澪(黒木華)を傷つけないようにと、小松原(森山未來)は皆を裏切る辛い決断をする。今まで耳を貸さなかった上役からの縁談を急に受けるというのだ。その話を小野寺家用人・多浜重光(徳井優)から聞いた種市(小日向文世)は大激怒!しかし、芳(安田成美)だけは澪と小松原の真意に気づくのだった。「お前は何もしなくていい」、「道はひとつ」、澪をかばい、澪を後押ししようと、自分だけが悪者に
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澪(黒木華)を傷つけないようにと、小松原(森山未來)は皆を裏切る辛い決断をする。今まで耳を貸さなかった上役からの縁談を急に受けるというのだ。その話を小野寺家用人・多浜重光(徳井優)から聞いた種市(小日向文世)は大激怒!しかし、芳(安田成美)だけは澪と小松原の真意に気づくのだった。「お前は何もしなくていい」、「道はひとつ」、澪をかばい、澪を後押ししようと、自分だけが悪者になろうとする小松原の思いに応えるため、澪は料理人として更なる精進を決意する。
そんなある日、吉原の大店・翁屋伝右衛門(伊武雅刀)が、又次(萩原聖人)と一緒につる家にやってくる。実は、登龍楼の采女宗馬(松尾スズキ)と伝右衛門が手に入れた吉原の売り店の件でひともめした際、翁屋の桜の宴の料理が不味いと馬鹿にされ、「腕のいい料理人ぐらい知っている!今度の桜の宴の料理を食べてみるがいい!不味かったら売り店は登龍楼に売ってやる!」と伝右衛門が采女に啖呵を切ってしまったのだ。鱧の一件以来、澪の料理人としての腕を認める伝右衛門だったが、吉原の上客、摂津屋(中原丈雄)たちに振舞う花見の宴の料理を澪に作ってほしいと頼みに来たのだ。もちろん、采女も客の一人だ。ただし、店の信用と評判を下げない為、女が作ったと悟られないよう又次が作ったものとして料理を出したいと伝右衛門が条件をつけてくる。まだまだ、女料理人を評価しない時代のことである。「そんな話があるか!」と声を荒げる種市だが、意外にも澪はあっさり引き受ける。それは、小松原との約束、また、あさひ太夫、幼馴染の野江(成海璃子)へ会えるかもしれないという思いからだった。
吉原・桜の宴当日、澪が揃えた食材に驚く伝右衛門!紅花の紅餅と間引き菜を用意していた。江戸時代、「紅一匁(もんめ)金一匁」と言われるほど高価な紅花を料理の食材に使うとは豪気な話だった。また、豪勢な料理のほかに澪らしい気遣いが隠された料理が添えられ、上客たちに舌鼓を打たせたのだった。料理を残さず平らげたあと、料理番付不動の大関位の登龍楼の采女に料理批評を聞きたいと上客の一人が言い出す。澪はお運びの中に紛れてその様子を見ていた。おもむろに口を開いた采女は、澪の手料理だと見抜き、澪をその宴の場に引きずり出す。「女料理人の料理を出すなど店の信用にかかわる。やはり、あの売り店は登龍楼が買い上げましょう!そしてもう一つ、この翁屋に売ってもらいたいものがある!」と采女宗馬が驚きの要求をする!すると、そこに、あさひ太夫(成海璃子)が顔をさらさないように現れて…。