ザ・ノンフィクション

人力車に魅せられて4～22歳 涙の上京物語～ (2025x2)

Yayınlanma tarihi: Oca 19, 2025

人力車に夢を乗せ、浅草の町を駆ける女性がいる。 東京・浅草観光の名物とも言える「人力車」。コロナ禍が落ち着き、以前の賑わいを取り戻した浅草には、人力車を目当てに国内外から多くの観光客が訪れる。赤いはんてんがトレードマークの「東京力車」は、10社以上がしのぎを削る中で、女性俥夫の人数は浅草一を誇る。 2024年春、一人前の俥夫を目指し上京したのは22歳の「みゆ」。鉄道の運転士である父親に憧れ、自分も同じ道に進むことを目指したものの、就職試験に落ち、進路に迷っている時に出会ったのが浅草の人力車。その魅力に取りつかれ、大学を卒業し、東京力車に就職。俥夫の道に飛び込んだ。操縦技術はもちろん、町の歴史や情報を覚える必要があり、研修生の約7割が俥夫になれず脱落する厳しい世界…それでも、彼女は、中学、高校と陸上部で鍛えた脚力と前向きな性格から期待の新人として注目されていた。 しかし、入社当初は、片道2時間以上離れた栃木県の実家から車で電車を乗り継いで、浅草まで通う日々…滑り出しは順調だったものの、新人研修が進むにつれ、どんどん調子を落とし失敗の連続。技術だけでなく、取り組む姿勢についてもダメ出しを受け、俥夫になるための卒業検定も不合格が続いていく… 「本当に俥夫になれるのか…」そんな中、実家を離れて、東京での1人暮らしが始まる。人力車に魅せられた22歳の1年を追った… 【語り】山本美月