ザ・ノンフィクション
あの日 妹を殺されて 前編 ~罪を憎む男が選んだ道~ (2020x34)
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かつて罪を犯し、刑務所や少年院から出てきた人物の身元を引き受け、仕事と住居を提供し「親代わり」になっている男がいる。出所しても、2人に1人は再犯してしまうという現在、「お金」と「寝る場所」がないから犯罪に走る…という現実がある。「仕事」と「住む家」があれば、人は罪を犯さないとその男は信じ、再犯防止活動に精力的に取り組んでいる。
大阪で会社の社長を務める、草刈健太郎(47歳)。
罪を犯した人間の採用面接を行なうために訪れた全国の刑務所・少年院は50カ所を超える。
もちろん、仕事と住む家を与えたからといって、全員が更生できるわけではない。
裏切られても、決してあきらめず、元犯罪者の支援に取り組むのには深い理由が…。
15年前、最愛の妹を留学先のロサンゼルスで殺されたのだ。犯人はアメリカ人の夫。
犯罪被害者の遺族となった草刈がなぜ、元受刑者の更生に懸命になるのか。その理由を草刈はこう語る…『加害者を減らせば、妹のような被害者も少なくなる。この取り組みは妹にやれと言われている気がする』
しかし、現実は厳しく、今まで18人を採用してきたが、10人以上はすでに、自分のもとを離れていった。中には再犯に走ってしまった者もいる。
誰よりも犯罪を憎む男が選んだ険しい道程を見つめた…