ザ・ノンフィクション

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私の父のなれのはて〜全てを失った男の楽園〜 (2024x15)


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姿を消した行方知れずの父は、遠い異国の地で生きていた… 私たちが、マニラ近郊の町で彼に出会ったのは2014年。 日本でトラック運転手や土木作業員をしていた平山さん(64)は、妻と別れ、フィリピンパブに通う日々。2004年、友人から誘われるままに、フィリピンへ渡った。しかし「一緒に日本料理店を開こう」という知人に、借金をしてまで用立てた開業資金をカジノで使い込まれてしまう。一文無しで帰国資金さえ失った平山さんは、日本に帰ることもできず、現地で知り合った人の家を転々とする生活…それから10年、乗り合いバスの呼び込みでチップをもらい、何とか食いつないできた。今は、そんな暮らしの中で出会ったフィリピン人女性との間に娘も生まれ、家族として暮らしている。 電気代が払えず、暗闇で食事をすることもしばしば…経済的には決して豊かとは言えない暮らし。時おり日本の歌謡曲を口ずさみながら、新しい家族との暮らしを楽しんでいるように見える平山さん。ある日、昔話をしながら口にしたのは、日本に残してきた娘のこと。「日本にいる娘にもう一度会いたい…」。しかし、すでに結婚し、故郷を離れているため、居場所も分からないという。私たちは、日本で平山さんの娘を探し始めた… 言葉も分からない異国の地で全てを失いながら、新たな居場所を見つけた男の10年間の記録。 【語り】尾野真千子

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