ザ・ノンフィクション
ボクらの丁稚物語2024前編~夢のはじまり 夢の終わり~ (2024x11)
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令和の時代に若者たちを叱って育てる会社が今、大きく変わろうとしていた…
横浜市にある家具製作会社「秋山木工」。一流の職人を目指し、入社した新人は住み込みで5年間修業する、いわゆる“丁稚奉公”。タバコも恋愛も禁止、スマホを持つことも許されず、家族への連絡は手紙だけ。
しかし、ここ数年、新人が入ってきても長続きせず、毎年10人以上いた入社希望者も減り続け、2022年にはついにゼロに…「半世紀近く続けてきたやり方は、もはや時代に合わないのか…」秋山利輝社長(80)は、大きな決断を下す。これまでの丁稚制度を見直し、家から通う「外弟子」を取ることを決めた。内弟子はこれまで通り、住み込みの共同生活で修業をするが、外弟子には厳しいルールは求めず、全てが自由だという。
迎えた2023年春…秋山木工には、内弟子と外弟子、合わせて4人が入社した。内弟子を選んだのは、中学を卒業したばかりの松下(15)と中学・高校時代に不登校を経験した友添(25)。目指すのは、「一流の職人」…10歳違いの内弟子2人の共同生活がスタートした。
そんな新人たちに一番近い兄弟子が、2カ月前に丁稚を卒業し、職人となったばかりの加藤(28)。本来ならば、手本を見せるべき立場だが、禁止されていたスマホが解禁されたことで夜更かしをし、寝坊を繰り返していた。「職人たちのリーダーになる」そう語っていた加藤が大きな決断を迫られていた…
【語り】大島優子