ザ・ノンフィクション
ボクらの丁稚物語 ~泣き虫同期 4年の記録~ 後編 (2021x5)
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入社すれば、ケータイも恋愛も、酒もタバコも禁止。さらに男女の区別なく、みんな丸刈り…一流の家具職人を目指し、住み込みでの修行生活。神奈川・横浜市にある家具製作会社「秋山木工」は、令和となった今でも、いわゆる「丁稚制度」を続けている会社だ。
2017年の春。私たちは、自ら「丁稚」の世界に飛び込む4人の若者と出会った…
京都大学に在学中に引きこもりになった内藤くん(23)は、自分を変えるために大学を中退し、秋山木工の門を叩く。久保田くん(18)は、技と心を磨き一流の職人となるためにやって来た。初めて作る家具は、女手一つで自分を育ててくれた母親にプレゼントしたいと語る。茨城県から来た佐藤くん(17)は、糖尿病を抱えながら職人を目指す。加藤くん(22)は、京都で8代続く造園会社の後継ぎ。職人たちを率いるリーダーとなるべく、人間性を磨きにここへ来た。
入社して1年半、また一人、秋山木工を去っていく丁稚が…年下ながらリーダー格だった久保田くんだった。手作り家具の将来に不安を感じたのだ。
残された3人は「手作りの技」の誇りをかけて、新たな挑戦を始める。若手職人の日本一を決める技能五輪全国大会への挑戦。ただし、23歳以下という年齢制限のため、出場できるのは佐藤くんだけ。持病を抱える佐藤くんが、3人の代表として大会に挑むのだが…
一流の家具職人を目指し、丁稚の道を選んだ若者たちの4年間を追った。