ザ・ノンフィクション
炎の中で死んだ父を僕は知らない1~遺された絵画と借金と~ (2024x41)
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ザ・ノンフィクション初の3話連続放送。
2024年4月…76歳になる父が火事で突然、この世を去った。全焼した住居の隣にあるアトリエに遺されたのは画家である父が描いた大量の絵。そして約1500万円の借金だった…
知らせを受けて長野の実家に駆けつけたのは44歳の息子。名前は「落合陽介ギフレ」。若き父が画家として活躍したスペイン・バルセロナで生まれ、父の友人である高名なアーティストが名付けてくれた名前だ。
80年代、バルセロナで活動した父は、ピカソやミロといった巨匠と並ぶ「スペインの画家150人」に選出され称賛を受けていた。一方で、酒浸りで変わり者の父は、幸せな家庭を築くにはほど遠く、日本に帰国後に離婚。長男の陽介ギフレは12歳で実家を飛び出し寮生活。父の存在に悩まされ続けた家族は心を病み、母は孤独死、弟は20歳で命を絶った。家族を振り回した父に息子は複雑な思いを抱え生きてきたのだ。
遺されたのは父の1000点におよぶ絵画と約1500万円の借金。もし、父の絵画を相続するなら借金も相続することになる。日本では輝きを失っていた父の作品は、“ゴミくず”なのか、それとも世界が求める“宝”なのか…
思えば、12歳で別々に暮らした陽介ギフレは、父のことをよく知らない。父はどんな人物で、どんな画家だったのか…なぜ家族を壊してしまったのか…
一人残された息子が亡き父の人生を知るための長い旅が始まった。
【語り】宮﨑あおい