新日本風土記
温泉三昧 (2015x2)
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「日本人ほど温泉好きな国民はいない」と、しばしば言われる。日本列島の随所に火山帯が走り、バラエティに富んだ温泉が湧き出す。ひとたびその湯に浸かると、日頃の疲れがたちどころに吹き飛び、明日への活力をもたらしてくれる。
そんな不思議な力を秘めた温泉に、日本人は魅せられてきた。湯治場で長逗留する風習。美肌の湯をありがたがる女性。今もおこなわれている温泉場への社員旅行。そして、夫婦が秘湯で過ごすひととき。その一方で、大地から湧き出す温泉の蒸気を調理や暖房などに取り入れ、生かしている地域も。昔も今も日本人を虜にし続ける、温泉という“極楽”の物語。
<オムニバス項目(抜粋)>
●はるばる秘湯へ(秋田県・乳頭温泉)…
静寂に包まれた冬の秘湯に訪れる人々
●異空間の温泉建築(長野県・渋温泉)…
温泉は非日常の極楽。旅館の造りには随所に遊び心が
●今こそ社員旅行(山口県・湯田温泉)…
下火になった社員旅行。それを今あえて始めた企業
●逆境の中の温泉(福島県・いわき湯本温泉)…
震災以来忘れかけていた温泉の温もりとの再会
●地獄という名の極楽(熊本・岳の湯温泉)…
温泉の蒸気を調理や乾燥、暖房などに利用する人々