤慶)と向きあい、東京の音楽学校へ進むことを許してほしいと訴える。だが、一流の音楽家になれるともわからないのに東京へ行くのは賭けでしかない、と俊道は聞く耳を持たない。すると同席していた母・みさ(由紀さおり)が、もし道郎のかわりに医師になるために東京へいくのなら、蝶子の上京を許したかと俊道に問う。それなら認めると答える父に、蝶子は思わず憤慨するのだが…
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Episode overview
蝶子(古村比呂)の親友・邦子(宮崎萬純)は、親に蝶子と出かけると嘘をつき、神谷先生(役所広司)に一目会うため岩見沢に足を運んでいた。だが、なんど岩見沢に行っても先生に会うことができないと、邦子は肩を落とす。ところが、そんな蝶子の家に、その神谷が現れる。蝶子が東京の音楽学校への進学の件で、父の許しを得られないことをつづった手紙を読み、相談に乗るためやってきたのだというのだが…
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(35)
Episode overview
蝶子(古村比呂)の親友・邦子が好きな人の元へ行く、と書置きを残して家出をした。邦子の母・久子(寺田路恵)は娘の行き先に心当たりはないかと、蝶子に尋ねるが、邦子の想いを知る蝶子はうまく答えることができない。一方、田所呉服屋の娘が家を飛び出したという噂はあっという間に街に広がる。それを聞いた父・俊道(佐藤慶)は、蝶子も家出するのでは、と心配になり、もう一度蝶子と話し合うのだが…
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(36)
Episode overview
蝶子(古村比呂)はついに家を出る決意を固めた。叔父・泰輔(川谷拓三)の家に下宿することを決め、荷物を送り、汽車の切符も買った。そのことを父・俊道(佐藤慶)に報告し、音楽学校への入学願書に署名と捺印をしてくれるよう、最後のお願いをする蝶子だったが、俊道はやはり許そうとしない。東京行きが近づいたある日、蝶子は頼介(杉本哲太)に会いに行く。そこで蝶子は頼介の自分への想いに初めて気付く。
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(37)
Episode overview
東京で念願の音楽学校に入学を果たした蝶子(古村比呂)は、男女共学というあたらしい環境下で、日々音楽を学びはじめる。叔父・野々村泰輔(川谷拓三)とその妻・富子(佐藤オリエ)のもとで下宿をはじめた蝶子の、今の悩みは東京での生活費だ。文士を目指して一人暮らしを始めた兄・道郎(石田登星)への仕送りも途絶えて久しい。父・俊道(佐藤慶)は、こどもたちへの仕送りについて、非情な決断を下すのだが…
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(38)
Episode overview
音楽学校で全国から集まった優秀な生徒たちに囲まれ、声楽の授業についていくだけで必死の蝶子(古村比呂)。そんな蝶子にも、佐々木光代(山下容里枝)と木村益江(山下智子)というふたりの親友ができ、互いに切磋琢磨し音楽の道を究めることを誓う。3人は叔父・泰輔が経営する映画館を訪れ、そこで楽士の国松連平(春風亭小朝)に著名なバイオリニスト・岩崎要(世良公則)を紹介されるのだが…
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(39)
Episode overview
蝶子(古村比呂)が歩いていると、突然見知らぬ男子学生(円崎一也)に声をかけられるが、強盗と勘違いした蝶子は慌てて逃げ出す。後でその話を聞いた叔父・泰輔(川谷拓三)と妻・富子(佐藤オリエ)は大笑い。ふたりはその男が蝶子に好意があったのだと諭し、蝶子は大いに照れる。ある日、佐々木光代(山下容里枝)と木村益江(山下智子)と学校から帰る蝶子の前にあの男が再び現れ、手紙を渡そうとするのだが…
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(40)
Episode overview
蝶子(古村比呂)の叔父・泰輔(川谷拓三)の元に、映画館の楽士・国松連平(春風亭小朝)が、例のバイオリニスト・岩崎要(世良公則)を連れてきて、しばらく泰輔のところに匿ってほしいと頼み込む。岩崎は男女トラブルに巻き込まれているのだという。岩崎を女の敵と嫌う蝶子だったが、時折岩崎の部屋から聞こえてくるバイオリンの美しい音色に惹かれていく。岩崎も蝶子の歌声をいい声だと褒めるのだが…
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Episode overview
殴られてもバイオリンを弾く両腕を必死で守ったバイオリニスト・岩崎要(世良公則)のプロ根性に、惹かれていく蝶子(古村比呂)。叔父・泰輔(川谷拓三)が、蝶子が一流の声楽家になれるか問うと、岩崎は、才能や努力だけでは一流の音楽家にはなれない、壁をこえるには何かが必要だが、それが何かはわからない、と答える。人として岩崎を見直し始めた矢先、蝶子は街を見知らぬ女と歩く岩崎を目撃してしまう。
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(42)
Episode overview
下宿先で声楽の練習に励んでいた蝶子(古村比呂)の前に、突然、幼なじみの田所邦子(宮崎萬純)が現れる。邦子も東京に出てきて、今は文房具店で働いているのだという。誘われるまま邦子の暮らす部屋を訪れた蝶子は、そこで神谷(役所広司)先生と再会する。邦子と神谷は札幌で同棲をはじめ、引っ越してきていたのだ。今は無職だが、童話を書くことに情熱を注いでいると熱く語る先生を見て、嬉しくてたまらない蝶子であった。
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Episode overview
蝶子(古村比呂)の叔父・野々村泰輔(川谷拓三)が蓄音機を購入した。音楽を学ぶ姪っ子のため、月賦で購入したのだ。泰輔と妻・富子(佐藤オリエ)にとって、蝶子はまるで娘のような存在となっていた。そこへ幼なじみの田所邦子(宮崎萬純)が神谷先生(役所広司)と連れ立って、蝶子の下宿先に現れる。神谷はいまだ無職のままだったが、書き溜めた童話の原稿を、兄・道郎(石田登星)のつてで出版社に見てもらえることになる。
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(44)
Episode overview
もうすぐ夏休み。滝川に帰る予定の蝶子(古村比呂)は、帰省が楽しみでならない。同じ滝川出身で幼なじみの邦子(宮崎萬純)は、実家に心配するなと伝えてほしいと蝶子に言づてを頼む。一方、泰輔(川谷拓三)の妻・富子(佐藤オリエ)は、蝶子が帰省したら父・俊道に再上京を止められてしまうのではないかと心配しはじめる。夏休みになると、蝶子は上野から列車にのって滝川に向かった。実に三日の旅である。
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(45)
Episode overview
久々に帰省した蝶子(古村比呂)は、両親に向き合い、月々の仕送りの礼をいう。ところが父・俊道(佐藤慶)はまだ上京を許しているわけではないと、頑な姿勢のままだ。一方、母・みさ(由紀さおり)は娘のより一層たくましくなった姿が嬉しくてたまらない。夜、夕食の席で、石沢嘉一(レオナルド熊)から彦坂頼介(杉本哲太)の暮らしが苦しくなり、馬も売り払ってしまったと聞いた蝶子は、心配をつのらせるのだが…
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(46)
Episode overview
蝶子(古村比呂)は邦子の実家に赴き、邦子の母・久子(寺田路恵)に邦子の近況と言づてを伝えるのだが、久子は邦子のことは死んだものと思って諦めたと、肩を落とす。続いて頼介(杉本哲太)のもとを訪れた蝶子は、生活が苦しいなら父・俊道(佐藤慶)や石沢嘉一になぜ相談しないのか、と問い詰めるが、頼介は返せるあてのない金を借りるわけにはいかない、と頑な姿勢を崩さない。
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(47)
Episode overview
蝶子(古村比呂)が東京に戻る日が近づいていた。蝶子は父・俊道(佐藤慶)に、兄・道郎が医学の道に進む気はなく、今は小説家を目指して出版社の校正の仕事を手伝っていると、報告する。案の定、俊道は激高し、道郎を勘当すると蝶子に伝える。いよいよ出発の日、駅で蝶子を頼介(杉本哲太)が待ち構えていた。頼介は、突然、蝶子に妹・安乃(近藤絵麻)を東京まで連れて行ってほしいと頼み込むのだが…
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Episode overview
久々に叔父の泰輔(川谷拓三)と妻・富子(佐藤オリエ)の家に帰ってきた蝶子(古村比呂)は、しばらく彦坂安乃(近藤絵麻)を同居させてほしいと頼む。夜な夜なむせび泣く安乃を、蝶子は抱きしめるしかない。その後、安乃は国松連平(春風亭小朝)のつてで女中として奉公に出る。ある夜、蝶子の下宿先に頼介(杉本哲太)が姿を現す。札幌経由で三日前に上京したのだという。頼介と安乃は久々の再会を果たす。
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Episode overview
世の中、不景気となり、叔父・野々村泰輔(前田吟)が米相場で損を出す。映画界ではトーキー(発声映画)が隆盛となり、無声映画の弁士・国松連平(春風亭小朝)は気が気でない。気づけば彦坂頼介(杉本哲太)の兄弟が離散して、早くも2年が経っていた。工場の操業が急遽短縮となり野々村家に遊びにきた頼介に、蝶子(古村比呂)はそろそろ滝川に帰ってもいいのでは、と提案する。だが頼介の表情は浮かないままだった。
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(50)
Episode overview
蝶子(古村比呂)は幼なじみで同郷の田所邦子(宮崎萬純)と銀座でお茶をすることに。邦子はすでに神谷容(役所広司)との同棲生活を解消したという。今は衣服などの商品を実際に着用して自演販売する「マネキンガール」として働きながら、雑誌のモデルなども務めるようになり、近頃では活動写真の女優をやってみないかと声もかかっているのだという。一方、神谷も童話作家として絵も自ら描き、夢に向かって邁進していた。
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Episode overview
コーラスガールとしてプロのオーケストラの練習に参加するようになった蝶子(古村比呂)。そこにあのバイオリニスト・岩崎要(世良公則)がいた。練習が終わるたびに、岩崎はコーラスガールたちを誘って銀座へと繰り出す。だが、なんど誘われても蝶子はひとり断って帰宅する。ある雨の日、蝶子の傘の下に岩崎が飛び込んでくる。濡らすまいと傘を掲げる蝶子に、岩崎はこれから一緒に銀ブラしようと誘うのだが…
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Episode overview
蝶子(古村比呂)がひとり帰宅すると、叔父・泰輔(前田吟)の妻・富子(佐藤オリエ)が玄関前で待ち構えていた。バイオリニスト・岩崎(世良公則)が蝶子を尋ねて家の中で待ち構えているのだという。岩崎に会うと面倒だと考えた蝶子は、岩崎に会うのを避けるのだが、避ければ避けるほど岩崎は蝶子のことが気になって仕方がない。そんな岩崎がアパートに帰宅する途中、彦坂頼介(杉本哲太)が現れ岩崎を呼び止める。
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(53)
Episode overview
岩崎(世良公則)がオーケストラの練習を休んだ。頼介(杉本哲太)に殴られて腕を痛めたと聞いた蝶子(古村比呂)は、頼介の職場を訪れ、バイオリニストの腕を傷つけるのは、やりすぎだと頼介を責める。余計なことをしたと察した頼介は、蝶子への恋心を胸の奥にしまう。岩崎はもう二度とバイオリンが弾けないかもしれない、そんな蝶子の心配をよそに、やがて岩崎が練習に復帰する。歌劇「椿姫」は無事、幕を開けた。
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(54)
Episode overview
頼介が勤め先で上司ともめて、姿を消した。それから十日後、蝶子(古村比呂)は銀座のカフェに岩崎(世良公則)を呼び出す。頼介がこんなことになったのは、すべては岩崎が蝶子につきまとったことが原因だ、蝶子は岩崎に徹底的に文句をいうつもりだった。ところが岩崎は照れながら、蝶子がこれまで出会ったことのない女性で、どうしても付き合いたいと熱烈に愛を語りだす。蝶子の頭の中は大混乱になり…
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(55)
Episode overview
岩崎要(世良公則)から突然の告白を受けた蝶子(古村比呂)は、椿姫の公演中も岩崎のことが気になって仕方がない。岩崎も、自分から女性に想いを赤裸々に語ったのは初めてのことで、ふたりの間には、なんとも気まずい雰囲気が漂っていた。国松連平(春風亭小朝)の誘いでカフェに行くことになった蝶子は、そこで思いがけず岩崎と同席することに。まったく話そうとしないふたりの関係を、連平はしきりと怪しむのだが…
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(56)
Episode overview
歌劇「椿姫」の公演が終わった。プロの現場にすっかり刺激を受けた蝶子(古村比呂)は、この夏帰省せずに次に向けて練習に励むことにする。いよいよ歌劇「蝶々夫人」の練習が始まった。コーラスガールとして再び参加する蝶子の前に、バイオリニスト・岩崎要(世良公則)の姿もあった。合奏の練習中、ミスをしたからもう一度やり直したいと申し出る岩崎に、楽団員の坂上(笹野高史)が不満を募らせ、激しい口論になる。
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(57)
Episode overview
バイオリニスト・岩崎要(世良公則)の、自分の仕事に対し厳しくあるその姿勢を見て、蝶子(古村比呂)はいつしか岩崎という人間に惹かれはじめていた。だが、岩崎から突然、告白を受けたことは、下宿先の叔父・野々村泰輔(前田吟)の妻・富子(佐藤オリエ)や、故郷の幼なじみ・田所邦子(宮崎萬純)にもまだ内緒だ。ある日、練習終わりに珍しく楽団員たちと銀座にくりだした蝶子は、岩崎からこっそり公園に呼び出される。
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(58)
Episode overview
岩崎要(世良公則)は蝶子(古村比呂)との距離を縮めようと、連平(春風亭小朝)に助けを乞う。それから蝶子は連平に度々誘われ、岩崎と寄席で落語を楽しんだり、レコードをもらったりする。一緒に入ったお化け屋敷では、ひとり岩崎だけが声を上げて怖がり、蝶子はおかしくてたまらない。岩崎の人間性が、どこか父に似ていると感じた蝶子は、はじめて化粧をしてみたいと邦子(宮崎萬純)に相談する。
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(59)
Episode overview
突然結婚を申し込まれた蝶子(古村比呂)は、驚きのあまり、思わず岩崎要(世良公則)の頬を引っ叩いてしまう。連平(春風亭小朝)からこれまでの経緯を聞いた泰輔(前田吟)は、妻・富子(佐藤オリエ)や蝶子の兄・道郎(石田登星)とともに、蝶子が岩崎と結婚する気があるのか聞くのだが、蝶子自身にも自分の気持ちがわからない。そこで蝶子は恩師・神谷(役所広司)に相談するのだが…
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(60)
Episode overview
蝶子(古村比呂)は連平(春風亭小朝)を通じて、岩崎(世良公則)からの結婚の申し入れを断る。それを聞いた岩崎は蝶子の下宿先に押し掛け、断った理由を聞こうとするが、蝶子は会おうとしない。蝶子は、東京行きを応援してくれた母や女学校の仲間たちのためにも、反対した父のためにも、まだ声楽の道を究めなければならないと考えていた。だが、叔父の泰輔(前田吟)は、直接返事をするべきだと蝶子を諭す。
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(61)
Episode overview
結婚の申し込みを断りにいった蝶子(古村比呂)だったが、岩崎要(世良公則)に声楽の道を進んでも成功の見込みはないと言われ、蝶子はプロポーズを受け入れてしまう。要は、蝶子の叔父・野々村泰輔(前田吟)、妻・富子(佐藤オリエ)、そして蝶子の兄・道郎(石田登星)の前で蝶子を必ず幸せにすると誓う。その心意気に、岩崎を毛嫌いしていた富子も一転、ふたりの結婚を受け入れる。祝いの席で、蝶子は初めて酒を口にする。
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(62)
Episode overview
滝川に暮らす父・俊道(佐藤慶)、母・みさ(由紀さおり)のもとに、蝶子(古村比呂)からの手紙が届いた。そこにはバイオリニスト・岩崎要(世良公則)と結婚すると書かれてあり、俊道は激怒する。父が認めようとしないと知った蝶子はすっかり気を落とす。それを見た要は、直接滝川に行って、ご両親に挨拶しようと蝶子に提案する。自分と結婚することで、蝶子が親と不仲になることだけは避けたいと、要は考えていた。
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(63)
Episode overview
蝶子(古村比呂)は婚約者の岩崎要(世良公則)、叔父・泰輔(前田吟)とともに滝川に向かった。三人は相談の上、まず泰輔が北山家に赴き、俊道(佐藤慶)を穏便に説得することに。ところが俊道は、娘に結婚話なんて存在しないと言い張り、話すら聞こうとしない。それどころか、蝶子が東京に行き、音楽家と結婚するなんて言い出した発端はすべて泰輔にあると言い放ち、激怒した泰輔は俊道と激しく対立してしまう。
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(64)
Episode overview
ふたりのために父親を説得するつもりが、あえなく罵り合いとなってしまい、逗留中の旅館へ立ち戻った泰輔(前田吟)は、作戦の失敗を蝶子(古村比呂)と要(世良公則)に詫びる。そこへふと、蝶子の母・みさ(由紀さおり)が現れる。要はみさに土下座して、蝶子との結婚の許しをこう。快諾するみさ、だが俊道(佐藤慶)に、今会うのはやめた方がいいと諭す。そこで蝶子は要が俊道と会うための奇策をひねり出す。
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(65)
Episode overview
蝶子(古村比呂)は要(世良公則)を伴い、石沢嘉一(レオナルド熊)の牧場を尋ねる。彦坂頼介の弟・公次(中垣克麻)は、姉・安乃からの土産を渡され大喜び。一方、蝶子が滝川にきている、という目撃談が患者たちの口から俊道(佐藤慶)の耳にも届き、蝶子に会うか会わないか、俊道の心は大いに揺れる。だがいよいよ蝶子が帰宅しても、俊道は診察室に閉じこもって蝶子に会おうとしない。
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(66)
Episode overview
蝶子(古村比呂)が音楽学校を卒業し、野々村家でささやかな宴が催される。結婚した後は蝶子も要(世良公則)のアパートで暮らすと聞き、泰輔(前田吟)の妻・富子(佐藤オリエ)は寂しさのあまりがっくり肩を落とす。式の日取りは5月21日に決まった。蝶子は両親の出席を望むが、一度は音楽に娘をとられ、今度は音楽家にとられてしまう…。そう思うと、俊道(佐藤慶)の心境は虚しさと切なさで一杯だった。ところが式は…
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(67)
Episode overview
蝶子(古村比呂)が岩崎要(世良公則)と結婚して2週間、要はすっかり夜遊びを卒業し、仕事が終わるとまっすぐアパートに帰宅するようになる。たまに要の同僚・坂上清郎(笹野高史)や友人・国松連平(春風亭小朝)を呼び、蝶子の手料理を肴に飲むのが夜の新しい楽しみとなっていた。ある日、要と蝶子が夫婦喧嘩を繰り広げていると、突然、要の母・まつ(初井言榮)が訪ねてくる。実は要は親にすら結婚の報告をしていなかった。
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(68)
Episode overview
蝶子(古村比呂)はここのところ、部屋の模様替えに明け暮れている。ある日、外で金槌をふるって工作をしていると、アパートの住人・久野(登亜樹子)が蝶子の服を誉める。自分で仕立てた服だと伝えると、久野は仕立て代を払うから自分にも作ってほしいという。それを聞いた要(世良公則)は、金を受けとって服をつくる内職のような真似は許さないと、立て板に水。蝶子は無償でいいから服を作りたいと頼むのだが…
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(69)
Episode overview
蝶子(古村比呂)は野々村家のミシンを借りて、頼まれた洋服づくりをはじめる。そこへ国松連平(春風亭小朝)が現れ、最近、田所邦子(宮崎萬純)のようすがおかしいとぼやく。夜の銀座で言い争いをしたかと思ったら突然泣き出し、だいぶ荒れているらしい。蝶子が邦子の家をたずねると、邦子はまだ情緒不安定のままで、蝶子が結婚に逃げたと批判しはじめる。モデルとして売れていても、邦子はひとりで生きることに疲れ切っていた。
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(70)
Episode overview
夏。蝶子(古村比呂)の父・俊道(佐藤慶)と母・みさ(由紀さおり)が北海道から上京する。表向きの理由は俊道の甥の結婚式に出席することだったが、みさは蝶子たちに会う良い機会だと考えていた。結婚式が終わり、俊道は重い腰を上げて長男・道郎(石田登星)のアパートを訪ねる。俊道は蝶子にも野々村泰輔(前田吟)にも会う気はないという。そこでみさはひとり蝶子の暮らすアパートへ向かい、蝶子を驚かせる。
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(71)
Episode overview
満州事変が起こり、時代の流れが大きく変わろうとしていた。映画の世界でもトーキーが優勢になり、無声映画の楽士・連平(春風亭小朝)は失業の危機に瀕していた。蝶子(古村比呂)の夫・要(世良公則)のオーケストラも内部対立が起こり、解散が秒読みとなっていた。そんな折、邦子(宮崎萬純)が男性とつきあっているという話が蝶子の耳に入る。相手にはあまり良い噂がなく、蝶子は邦子が心配になるのだが…
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(72)
Episode overview
蝶子(古村比呂)の前に、軍服姿の彦坂頼介(杉本哲太)が現れる。姿をくらましてから2年の月日が経っていた。野々村家で再会した安乃(近藤絵麻)は、顔を見るなり兄の頬を引っ叩く。滝川でも東京でも逃げた兄は卑怯だと責める妹に、「もうこれからは逃げない。戦場からは逃げられない。」そうつぶやく頼介の心は、ますます頑なになっていた。一方、遊び人の恋人に振り回され、邦子(宮崎萬純)の心はますます荒んでゆく。
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(73)
Episode overview
昭和8年。蝶子(古村比呂)は妊娠8か月を迎え、夫・要(世良公則)は劇場の演奏の仕事に就いていた。滝川の父・俊道(佐藤慶)の専門は産婦人科だ。そこで母・みさ(由紀さおり)は、8カ月の妊婦が注意することを俊道から聞き出し、蝶子に手紙で伝えてやることにする。一方、蝶子は子どもが生まれたらアパートが手狭になると考え、引っ越しの準備を進めていた。ところが要が突然、劇場の仕事を辞めてしまう。
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(74)
Episode overview
要(世良公則)が劇場の仕事を辞めたと聞き、かつての同僚・坂上(笹野高史)が心配して訪ねてくる。要は、音楽を添え物扱いする劇場の姿勢に納得がいかず、辞めたという。そこで坂上は、自分が所属するオーケストラに要を誘うが、要は首を縦に振らない。要はフリーとなり、岩崎家の収入は次第に先細りとなる。ある日蝶子(古村比呂)は、質屋から出てきたところをたまたま通りかかった田所邦子(宮崎萬純)に見つかってしまう。
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(75)
Episode overview
蝶子(古村比呂)が質屋通いをしていることは、たちまち知人たちの耳に入る。国松連平(春風亭小朝)は要(世良公則)を銀座のカフェに呼び出し、仕事を選んでいる場合なのかと問い詰めるが、要は聞く耳を持たない。だが、野々村泰輔(前田吟)から蝶子が質屋に出入りしていることを教えられ、出産を間近に控えた妊婦に心の不安を強いることは良くないと知った要は、今まで断っていた仕事を引き受けることにする。
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Episode overview
蝶子(古村比呂)が野々村家をたずねると、泰輔(前田吟)が活動写真館でトーキーを上映したいと考えていた。そこで泰輔は連平(春風亭小朝)を自宅に招き、無声映画を守り続けると約束したことを反故にさせてほしいと頼む。泰輔は、暮らしに余裕がない姪の蝶子や甥の道郎のためにも、そして楽士としての仕事を失った連平のためにも、自分の役目は稼ぐことなのだと訴える。連平は、泰輔の頼みを聞き入れる。
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Episode overview
邦子(宮崎萬純)が映画女優にならないかと誘われた。蝶子(古村比呂)は、学生の頃、いつも自分が学芸会で主役を演じていたことを思い出し、結婚していなければ自分だって女優になっていたかもしれないと、すこし悔しくなる。そこへかつての恩師・神谷容(役所広司)が、童話に載せる詩に曲をつけてほしいと頼みにくる。結婚していても仕事ができることが嬉しい蝶子は、はじめての作曲を引き受けることにするのだが…
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Episode overview
ついに出産の日を迎え、病院で無事に長女を生んだ蝶子(古村比呂)。彦坂頼介(杉本哲太)や神谷(役所広司)が見舞いに訪れ、安産を祝う。一方、要(世良公則)は泰輔(前田吟)や連平(春風亭小朝)とともに、娘をなんと命名すべきか頭を悩ませていた。やがて蝶子も退院し、長女の名前も「加津子」と決まる。蝶子が無事出産を終えたとの報せを受けた滝川の父・俊道(佐藤慶)と母・みさ(由紀さおり)は…
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Episode overview
長女が誕生し、蝶子(古村比呂)と要(世良公則)は、アパートから一軒家に引っ越した。ところがお隣は大工の中山音吉(片岡鶴太郎)・はる(曽川留三子)夫妻が暮らしており、鳴り響くトンカチの音が要のバイオリン練習の邪魔をする。怒り心頭の要は、お隣に駆け込み、大工仕事で音を出すなと文句をいうが、音吉も黙っておらず言い争いとなる。蝶子は要に、そんなに静かな環境が良いのなら、一緒に滝川に帰ろうと提案するが…
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Episode overview
蝶子(古村比呂)の新しい家に、知人たちが次々に訪ねてくる。一人目は田所邦子(宮崎萬純)。邦子はついに女優として活動することを決めたという。二人目は国松連平(春風亭小朝)。無声映画の楽士だった連平は、今は失業中。これからの身の振り方を要(世良公則)に相談するつもりで来たのだが、邦子に会えてなにやら嬉しそうだ。そして三人目は、要の母・岩崎まつ(初井言榮)だった。孫の顔を見に来たというのだが…
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Episode overview
引っ越しと映画会社所属のお祝いを邦子(宮崎萬純)に届けに邦子の自宅を訪ねたいと、連平(春風亭小朝)が蝶子(古村比呂)に付き添いを頼みにくる。邦子が引っ越したのは、以前蝶子が要(世良公則)と暮らしたアパートだった。連平はさっそく邦子に祝いの品を渡す。それは高級なオルゴールだった。連平は邦子への気持ちが抑えきれず、どうやったら邦子と結婚できるのか教えてもらおうと、結婚相談所を訪れるのだが…
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Episode overview
蝶子(古村比呂)の家に叔父・野々村泰輔(前田吟)が、なにやら訳ありの様子で訪ねてくる。泰輔は要(世良公則)に、夫婦喧嘩して家出してきたから家に泊めてほしいと頼み込む。原因は、泰輔が新しい投資に蓄えを注ぎ込もうとしていることに、富子(佐藤オリエ)が猛反対していることだった。一方、蝶子と要にも一触即発の危機が訪れる。原因は、要が蝶子に結婚を迫ったときについた、ひとつのうそだった。
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Episode overview
蝶子(古村比呂)は要(世良公則)に声楽家としての才能はないと言われ、そのことばを信じて音楽の道を諦めた。だが今、そのことばがうそだったと知り蝶子は傷つく。結婚詐欺だと要を非難し、今度は野々村家に蝶子が居候する。要が結婚するためにうそをついたことをどうしても許せない蝶子だったが、富子(佐藤オリエ)は男というのはそういうものだとつれない。蝶子の心はますます迷走し、いつしか街をさまよっていた。
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Episode overview
蝶子(古村比呂)の長女・加津子が生まれて半年が過ぎた。要(世良公則)はオーケストラのコンサート・マスターとして迎えられ、邦子(宮崎萬純)もいよいよスクリーンにデビューを果たす。その映画を叔父・泰輔(前田吟)の映画館で鑑賞した蝶子だったが、ふと気づくと加津子の様子がおかしい。原因は高熱だった。要はまだ幼い娘を頻繁に外に連れ出すからだと蝶子を叱り、蝶子も母親の責任を痛感する。
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Episode overview
蝶子(古村比呂)の長女、加津子が1歳6か月となった。ある日、蝶子が目を離した隙に、加津子が食卓にあった唐辛子を口にしてしまう。大泣きする愛娘を目の当たりにした要(世良公則)は、母親の責任だと蝶子を激しく責めたてる。あまりの騒ぎにお隣の大工・中山音吉(片岡鶴太郎)・はる(曽川留三子)夫妻も駆けつけるが、要の怒りは一向に収まらない。そこで、癇癪持ちに効くと、ある食べ物をはるが蝶子に手渡すのだが…
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Episode overview
蝶子(古村比呂)が加津子を連れて家出した。叔父・野々村泰輔(前田吟)の元に身を寄せる蝶子、そこへ要(世良公則)が慌てて追ってくる。必死に頭を下げる要。だが癇癪を起すたびにご近所にまで迷惑をかける夫の振る舞いを蝶子はなかなか許せない。それでも一度は夫を許し帰宅した蝶子だったが、再び要がいつもの癇癪を起こすと、蝶子はまた家を出る。今度は野々村家に姿はなく、蝶子の行方がわからなくなった要は困惑する。
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Episode overview
蝶子(古村比呂)が学生時代からお世話になっていた銀座の喫茶店が閉店することになった。マスターの河本(梅津栄)は妻を亡くして、店を今のまま受け継いでくれる後継者を探しているという。そこで蝶子は、叔父・野々村泰輔(前田吟)に喫茶店経営に興味はないかと相談するのだが、泰輔の妻・富子(佐藤オリエ)は新しい事業に手を出すことにいい顔をしない。そんな富子の気持ちを、一杯のクリームソーダが一変させる。
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Episode overview
要(世良公則)が二週間の演奏旅行に出た。蝶子(古村比呂)は加津子を連れお隣の中山音吉(片岡鶴太郎)・はる(曽川留三子)夫妻の家で羽根をのばす。そこへ恩師の神谷容(役所広司)と田所邦子(宮崎萬純)が訪ねてくる。童話だけでは生活が苦しい神谷は、最近日雇いの仕事もしているのだと両手にできたマメを見せる。邦子が生活費の足しに、とそっとお金を差し出すが、神谷は「施しはかえって侮辱だ」と、受け取ろうとしない。
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Episode overview
演奏旅行中の要(世良公則)から電報が届いた。そこにはただ加津子と札幌にくるよう記されてあり、用件はわからない。蝶子(古村比呂)は要の身に何かあったのではないかと心配する。札幌まで汽車で三日、駆けつけた蝶子に、要は仙台の公演が中止になったから、一緒に滝川に行こうという。滝川の北山家で、母・みさ(由紀さおり)は、孫との初対面を果たし喜ぶ。そこへ往診から父・俊道(佐藤慶)が帰ってくるのだが…
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Episode overview
蝶子(古村比呂)の父・俊道(佐藤慶)と夫・要(世良公則)が北山家で対面する。長い沈黙のあと、ついに俊道はふたりの結婚を認める。それを聞いた蝶子と母・みさ(由紀さおり)は嬉しさのあまり涙が止まらない。夜、診察室で尺八をたしなむ俊道のもとに、要が訪ねてくる。ふたりは蝶子についてあれこれ語り合い、次第に意気投合する。次の日から俊道は、加津子を抱きかかえて離さなくなり、初孫をすっかり溺愛するのだった。
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Episode overview
戦時下。日中戦争がはじまって以来、国内では統制経済が次第に進み、暮らし向きにも不安がつきまとう。蝶子(古村比呂)は三児の母となり、長女・加津子(椎野愛)はすくすくと育って今や6歳になった。弟で長男の雅紀(河野純平)と生まれたばかりの次男に囲まれ、岩崎家はより一層賑やかだ。おかげで要(世良公則)はバイオリンの練習にますます身が入らず、痛しかゆし。その音楽に対しても、国の統制はますます強まっていた。
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Episode overview
加津子(椎野愛)はもうすぐ小学生。進学の準備のために街に買い物に出た蝶子(古村比呂)だったが、雅紀(河野純平)が寝てしまい、急遽叔父・野々村泰輔(前田吟)の会社に立ち寄ることに。そこで泰輔の妻・富子(佐藤オリエ)が寂しがっていると聞いた蝶子は、久々に千駄木に顔を出す。そこで電話を借りた蝶子は、北海道・滝川の実家の父・俊道(佐藤慶)と母・みさ(由紀さおり)に家族の近況を報告する。
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Episode overview
加津子(椎野愛)が小学校に入学する前日。蝶子(古村比呂)が三児の母となり、日々てんてこ舞いだと聞いた彦坂安乃(貝ますみ)が、自分を家政婦として使ってほしいと家まで押し掛けてくる。だがあいにく岩崎家に人を雇えるほどの稼ぎはない。それでも安乃は給金はいらないから滝川時代の恩を返させてほしいと頑なだ。兄の頼介(杉本哲太)も、これで軍人の自分がいつ死んでも妹のことは安心だと喜ぶのだった。
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Episode overview
下校した加津子(椎野愛)が蝶子(古村比呂)に、今日は学校で絵を描いたと報告する。ちょうど仕事先から帰ってきた要(世良公則)がそれを耳にし、加津子に音楽も好きになってほしいと、バイオリンで一曲披露することに。だが、思うように弾くことができない要は、それをバイオリンの調子が悪いせいにする。そこで加津子は、お向かいの大工・中山音吉(片岡鶴太郎)のもとにバイオリンを持ち込み、修理を頼むのだが…
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Episode overview
小学校に呼び出された蝶子(古村比呂)は、加津子(椎野愛)が大工の音吉から借りた道具を学校に持ち込み、そこら中に線を引いたり釘を打ったりしていると知らされる。担任の教諭は、加津子を厳しくしつけ、注意するよう蝶子を諭す。だが蝶子は、かつての恩師・神谷容(役所広司)に相談し、加津子を叱るのではなく優しく見守ることにする。ところが加津子の行動はますます学校で問題視されてしまい…
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Episode overview
小学一年生にして退学の危機に瀕した加津子(椎野愛)。要(世良公則)は学校に頭を下げ、退学を避けるべきだと考えるが、蝶子(古村比呂)はいっそ退学させ、新しい学校で加津子の良い面を伸ばしてあげたいと考える。蝶子はみさ(由紀さおり)のように加津子にどこまでも寄り添う覚悟だった。すると、神谷(役所広司)が童話作家仲間から、子どもの目線で教育を実践する先進的な小学校があると聞き、蝶子の元に駆けつける。
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Episode overview
蝶子(古村比呂)が長女・加津子(椎野愛)とともに新しい学校の面接に出かけて半日が過ぎようとしていた。心配する要(世良公則)ら家族たち。面接の結果が待ちきれない神谷(役所広司)やお向かいの大工・中山音吉(片岡鶴太郎)・はる(曽川留三子)夫妻も一緒に帰りを待つ。ようやく帰ってきた蝶子は、安堵の表情を浮かべ、入学が決まったと報告する。加津子は校長先生とふたりきりで4時間もお話をしたのだと聞き、皆は驚く。
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Episode overview
6月。こどもたちを連れ、叔父・野々村泰輔(前田吟)の家に出かけた蝶子(古村比呂)。加津子(椎野愛)は嬉々として北海道の祖父母に電話をかけ、新しい学校での様子を報告する。電話をかわった蝶子は、味噌や砂糖を送ってくれるよう両親に頼み込む。東京は物不足に陥っていた。砂糖は配給制となり、次は米や味噌の番だと巷の噂だ。音楽の仕事も次第に減り、要(世良公則)も縁側で梅雨空を見上げるしかすることがない。
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Episode overview
加津子(椎野愛)が落ち込んだ様子で学校から帰ってくる。新しい学校のために、校歌を父・要(世良公則)に作曲してもらった加津子だったが、先に校長先生から校歌の完成を発表されてしまい、父の曲を学校で披露できなかったのだという。せっかく作曲してもらったのに徒労に終わったことが心苦しく、父になんと報告してよいものかと、困っている加津子のかわりに、蝶子(古村比呂)が要に事情を説明するのだが…
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Episode overview
邦子(宮崎萬純)が戦争映画の出演を断った。道郎(石田登星)の職場の先輩・大川信吾(丹波義隆)にアドバイスされたことが、頭の片隅に引っかかっていたせいらしい。邦子は大川に気があるのではないか、そう思うと以前から邦子に好意を寄せていた道郎は気が気じゃなく、蝶子(古村比呂)にあれこれ尋ねるのだが、蝶子にも邦子の真意はわからない。すると7月のある晩、邦子が大川を連れて蝶子の家を訪ねてくる。
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Episode overview
国松連平(春風亭小朝)が警察に拘束された。連平が作った芝居の舞台で、役者に「贅沢は素敵だ」と言わせたことが原因だった。身元引受人となった野々村泰輔(前田吟)もこってり絞られる。一方、蝶子(古村比呂)の兄・道郎(石田登星)が満州への転勤が決まる。道郎は国外に赴く前に、久しぶりに北海道・滝川に帰省するという。そこで蝶子は要(世良公則)を説得し、子どもたちと5年ぶりに帰省することにする。
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Episode overview
北海道・滝川に帰ってきた蝶子(古村比呂)と道郎(石田登星)兄妹。母・みさ(由紀さおり)はいまだに独り身の道郎が戦場となっている満州に赴くことが、心配でたまらない。東京へ帰る前夜、道郎はかつて帝大医学部を目指しているとふりをして、実際は小説家を目指していたこと等、これまでの親不孝を俊道(佐藤慶)に詫びる。まるで今生の別れのような振る舞いをする道郎に、俊道は母に手紙だけは欠かさず送るよう伝える。
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Episode overview
昭和16年、8月。蝶子(古村比呂)の所には、みさ(由紀さおり)から野菜が届く。仕事を選り好みする要(世良公則)の収入が不安定で、やり繰りに苦労している蝶子にはありがたい仕送り。向かいのはる(曽川留三子)や富子(佐藤オリエ)の所にもおすそわけしていると、はるから、加津子(椎野愛)の様子がおかしいと言われる。その夜加津子は、脚が痛いと泣き出して、翌朝医者に連れて行くと、慢性関節リュウマチと診断される。
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Episode overview
父・俊道(佐藤慶)に言われて、大きい病院であらためて診察してもらうと、加津子(椎野愛)は、「結核性股関節炎」と診断される。下手をしたら命にかかわる病気、と言われた要(世良公則)はリュウマチと言った病院を訴えると激昂し、蝶子(古村比呂)に窘められる。泰輔(前田吟)も連平(春風亭小朝)も病院にかけつけて、蝶子を励ます。蝶子は俊道に電話で報告し、俊道はみさ(由紀さおり)に、教会に行って祈ってこいと言う。
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(105)
Episode overview
加津子(椎野愛)はだいぶ元気になったが、まだ下半身はギブスで固定されて身動きできない。富子(佐藤オリエ)やはる(曽川留三子)は、蝶子(古村比呂)を家に帰してやろうと、安乃(貝ますみ)も含めて相談する。蝶子は皆に迷惑はかけられないと固辞するが、富子は家に帰って風呂に入った方がいいと譲らない。演奏会に集中していた要(世良公則)の演奏会も終わり、要が病室を訪れると蝶子は看病疲れて倒れてしまい…。
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Episode overview
病院で倒れた蝶子(古村比呂)は、二日間寝込んで、起きると要(世良公則)が朝食を作っていた。その後加津子(椎野愛)の病室へ顔を出すと、富子(佐藤オリエ)と安乃(貝ますみ)が看病していて、富子はみさ(由紀さおり)から電話がかかってきて、蝶子が倒れたことを喋ったと言う。みさは俊道(佐藤慶)に、東京へ手伝いに行くと言い、俊道は何も出来ないみさが行っても仕方ないと言うが、みさが上京すると蝶子は喜び…。
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Episode overview
みさ(由紀さおり)が加津子(椎野愛)の付添いをしていると、安乃(貝ますみ)に連れられて、頼介(杉本哲太)が挨拶に来る。そこに神谷(役所広司)も来て、安乃は蝶子(古村比呂)と交代しに洗足へ行く。蝶子が、邦子(宮崎萬純)の結婚話を神谷に話すと、神谷は気づいていた。そのことに蝶子は驚くが、神谷はそのまま病院で倒れてしまう。蝶子はその後の神谷の付添いを安乃に頼んで、みさは帰る神谷の付添いも安乃に頼んで…。
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(108)
Episode overview
加津子(椎野愛)が入院して三週間たち、ギブスも半分取れた頃、要(世良公則)が息せき切って病室にやってくる。蝶子(古村比呂)が事情を聞くと、要は自分のじゃない下着が干してあった、と言うので、洗濯をした安乃(貝ますみ)に聞くと、神谷(役所広司)のだと言う。みさ(由紀さおり)が加津子に付き添っていると、要の母のまつ(初井言榮)が顔を出す。初めて顔を合わせるみさとまつ。そこに富子(佐藤オリエ)が来て…。
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ようやく加津子(椎野愛)のギブスも外れ、蝶子(古村比呂)とみさ(由紀さおり)は嬉しい。まだ一人で歩くのには時間がかかりそうだが、退院の日も決まった。いよいよ退院の日、手伝いに来た連平(春風亭小朝)は、看護師のたま(もたいまさこ)と何かあるようだ。加津子が家に帰って来て、待ち受けていた泰輔(前田吟)、音吉(片岡鶴太郎)たちも招いて祝いの宴会。要(世良公則)は10年絶っていた酒を口にして…。
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加津子(椎野愛)は退院して、歩く練習をする毎日。みさ(由紀さおり)は北海道へ帰る挨拶回り。と、そこへ要(世良公則)の母・まつ(初井言榮)が会いにくる。まつはみさに、蝶子(古村比呂)がいるので、この家のことは何も心配していない、と言う。蝶子はまつのことを好きになっていた。滝山へ帰る前の晩、泰輔(前田吟)の家に泊まりに来たみさが俊道(佐藤慶)に電話すると、俊道は一人でごはんを食べたと言いながら…。
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加津子(椎野愛)は学校に行き始めた。病院から帰ると、邦子(宮崎萬純)が蝶子(古村比呂)に会いに来ていて、神谷(役所広司)に会いたいから一緒に来てほしい、と言う。数日後、三人は泉で会い、邦子は神谷に、「結婚する」と報告する。神谷が「気になっていたが、よかった」と言うと、邦子は逆に「わたしも先生のことを考えていた」と返す。蝶子は「気になるのは未練があるということか?」と聞くが、邦子は即座に否定する。
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泉最後の日、閉店記念のパーティーは、加津子(椎野愛)の快気祝いも兼ねて、黒木医師(大門正明)やたま(もたいまさこ)も招いて、連平(春風亭小朝)や夢助(金原亭小駒)など馴染の客が集まった。泰輔(前田吟)の挨拶のあと、蝶子(古村比呂)は邦子(宮崎萬純)の結婚の発表もしようと提案し、泰輔が発表すると、落ち込む連平に近づくたま。嬉しそうに拍手を送る神谷(役所広司)を複雑な思いで見つめる安乃(貝ますみ)。
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昭和16年の11月。邦子(宮崎萬純)の結婚式の後、岩崎家に帰ってきた、蝶子(古村比呂)、要(世良公則)、神谷(役所広司)。やはり家に帰って食事するという神谷を見送りに出てきた安乃(貝ますみ)。神谷は安乃をデートに誘う。結婚相手の大川(丹波義隆)を連れて挨拶に来た邦子を誘い、神谷の家に、安乃と結婚するように説得しに行く。最初は年の差もあり断った神谷だが、熱心に説得され、頼介(杉本哲太)に会いに行き…
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神谷(役所広司)と安乃(貝ますみ)は結婚して、岩崎家に挨拶に来た。結婚しても岩崎家に働きに来る、という安乃に、よそで仕事したほうがお金になる、と断る蝶子(古村比呂)。その夜、邦子(宮崎萬純)が蒼ざめて駆けつけて、兄・道郎(石田登星)が満州で死んだ、と告げる。滝川の俊道(佐藤慶)には要(世良公則)が電話で伝える。遺骨の後に届いた手紙を蝶子が読み、みさ(由紀さおり)は俊道と一緒に電話口で聞き、涙する。
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昭和19年の4月。戦争は日本軍の劣勢が日に日に国民を不安に陥れていて、蝶子(古村比呂)たちは、自分たちで少しでも食料を得ようと、家庭菜園にニンジンを植えたりしていた。そんな中、こどもたちは、絵に描いたおかずでごはんを食べたりしていたが、要(世良公則)は演奏会がうまくいかないこともあり、イライラしてこどもに当たる。蝶子は、他に売れるものも無いからと、電気蓄音機を売ることにし、寂しく見送るのだった。
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珍しく、要(世良公則)に演奏の仕事が入り、雅紀(相原千興)にヴァイオリンの練習をさせるように、蝶子(古村比呂)に言い残して出かけていく。その日の午後、安乃(貝ますみ)が蝶子の家で裁縫の仕事をしていると、要が帰って来る。家に雅紀がいないので探すと、向かいの音吉(片岡鶴太郎)の家で、戦車を作ってもらって遊んでいた。要は練習をさせようと連れて帰ろうとするが、音吉は子供は遊ぶ方が大事だと、要に対抗し…。
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蝶子(古村比呂)と安乃(貝ますみ)が、ミシンを供出で取り上げられたらどうしよう、などと話していると、悄然と邦子(宮崎萬純)がやってくる。邦子は、夫に召集令状が来たと話し、いずれ要(世良公則)にも来るかもしれない、と蝶子に釘を刺す。神谷(役所広司)にも来るかもしれないなどと話していると、加津子(藤重麻奈美)が世話になった病院のたま(もたいまさこ)が、連平(春風亭小朝)と連絡を取りたい、と尋ねてくる。
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要(世良公則)の周りでも、召集されて戦地へ行くものが絶えず、清郎(笹野高史)と将来について語り合う。蝶子(古村比呂)が台所仕事をしていると、雅紀(相原千興)の練習中、要の怒鳴り声が聞こえてくる。蝶子がどうしてそんなに厳しくするのかと問い詰めると、要は、自分に教えられるものはヴァイオリンしかない、と答える。召集されるまでに残された時間で、自分が残せる物を継がせたいと語る要に、何も言えない蝶子だった。
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頼介(杉本哲太)が出征することになり、野々村家に挨拶に来た。頼介は神谷(役所広司)に、自分と神谷は相容れないと思っていたが、安乃(貝ますみ)はいい人の所に嫁げてよかった、と神谷に感謝する。蝶子(古村比呂)は、出征する前に少しでも家に来れないか、と誘う。出征を前に蝶子に会いに来た頼介は、初めて会った頃からの思い出を語り、蝶子の幸せを守るために戦争へ行く、と言う。蝶子は子どもたちと一緒に歌をうたう。
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頼介(杉本哲太)を見送っている時、要(世良公則)が帰って来て、言葉を交わす。家で要が夕食を作る蝶子(古村比呂)に、頼介はずっと蝶子のことを思っていたんだな、と声をかけると、蝶子は東京に発つ前の日にそのことに気づいた、と言う。数日後、雅紀(相原千興)は遊んでいると、倒れて熱を出す。加津子(藤重麻奈美)のことを思い出して、気が気じゃない蝶子。病院に連れて行くと、敗血症の疑いがあるから入院と言われ…
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雅紀(相原千興)は入院して2日経ったが、日に日に衰弱していくようだった。泰輔(前田吟)や神谷(役所広司)も心配で見舞いに来る。蝶子(古村比呂)と要(世良公則)は、黒木医師(大門正明)から、雅紀は敗血症と説明され、要が治るのかと聞いても、答えは歯切れが悪い。みさ(由紀さおり)からそのことを伝え聞いた俊道(佐藤慶)も、敗血症と聞いて、顔色が変わる。雅紀は要に、ヴァイオリンを持ってきて、と頼み…。
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雅紀(相原千興)の容体は急に悪化し、黒木医師(大門正明)ははっきりとしたことは言わず、「最後まであきらめちゃいけない」としか言わない。蝶子(古村比呂)と要(世良公則)は、助かる望みはあるのかと問い詰めるが、答えに詰まる黒木を見て、蝶子は雅紀を家に連れて帰ると言う。家で寝ていた雅紀が目を覚まし、要は雅紀が好きだったアイスクリームを買いに飛び出す。アイスクリームを雅紀も含めてみんなで食べて…。
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雅紀がこの世を去って一週間経ち、蝶子(古村比呂)と要(世良公則)は遺品を整理しながら、思い出話をする。蝶子は忘れるためには捨てた方がいい、と言うが、要は捨てたって忘れることはできないんだからとっておけばいい、と言う。それから二か月たち、要のヴァイオリンの音も明るくなってきた頃、要に召集令状が届く。蝶子がみさ(由紀さおり)に連絡すると、みさは俊道(佐藤慶)に報告するが、俊道は体調が悪いらしく…。
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要(世良公則)が入営する前夜、送別会が行われた。帰る皆を見送り、虫の音を聴きながら、夜空を見上げる蝶子(古村比呂)と要。蝶子は洗濯などしたことのない要に、戦地で必要なこともあるかもしれないと洗濯を教えて、さらに裁縫道具を持ち出して、繕い物の練習。ボタンを付け終わると要は、最後になるかもしれないから、子どもたちにヴァイオリンを聴かせたい、と寝ている加津子(藤重麻奈美)と俊継(服部賢悟)を起こして…。
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要(世良公則)が音吉(片岡鶴太郎)や清郎(笹野高史)たちに見送られて出征する。最初の晩は、蝶子(古村比呂)たちは泰輔(前田吟)の家に泊めてもらい、夜泣いていたところを加津子(藤重麻奈美)に見つかる。初めての面会日、蝶子たちは要に会いに行き、16日3時に品川駅から戦地に向かう、と言われる。その日に品川駅に向かった蝶子たちは、向かいのホームに要を見つけ、要もヴァイオリンの格好で、気づいたと合図する。
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春にまいた種が、収穫の時を迎えた。蝶子(古村比呂)たちがはる(曽川留三子)の家から持ってきた卵を使ってドーナツを作っていると、連平(春風亭小朝)がやってくる。連平にも召集令状がきたのだ。やけになっている感じの連平を、泰輔(前田吟)の家に連れて行き、皆で元気づける。戦地の要(世良公則)から近況報告の手紙が届く。軍隊生活にも慣れ、つつがなくやっている、という内容だが悪い予感がした蝶子は悪夢を見て…。
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11月、俊道(佐藤慶)危篤の知らせを受け、蝶子(古村比呂)と泰輔(前田吟)たちは、滝川へ帰る。みさ(由紀さおり)に病名を聞くと、すい臓がんだった。なぜ教えてくれなかったのか、と蝶子が聞くと、俊道が知らせるなと言ったという。加津子(藤重麻奈美)が俊道の傍で俊継(服部賢悟)に絵本を読んで聞かせていると、俊道が「蝶子」と声をかける。俊継に蝶子を呼びに行かせると、俊道は蝶子と要の様子などの会話を交わして…
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俊道(佐藤慶)は泰輔(前田吟)が羨ましかったと話し、自分が死んだ後のみさ(由紀さおり)のことを頼む。朝目を覚ますと、蝶子(古村比呂)が付き添っていた。その辺ドタンバタンと飛び回っていた蝶子が母親か、と笑みをこぼす俊道。おなかが減ったという子どもたちを連れてきたみさと蝶子が入れ替わり、みさが俊道と話す。昨日泰輔と、自分が死んだ後のみさのことを話した、と言い、一人になったみさが心配だと言い残して…。
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俊道がこの世を去って3日経ち、みさ(由紀さおり)は嘉市(レオナルド熊)に俊道の尺八を形見分けする。泰輔(前田吟)と蝶子(古村比呂)はみさに、東京に出てこないかと誘い、みさは誘いに乗ることにする。みさが、弔問にやってきた俊道の甥の三代治(山本亘)に、滝川の家をもらってくれないかと言うと、こころよく受け入れる。実は三代治は生前、俊道から北山医院を継いでほしい、という手紙をもらっていたのだった。
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病院を三代治(山本亘)に譲り東京に行く、と嘉市(レオナルド熊)に話すみさ(由紀さおり)。嘉市は反対し、みさ一人面倒見るくらい、滝川の者が付いてるからどうにでもなる、と言うが、蝶子(古村比呂)は、みんなが帰ったら一人になる、実の娘が面倒を見ると譲らない。外は初雪。蝶子は生まれ育った滝川の家に別れを告げ、加津子(藤重麻奈美)と俊継(服部賢悟)に、自分の部屋や診察室をよく見ておくようにと案内する。
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東京へ戻る汽車の中。蝶子(古村比呂)親子と泰輔(前田吟)は、隣席のリンゴ農家の喜作(伊奈かっぺい)と親しくなり、リンゴをもらう。リンゴを送る、という喜作に東京の住所を教え別れる。滝川から三日かけて東京へ戻り、掃除に来ていた富子(佐藤オリエ)に、邦子(宮崎萬純)や安乃(貝ますみ)には伝えた、と言われる。東京本土へ空襲も始まり、12月になったころ、みさ(由紀さおり)が滝川を出て東京へやってくる。
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12月10日、みさ(由紀さおり)が東京に到着。要の部屋を改装して、みさの部屋になおしてある。蝶子(古村比呂)や加津子(藤重麻奈美)は一緒に住めることになり、嬉しい。邦子(宮崎萬純)が挨拶に来て、富子(佐藤オリエ)たちとみさに空襲の心構えなどを教えるがみさにはピンとこない。昭和20年3月になり戦況は更に悪化。空襲警報が鳴り皆防空壕へ逃げるが、みさがいない。みさは米軍のまいたアルミ箔に見とれていて…。
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3月の大空襲の後戦況は更に厳しくなり、蝶子(古村比呂)は米を切らし、もらいに行ったはる(曾川留三子)と疎開も考えなきゃいけないかと話し合う。水気の多い雑炊を食べながら加津子(藤重麻奈美)は、子どもたちだけ疎開しなきゃいけないのかと聞き、蝶子は疎開するならみんな一緒と答える。みさ(由紀さおり)は滝川から持ってきたなけなしの金を蝶子に渡し、蝶子が買い出しから帰って来ると邦子(宮崎萬純)が疎開すると…。
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