新日本風土記

新日本風土記

箱根 (2014x19)


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古来、東海道の要衝として栄えてきた宿場町、箱根。“天下の険”とうたわれた急峻な山々は、幾度も繰り返された火山の噴火が作り出した。 そして現在、都心からわずか1時間半となった箱根は、毎年2000万人が訪れる日本屈指の観光地に発展した。豊かな自然に、芦ノ湖や富士山の絶景。噴煙立ち込める大湧谷に、20か所もの温泉場。登山鉄道に遊覧船。伝統のクラシックホテルに小さな家族旅館まで。“旅”のアイテム全てが詰め込まれた「旅のワンダーランド」だ。 直径わずか10キロほどの“箱庭”のような空間は、自然にできあがったものではない。人々は自らの力で山を切り開き、道路や鉄道を通し、四季を彩る花樹を植え、旅人を迎えてきた。そんな土地で引き換えにした日常は、スーパーや八百屋もない不自由な暮らし。それでも人々は、“おもてなし”の気持ちを大切に受け継ぎ、旅人を迎え続ける。 なぜか、何度も足を運びたくなる観光地、箱根。その魅力をたどる物語。 <オムニバス項目(抜粋)> • 大湧谷の“ふしぎ”   箱根名物の黒たまご、職人技で真っ黒に。なぜ黒くなるかは諸説紛糾、謎のまま。 • 土産は売るほどあるけれど   箱根の住民、買い物は往復10キロの町まで。不自由だけど、この町が好き。 • 鬼の棲むホテル   クラシックホテルで、従業員の“おもてなし”を見張る鬼の面。その正体は。 • 少女たちの登山電車   山の学校へ“あやとり”しながら40分。少女から女性へ。静かに流れる豊かな時間。 • 生きることはもてなすこと   小さな小さな家族旅館。都会人の心を癒やし続ける老女将

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