今年没後110年になる、明治天皇の后、美子(はるこ)皇后(昭憲皇太后)。近年、多くの新事実とともに、皇后が明治の近代化に大きな役割を果たしていたことが明らかになった。
新たに発見された側近の手紙や肖像写真からは、皇后が率先して宮中の洋装化を推し進めていたことが判明。さらに、昨年修復を終えたばかりの皇后のドレス・大礼服の調査でも、従来ヨーロッパ製と考えられていたものが国
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今年没後110年になる、明治天皇の后、美子(はるこ)皇后(昭憲皇太后)。近年、多くの新事実とともに、皇后が明治の近代化に大きな役割を果たしていたことが明らかになった。
新たに発見された側近の手紙や肖像写真からは、皇后が率先して宮中の洋装化を推し進めていたことが判明。さらに、昨年修復を終えたばかりの皇后のドレス・大礼服の調査でも、従来ヨーロッパ製と考えられていたものが国産だったことがわかり、皇后自ら明治の殖産興業のために尽力した姿も浮かび上がってきた。そして、頻発した災害や戦争に際しては、皇后は、被災地への支援や負傷兵への慰問など、国民に寄り添った活動を続けた。明治時代、新しい皇室のあり方を模索した皇后の苦悩と挑戦のドラマに迫る。