ザ・ノンフィクション
私が踊り続けるわけ 2 ~56歳のストリッパー物語~ 前編 (2023x3)
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ストリップ劇場で、涙を流しながら踊り子をみつめる女性たちがいる。
彼女たちの視線の先にいるのは、日本で最高齢のストリッパー・星愛美さん(56歳)。
愛美さんを見つめる女性たちの瞳からは、涙があふれて止まらない。彼女たちは愛美さんの踊りに何を見ているのだろうか…
愛美さんを全国各地に追い掛ける「星組」と呼ばれる熱心なファンたち。彼女を応援することがきっかけとなり、互いを支え合う“ファミリー”のように、強い絆で結ばれている。
そんな「星組」の中心メンバー、元警察官のスーさんは10年前に退職後、ふらりと入った劇場で、愛美さんと出会った。全身全霊で舞台に立つ愛美さんの姿にすっかり心を奪われたスーさんは、以来、全国各地へ愛美さんの応援に駆けつけるようになる。そんなスーさんをがんが襲ったのは2018年。生きている限り、愛美さんの舞台を見続けると決意し、余命宣告を受けてからも、全身の痛みに耐えて、全国を巡っている…
一方、愛美さんも年々、踊ることが体力的に厳しくなっている。がんにより子宮を全摘出をした体は、リンパの流れが滞り、体中に痛みが絶えない。そして股関節も悲鳴を上げている。それでもスーさんが劇場に足を運んでくれる限りは、踊り続ける愛美さんだが…
そんな中、スーさんとの連絡が途絶えてしまう。スーさんの身に一体何が起きたのか…