ザ・ノンフィクション
ある日 娘は障がい者になった ~車椅子のアイドルと家族の1年~ (2019x31)
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2018年春…「強風で飛ばされた看板にぶつかり女性が大ケガをしました。」
そんなニュースを父親は他人事と思っていた。自分の娘が病院のベッドに横たわる姿を見るまでは…。
脊髄損傷で両足が動かなくなった娘。猪狩ともか(当時26歳)の職業は歌って踊るアイドル。オリコン1位を獲得したこともあるアイドルグループ「仮面女子」のメンバーだった。夢を奪われた娘…一家に、突然訪れた悲劇だった。
定年退職を2年後に控える公務員の父。残りの人生をかけて車椅子の娘を支えていこうと思った矢先、娘は「アイドルを続ける」と言い出した。“車椅子のアイドル”としてやっていくというのだ。芸能事務所もサポートしていくという。こうして“車椅子のアイドル”が誕生する。
アイドルが車椅子で活動する…その注目度を武器に復帰した娘。しかし、そう簡単なことではなかった。「仮面女子」は激しいダンスで、ライブを中心に活動するグループ。車椅子がメンバーの動きを制限してしまう。それどころか、ライブをやりきる体力もない。事務所には「障がい者を見世物にするな」という批判の声が…それでも仕事は次々と入ってくる…
ある日、歩くことができなくなった娘と夢をあきらめない娘に父ができることは。車椅子のアイドルと家族の1年を追った。